『ウィッシュ』公開記念舞台挨拶

　ディズニー100周年記念作品のアニメーション『ウィッシュ』の公開記念舞台挨拶が都内で行なわれ、日本語吹き替えキャストの総勢８名が登壇して作品について語った。

　本作では、どんな願いも叶うと言われているロサス王国を舞台に、王国の真実を知ってしまった17歳のアーシャが王に立ち向かうさまが描かれる。

　願い星に選ばれた少女・アーシャ役の生田は「いよいよ幕が開いて、たくさんの方から感想をいただけたり、街から『ウィッシュ』の音楽が聞こえてきたりすると、あ、皆さんのもとに届いているんだなっていう実感がすごく強く持てて、とても嬉しく思っています」と挨拶。また、生田は、初日に映画館で鑑賞したことを明かし、「友達からも『観たよ』と連絡をもらっています。劇場で小さい男の子が“願いの玉”が出てきたときに『あー！　シャボン玉だ！』と言っている姿に『かわいいな』って癒されたました。後ろに座っていた男性の方が声を出して笑っていたり、映画が終わった後に女の子の２人組が『本当に楽しかったね！』と話しているのにダンボのように聞き耳を立てていました(笑)」と嬉しそうに観客の反応を報告した。

　アマヤ王妃役の檀は、「楽曲がすばらしく、立ち上がって拍手したくなったとか、もう一度観たいという声をいただけるのが、何より嬉しかった」と届いた感想に笑顔。壇は、国民の幸せを願い、邪悪なマグニフィコ王に立ち向かうアーシャを支える気品ある王妃役にピッタリ。

　楽曲の素晴らしさへの反響が大きい本作。中でもパワフルな曲調で大人気の「真実を掲げ」について、生田は「「歌い方が難しいなと悩んだ楽曲です。この曲のときだけ、ヘッドホンを半分外して、自分の声をあまり聞きすぎないようにして目の前の相手に伝えるという気持ちで歌いました」と収録時を振り返った。

　檀は「普段は柔らかい声で歌うことが多いのですが、この曲は絶対に地声の強い声で歌いたいと思って力を込めて歌いました。チャレンジでした」と話す。

　「白雪姫」の七人のこびとにインスピレーションを受けているアーシャの友だち“ティーンズ”のメンバー役たちも個性的で魅力的だ。キャストたちは、ディズニーからきたオファーの喜びを語った。

　アーシャの大親友でメガネがトレードマークのリーダー的ポジションのダリア役の大平は「本当に光栄です。みんなを率いて、先頭に立って行動を起こすキャラクターなので、私もティーンズのみんなをまとめられるようにと思いながら収録しました」と話す。

　いつも眠そうで、あくびをしているサイモン役の落合からは「子どもたちにお父さん、『ウィッシュ』に出るんだよと伝えたところ、長女から『出世したね』と言われまし(笑)」と微笑ましいエピソードが話され会場は笑いに溢れた。

　現実主義で少し皮肉屋なところがあるガーボ役の蒼井は役柄について「感情が激しい感じの子」と説明し、「可愛らしかったり、ちょこちょこ気難しい顔もする。だけど、めちゃくちゃいい子なので、可愛いなって思っていただけたら嬉しいです。僕は歌うとビブラートにクセがあるのですが、今回はビブラートは一切排除して少年っぽさを意識して歌わせていただきました」と充実感をにじませた。

　歌唱に参加していない落合からは「セリフから歌になるところが好き！」と楽曲の魅力が語られた。

　明るい性格でいつもご機嫌なムードメーカー・ハル役の青野は「明るく、テンション高めで収録させていただきました。ホントに楽しい収録でした」。

　頬が赤く大きな耳がトレードマークのダリオ役の宮里は「おとぼけなキャラクターで、突拍子のないことをします。ティーンズのメンバーで愛されているダリオを演じられて幸せでした」。

　バジーマ役の竹達は「すごく表情豊かなキャラクターなんです。内気だけどパワフルな一面もあって、いろんな感情を１つひとつ大事に演じさせていただきました」と話した。

　終盤、本作の監督を務めたクリス・バックとファウン・ヴィーラスンソーンから「本作に息を吹き込んでくれた、才能あふれるすべての日本版キャストに感謝します。人々が胸に抱く願いの力ほど、強いものはこの世に存在しない。絵梨花、あなたこそ日本のアーシャです。そして皆さんが“スター”です」とのサプライズ・メッセージが届いた。さらに生田にはアーシャを描いた直筆イラストがプレゼントされ、生田は「嬉しい！家宝にします」と大喜びだった。