イベント・舞台挨拶

『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』トークイベント

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 『パラサイト 半地下の家族』のパク・ソダム主演作 『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』が1月20日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開となる。
 公開に先立ち、12月22日(木)に都内にて一般試写会が行われた。上映後には、ライターの高橋諭治、映画ジャーナリストの立田敦子によるトークイベントを開催。“運び屋もの”の系譜に繋がりながらもさらに韓国クライム・アクションが加わる面白さやパク・ソダムのアクション・ヒロインとしての魅力を深堀りするトークで大いに盛り上がった。

 はじめに、「カー・アクション映画は大きく3つに分かれる」と語る高橋は「1つ目は『ワイルドスピード』(01)のような派手なアクション重視のもの、2つ目は『ベイビー・ドライバー』(17)のような作家性を重視したもの。3つ目は『ブリット』(68)や『フレンチ・コネクション』(71)のようなリアル志向のもの。本作は3つ目に該当すると思います」と分析。冒頭のカー・チェイス・シーンに言及すると「路地やトンネル、踏切などのありふれたロケーションを使いつつも、敵の車を巻くために、縦列駐車した後にヘッドライトを消して身を隠したり、ギアをニュートラルに入れ坂を下るなど、現実可能な技術の中で工夫しつつ、最高に面白いものに仕上がっている」とリアリティを追求した本作のカー・アクションを絶賛した。

 本作のロケ地として選ばれたのは港町として有名な釜山。「釜山は海に面しており坂も多いので、車で走っているだけでさまざまな表情を撮影できる街なんです。『ブラックパンサー』(18)でも釜山を舞台にカー・チェイスが繰り広げられましたね。それだけ車と相性が良く、画になる街なんです」と世界の映画人に愛される釜山の魅力について、聞き手を務めた立田が解説。さらに「“運び屋”というのはつまり“逃がし屋”。ウナが逃がす人たちは基本的に犯罪者です。彼らは飛行機が使えないので、船で高飛びをするんですよね。だから港町が舞台設定というのがぴったりなんです」と高橋が解説。

 通常の配送業者が運べないワケあり荷物を運ぶ“運び屋”を描いた映画の中でも、エポック・メイキングな作品としてウォルター・ヒル監督の『ザ・ドライバー』(78)、そして世界的に有名な作品として『トランスポーター』シリーズ(02-15)を挙げた高橋。「運び屋映画の歴史は脈々と続いていますが、これまで主人公はほぼ全員男性でした。本作では女性主人公で運び屋映画をつくった。そこが新しいと思いました」と本作が運び屋映画の新たな方向性を打ち出したと述べた。

 本作は『パラサイト 半地下の家族』(19)で家庭教師と教え子を演じていたパク・ソダムとチョン・ヒョンジュンの再タッグが話題だが、キャスティングの際、『パラサイト』で2人が共演することを監督はまだ知らなかったという驚きの裏話も。同作で世界的ブレイクを果たした女優パク・ソダムについて「単に美しいだけではなくハードボイルドな雰囲気をまとっているところが魅力」と語る高橋。「ウナの本業は“運び屋”なので、ボディ・アクションに関しては特殊な戦闘力を持たず、必ず知恵を絞り出して難局を乗り切るんです。敵が車で追いかけてくるシーンではヘッドライトをハイビームに切り替えて目をくらませたり、片方のドアをわざとふっ飛ばして相手の車にぶつけるなど、とっさの機転を利かせた描写の数々には痺れました」と、主人公ウナが繰り出すアクションやディティールまでこだわったキャラクター設定を絶賛した。

 昨今の韓国エンタメの質の高さは世界的に注目が集まっているが、本作も「アクションとドラマのバランスが最高!」と語る高橋は、「本作は冒頭と中盤にしっかりと“カー・アクション”の見せ場がありますが、クライマックスはドロドロの肉弾戦。また、中盤にはウナとソウォンが車で移動する過程で、ふたりの心の距離がだんだん縮まっていく様子も描かれていて、一種のロード・ムービーでもある。それらの要素を取り入れるバランス感覚に優れているのに、バイオレンス描写だけ明らかに過剰なのはさすが韓国映画ですね(笑)」と笑いを誘った。

 最後に高橋は、邦題にもある“ドライバー”について持論を展開。劇中で“マイナス・ドライバー”を駆使して車のドア・ロックを解除するだけでなく、終盤の肉弾戦でも“マイナス・ドライバー”が大活躍することに言及し、「『パーフェクト・ドライバー(原題:特送)』という邦題がまた素晴らしい! 映画会社の方はダブルミーニングで名付けたんでしょうか?」と投げかけると客席は笑いに包まれた(※ダブルミーニングはたまたま)。大盛り上がりの中トークイベントは幕を引いた。映画を観れば、あなたも邦題に納得すること間違いなし(?)の本作。来年1/20の劇場公開をお楽しみに!

登壇者:高橋諭治(映画ライター)、立田敦子(映画ジャーナリスト)

(オフィシャル素材提供)

公開表記

 配給:カルチュア・パブリッシャーズ
 2023年1月20日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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