
登壇者:黒崎煌代、団塚唯我監督
現在開催中の第78回カンヌ国際映画祭にて、5月16日(金)[現地時間]に映画『見はらし世代』の公式上映が実施された。本作の世界初上映となる公式上映前に、本作で初主演を務めた黒崎煌代と、26歳で日本人監督史上最年少での監督週間への作品選出となった団塚唯我監督が登場。

団塚がフランス語で、「こんにちは、『見はらし世代』の監督の団塚唯我です。フランス語のタイトルは『Des Fleurs Pour Tokyo』です」と挨拶を送ると、大きな拍手が送られた。そして「フランス語の練習をしていて、日本語の挨拶はあまり考えていませんでした」と告げると会場は笑いで包まれ、「この映画はすごく個人的な実感から始まったのですが、スタッフやキャストたちのアイデアがあって、ここ(カンヌ)までこられたと思います。改めてスタッフ、キャスト、そして私の家族に感謝を申し上げます」と感謝の思いを口にした。


そして、黒崎もまずはフランス語でご挨拶。続けて「まだこの映画を観ていないんです。だから、すごくドキドキしています。皆さんと一緒に、今日は楽しんで観たいと思います」と、自身もワールドプレミアで初鑑賞であることを明かした。

映画『見はらし世代』の公式上映が行われたThéâtre Croisettetheには、会場満席の800人以上の観客が集まり、いよいよこのカンヌの地でのワールドプレミアが開催。上映後は、約7分間のスタンディングオベーションとなり、観客からは惜しみない拍手が送られた。

ワールドプレミアを終えた団塚監督は、「初めての長編映画で、このカンヌの地で上映できるというのが本当に夢のような感動がありました。この監督週間という部門で、実際の観客の方にも温かく迎え入れていただけたので、ほっとした気持ちというのが今の率直な感想です」と胸の内を明かした。さらに、「初めて世界中の方々に観ていただいて、すごく温かく受け入れてくださったなというのが印象なので、これから『見はらし世代』がもっと遠くのほうまで広がっていくことを、スタッフ一同僕も含め全員が祈ってると思います。本当にこれからが楽しみです」と満足げに語り、作品のさらなる広がりを願った。
黒崎も、ワールドプレミアについて、「本当に感動しました。これから初めて観る観客の皆さんの真ん中で、一緒に完成した映画を初めて観ました。すごくドキドキしていたのですが、たまに笑いが起きたりもして、笑い声が起きる度に安心して監督の膝をついたりしました(笑)」と喜びをにじませ、そして、初めて映画を観た感想を問われると「東京の今の風景と今の若者たちと生活がすごく詰まった作品になっていると思うので、数年後に見ても、あのときはこうだったなと思えるように、世代を超えた面白さが伝染していくような映画になるんじゃないかなと思います。本当にワクワクしていて、感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びと感謝を口にした。



ストーリー
再開発が進む東京・渋谷で胡蝶蘭の配送運転手として働く青年、蓮。幼い頃に母・由美子を亡くした彼は、そのことを契機にランドスケープ・デザイナーの父・初とすっかり疎遠になっていた。
ある日、配達中に父に再会した蓮は、姉・恵美にもそのことを話すが、恵美は我関せずといった様子で黙々と自分の結婚の準備を進めている。
そんな家族の状態の中で、蓮は家族の距離を測り直そうとする――。
(2025年、日本)
キャスト&スタッフ
出演:黒崎煌代
遠藤憲一
木竜麻生、菊池亜希子
中山慎悟、吉岡睦雄、蘇 鈺淳、服部樹咲、石田莉子、荒生凛太郎
中村 蒼/井川 遥
監督・脚本:団塚唯我
企画・製作:⼭上 徹⼆郎
製作:本間 憲、金子幸輔
プロデューサー:山上賢治
アソシエイト プロデューサー:鈴⽊俊明、菊地陽介
撮影:古屋幸⼀
音楽:寺⻄ 涼
制作プロダクション:シグロ
『見はらし世代』製作委員会:シグロ、レプロエンタテインメント
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式X(旧Twitter):https://x.com/Miharashi_Movie(外部サイト)
公開表記
2025年秋全国公開
(オフィシャル素材提供)