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『TOCKA[タスカー]』公開決定・ポスタービジュアル解禁

©2022 KAMADA FILM

 実際に起きたある嘱託殺人未遂事件をモチーフに企画制作された映画『TOCKA[タスカー]』。
 北海道オホーツク海沿岸の国境の町<根室>でロシア人相手の中古電器店を営むその男(章二)には、「死にたい」理由があった。自死ではなく「殺されたい」と願う男は、シンガーの夢を諦め、生きる意味を失った女(早紀)と、先の見えない生活に疲れていた廃品回収業の青年(幸人)と出会う。男の事情を知った二人は、希望を叶えようとある計画を立てるのだが――。
 本作は、死を決意した男が、自分を殺してくれる人を探す彷徨の旅を描く人間ドラマ。三人はそれぞれの過去を見つめながら、男の死に向き合っていく。男は望みを叶えられるのか?
 日常と非日常の間で翻弄される人間の運命の残酷さ、滑稽さ、切なさ、そして生のためのささやかな希望を感じさせる骨太な映画が誕生した。

 監督は、『YUMENO ユメノ』以来、17年ぶりに長編映画に挑んだ、鎌田義孝(北海道名寄市出身)。
 出演は、金子清文、菜 葉 菜、佐野弘樹ほか、松浦祐也、川瀬陽太、足立正生など。音楽は、ヴァイオリニストの斎藤ネコ。
 撮影監督は、西村博光。16ミリフィルムカメラ(ARRIFLEX SR3)で、根室、釧路、室蘭の撮影を敢行、音声はあえてモノラルで仕上げている。
 撮影は、2021年10月下旬~11月上旬に行われた。

 TOCKA [タスカー]とは、ロシア語で憂鬱、郷愁、憂愁、絶望、などを意味し、その反意として、憧れ、未だ見ぬものへの魂の探求、などの解釈がある。

 このたび、11月18日(金)よりサツゲキにて先行公開、2023年2月18日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショーが決定した。また、ポスタービジュアルおよびメインとサブ(1点)が解禁された。あわせて、鎌田義孝監督よりコメントが到着した。

鎌田義孝監督コメント

 企画を考え始めたのは2006年頃。きっかけは二つの事件でした。
 一つは東京都中央区の中古電気販売の社長が、ネットで出会った少年に自らの殺害を託すが、未遂に終わった嘱託殺人事件。もう一つ、同じ頃、韓国で起きた同様の事件。依頼したサラリーマンは、青年に殺害され目的を果たした――。この紙一重の差は何なのか? “本人の意志を受けて、他者がその人を殺すこと”=“人間の命を最後に自由にすること”。
 その是非に自分は答えを出せなかった。だから撮りたかった。
 今、世界が長寿社会へ進む中、血縁の無い者同志が、命の終わり方を考えることは非常に重要なことだと思う。俺もおっさんだ。友も親父も死んだ。そして2022年、ゴダールが“自殺幇助で死んだ”という事実が、突き刺さる。
 私が生まれ育った北海道はアジアの辺境地。ロシア、中国、アメリカ、日本に翻弄され続けている特殊なエリアだ。ここから世界に発信したい。映画『TOCKA[タスカー]』が、一人でも多くの人の心に届きますよう願っています。

鎌田義孝監督 プロフィール

 1964年3月26日生まれ、北海道名寄市(滝川市育ち)出身。法政大学卒業後、ウッドオフィスに所属。
 91年、深夜番組「水着でKISS ME」で演出家デビュー。以降、ドキュメンタリー番組、プロモーション映像、Vシネマ等を多数手掛ける。97年より、フリーランスとして活動を開始。サトウトシキ監督、瀬々敬久監督から映画演出を学ぶ。
 98年、成人映画『若妻 不倫の香り(原題:サラ)』で商業映画初監督。05年、初の長編映画作品『YUMENO ユメノ』を発表。第29回モントリオール世界映画祭、第10回釜山国際映画祭、NIPPON CONNECTION、第13回レインダンス映画祭、第8回ドゥービルアジア映画祭(仏)、Dongfang Film Festivalで高い評価を得た。
 本作は17年ぶりの長編映画作品。

公開表記

配給:鎌田フィルム
2022年11月18日(金)よりサツゲキ先行上映
2023年2月18日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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