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『霧の淵』第28回ソフィア国際映画祭 シネマトグラフィ特別賞受賞!

©2023“霧の淵”Nara International Film Festiva

 若手クリエイター・村瀬大智 監督長編商業映画デビュー作、映画初主演で期待の新人俳優、三宅朱莉と実力派俳優、水川あさみが共演した映画『霧の淵』が4月6日(土)にユーロスペースにて先行上映、4月19日(金) TOHOシネマズ シャンテ他にて全国順次公開となる。

祝!第28回ソフィア国際映画祭
インターナショナルコンペティションfirst or second films部門でシネマトグラフィ特別賞を受賞!

 この度『霧の淵』が、ブルガリア最大規模の映画祭、第28回ソフィア国際映画祭メイン部門であるインターナショナルコンペティションにて正式出品を受け、現地にて上映された。日本からは、招待作品として参加した『怪物』、『PERFECT DAYS』と本作のみの3作品が上映がされ、日本の映画に触れられる機会にブルガリア現地の観客からは強い関心と嬉しさの声も聞かれた。更にOdeon Cinemaの会場での上映では、老若男女問わず幅広い観客が来場し、上映後は拍手喝采、感動で泣く方も。本作が撮影された奈良県・川上村と同様に、遠く離れたブルガリアの地方都市でも若い方たちの流出が止められない現実があり、本作で描かれていることに共感し、たくさんの方たちへ深く響いている様子が見られた。
 そして、現地時間3月23日(土)午後9時《日本時間3月24日(日)午前2時》に開催された授賞式にて、本作がインターナショナルコンペティションfirst or second films部門シネマトグラフィ特別賞を受賞! ソフィア国際映画祭は、 27年の歴史を持つ、ブルガリア最大規模かつ中央・東ヨーロッパ圏を代表する映画祭となり、今回選ばれた部門は、世界の新進気鋭監督のデビュー作及び2作目の長編が13作品ノミネートされた部門となりまする。

 現地での上映、授賞式に立ち会った村瀬大智監督から「ブルガリアという一見、川上村とは繋がりがない土地でこの映画が流れ、映画が僕たちの手から離れて観客へ届き、染み込んでいく時間。これ以上素敵な時間はないと思います。(中略)言葉が通じなくても言葉の代わりになる映画の素晴らしさを実感した日々でもありました」と喜びのコメントが到着した!
 またシネマトグラフィ特別賞を受賞した撮影監督・百々武からは「40歳で移住した川上村で出会い、支えてくださる村の皆様に、良いお知らせを届けることができて、大変嬉しく思っております。『霧の淵』が、これからたくさんの人々に届くことを願っております」と感謝の想い、そして来月公開に向けてコメントが到着している。

 百々はこれまで、河瀬直美監督『殯の森』(06)や東京2020オリンピック映画のスチール担当を務めるなどスチール・カメラマンとして活躍。 本作の舞台である奈良県川上村で撮影した写真集をきっかけに村瀬監督と出会い、本作で初めて映画作品で撮影監督を務めた。
 また受賞のニュースを聞き、主演の三宅朱莉からは「初めての映画出演。初めての主演。思い入れの深い作品で、このような素晴らしい賞を頂けて、本当に喜びを感じています」と、そして水川あさみからは「『霧の淵』の神秘的で美しい映像と静かなテーマ性が国を越えて伝わっていると思うと喜びで胸が熱くなります」とそれぞれ喜びのコメントを寄せている。

海外映画祭で絶賛!映像美が感じとれる三宅朱莉と、水川あさみが演じる母娘の新場面写真が解禁!

 さらに今回、海外映画祭で絶賛された、三宅朱莉が演じる娘・イヒカと、水川あさみが演じる母・咲の新しい場面写真が解禁となった。解禁された場面写真は、娘・イヒカが母・咲を見守り、母はこの先の人生に想いを巡らす、母と娘の複雑な想いが垣間見れるシーンとなる。本作が招待を受けた釜山国際映画祭では「2人は主に沈黙、視線などを通して自分の感情を表現している」と二人の演技にも注目が集まった。

©2023“霧の淵”Nara International Film Festiva

 本作のメガホンをとったのは、若手クリエーターの村瀬大智監督。本作が長編商業デビュー作品となる。村瀬監督は、京都芸術大(旧:京都造形芸術大)在学中に『忘れてくけど』、『彷徨う煙のように』、『赤い惑星』を制作し、短編映画『忘れてくけど』ではカンヌ国際映画祭のショート・フィルム・コーナーに出品され、注目を集めた。そして卒業制作『ROLL』は、なら国際映画祭の学生作品部門NARA-waveで観客賞を受賞。本作は、同映画祭のプロジェクト「NARAtive(ナラティブ)」にて制作され、監督自ら単独で川上村に長期滞在し、現地の人々と交流することから生まれた。
 主演を務めるのは、オーディションで抜擢された奈良県出身の新人俳優・三宅朱莉。老舗旅館を営む家に生まれた主人公・イヒカ役を演じ、子どもから大人への揺れ動く佇まいを瑞々しく表現、映画の中で存在感を放っている。また、イヒカの母・咲を演じるのは、『喜劇 愛妻物語』、『滑走路』(20)でキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞ほか多くの映画賞を受賞し、近作に『沈黙の艦隊』、『唄う六人の女』(23)等に出演する実力派俳優・水川あさみ。別居中の旦那の実家の旅館を切り盛りするという複雑な状況の中、娘の成長を見守る母親を真っすぐに演じている。そして、イヒカの父・良治役を演じるのは、『母性』(22)、『ケイコ 目を澄ませて』(22)などの話題作に多数出演する映画界に欠かせない俳優・三浦誠己。更に、イヒカの祖父・シゲ役を演じるのは、TBSドラマ「水戸黄門」シリーズ、ANBドラマ「暴れん坊将軍」といった人気ドラマ・シリーズをはじめ、数々のVシネマの名作に出演する名優・堀田眞三が出演。

 本作は日本公開前に、次々と海外映画祭にて上映され、第72回サン・セバスチャン国際映画祭の新人監督部門に最年少で選出、「奥深い日本の暮らしを描いている」と賛され、アジア最大規模の映画祭、第28回釜山国際映画祭でもA Window on Asian Cinema部門招待作品としてアジアプレミアを遂げている。

コメント全文

村瀬大智監督
 この賞をいただけて光栄です。
 『霧の淵』は奈良県の川上村という場所でたくさんの人々と共に作られた映画です。
 ブルガリアという一見、川上村とは繋がりがない土地でこの映画が流れ、映画が僕達の手から離れて観客へ届き、染み込んでいく時間。
 これ以上素敵な時間はないと思います。
 そして何千分、何百分の一秒という世界の一瞬を捉えてきた百々 武さんだからこそ、写すことができる川上村がこの映画にはあります。
 だからこそ審査員の方々にも伝わったのだと思います。言葉が通じなくても言葉の代わりになる映画の素晴らしさを実感した日々でもありました。
 撮影監督の百々さんをはじめ、共に映画を作ったスタッフ、俳優陣、川上村の村民の方々。
 この映画に関わってくれた全ての人々に感謝します。ありがとうございました。

撮影監督・百々 武
 今作品で初めて撮影監督を務めさせていただきました。
 そしてこの度、素晴らしい賞をいただき、感謝で胸がいっぱいです。
 この受賞は、経験豊かなキャストや制作スタッフ、なら国際映画祭の皆さん、川上村の皆さん、ご協力いただいた方々と共に実現したものだと思います。
 case publishingより出版した写真集『生々流転』を見た村瀬監督から、「この写真が動いたら。」、この言葉に私自身も動かされ、現場で起こることに心を撃たれながら記録することができました。
 撮影監督の機会を与えていただいた河瀨直美エグゼクティブプロデューサーには、心からの感謝申し上げます。
 そして、40歳で移住した川上村で出会い、支えてくださる村の皆様に、良いお知らせを届けることができて、大変嬉しく思っております。
 『霧の淵』が、これからたくさんの人々に届くことを願っております。

イヒカ役・三宅朱莉
 初めての映画出演。
 初めての主演。
 思い入れの深い作品で、このような素晴らしい賞を頂けて、本当に喜びを感じています。
 撮影時は自分がちゃんと演技ができるのか、とても不安でした。
 しかし、スタッフの皆さんをはじめ、川上村で迎えてくれた村の方や、共演者の方々のお陰で、撮影期間中はイヒカとして過ごすことが出来ました。
 本当にありがとうございました。
 この『霧の淵』という作品の制作に携われたこと、心から嬉しく思います。
 遠く離れた国の方がこの映画を観て、どのように感じたのか楽しみにしています。

咲役・水川あさみ
 映画『霧の淵』がソフィア国際映画祭インターナショナルコンペティションfirst or second films部門 シネマトグラフィ特別賞を受賞とのこと、おめでとうございます!
 『霧の淵』の神秘的で美しい映像と静かなテーマ性が国を越えて伝わっていると思うと喜びで胸が熱くなります。
 村瀬監督、撮影監督の百々さん、この度は本当におめでとうございます!!!

公開表記

 配給:ナカチカピクチャーズ
 2024年4月6日(土) ユーロスペース先行上映
 4月19日(金) TOHOシネマズ シャンテ他 順次公開

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