イベント・舞台挨拶

『渇愛』公開記念舞台挨拶

© 三河映画

 登壇者:石川野乃花、加藤睦望、獅子見琵琶、岩松あきら監督、安田淳一

 映画『渇愛』の公開記念舞台挨拶が5月17日(土)に東京・池袋シネマロサで実施され、主演の石川野乃花、共演の加藤睦望、獅子見琵琶、そして岩松あきら監督、さらに『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督が参加した。

 元小学校教師の映画監督・岩松あきらが、かつての教え子から聞いた実話をもとに12年もの歳月を費やして完成させた渾身の一作。12年の歳月をかけて完成にこぎつけ、公開を迎えた岩松監督は「私は愛知県の人間ですが、教師を辞めて東京に移り住んで本作のチラシを配り続けて今日で62日です。純粋にいい映画を作りたい! チーム一丸となってその想いだけで作った映画です」と万感の思いで挨拶した。

 岩松監督とは自主映画時代から20年程の付き合いだという安田監督。米作り農家でもあり、今は田植えシーズンだけに「親戚にいろいろと手配してきたけれど、結果的に雨だったので良かった! 岩松さんの作品だからこうしてやって来ました!」と笑わせつつ、熱い友情を伺わせた。

 主演の石川は昨日公開を迎えた反響を「摂食障害と闘っているご家族のいる方がチラシを見て劇場に足を運んでくれたりして、ジワジワと広がっていると思います。もっともっと皆さんに観ていただけるよう、最後まで頑張りたいです」と実感。

 加藤は自主映画であることに触れて「家族チームは監督の家で合宿。その時に野乃花ちゃんが『お金ないんだから私がご飯を作る!』と言って、安いスーパーで安い食材を買って料理をして振舞っていたことを思い出した」と撮影の舞台裏を明かすと、その石川は「手弁当でしたもんね!」と明るく笑い飛ばしていた。

 獅子見は「撮影が行われたのが2015年。10年も経つとみんな変わるなあと思った。野乃花ちゃんが大人になって、坊主だった私もこのように髪の毛が伸びて……。野乃花ちゃんが撮影後にすあまを買って、ひとパック丸ごと食べていたのが良い思い出です」と目を細めていた。

 改めて安田監督は本作について「凄いものを作ったなと思った。岩松さんは教師を辞めたし、カメラマンの沓澤さんも愛知の優良企業を辞めて一から撮影の勉強をして、演者も本当にスキンヘッドにしまくりだし……。映画で描かれている内容も狂気だけれど、撮っている人も狂気じみていたことは間違いない」。これに岩松監督は「恐れ多いです!」と恐縮していた。

 また安田監督は主演の石川ら俳優陣について「もう拍手! 凄い熱演! お芝居も良くてインディーズ映画としてレベルの高い作品になっている」と絶賛。これに主演の石川は「これからも『渇愛』と一緒に映画界を盛り上げていきたいです」と力を込めていた。

 最後に主演の石川は「ルッキズムや摂食障害というテーマもありますが、親世代そして私たちのような世代、それぞれのメッセージが込められております。観客の皆さんには受け取っていただいたものを私たちにも届けていただけたら、これからの活動の活力になります」と広がりを期待。岩松監督は「僕は愛知県で映画を作っているので東京には知り合いがいません。僕は教師を辞めてこの映画を作ったことを決して後悔はしません。まだ始まったばかりなので、上映が終わる最後の日までチラシを配りますし、Xでも発信します。全力でやっていきます」とPRした。

 安田監督は「とにかく覚悟して観に来てほしい! 刺激は強く、カルト・ムービーとしての風合いを感じるので、好きな人はハマるはず。一度観て判断してもらいたい。そして摂食障害という苦しみを映画で観ることで体験して欲しいです。『渇愛』をぜひとも応援してください」と呼び掛けていた。

公開表記

 配給:ラビットハウス
 2025年5月16日(金)より 池袋シネマ・ロサ、第七藝術劇場、シネマスコーレ、刈谷日劇 ほか全国順次公開

(オフィシャル素材提供)

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