イベント・舞台挨拶

『陰陽師0』全国ゆかりの地ツアーキャンペーン活動リポート

©2024映画「陰陽師0」製作委員会

 登壇者:佐藤嗣麻子監督、夢枕 獏(原作者)

 安倍晴明が陰陽師になる前の知られざる学生時代を描いた完全オリジナル・ストーリーとして、映画『陰陽師0』(ゼロ)が2024年4月19日(金)に全国公開する。

 公開に先駆け、佐藤嗣麻子監督と原作者の夢枕 獏が全国の「陰陽師」ファンが待つ全国ゆかりの地で、舞台挨拶を敢行した。

3月14日(木)@岩手県・奥州

 奥州市のロケ誘致30周年と本作でもロケ地ともなった歴史公園えさし藤原の郷開園30周年を記念して開催された本イベント。奥州市の出身である佐藤監督、そして原作者である夢枕 獏が登壇し、盛大な拍手で出迎えられた。
 旧知の仲である2人の熱量が実を結び、生まれた本作。原作にはない晴明と博雅の出会いを描いたことについて佐藤監督は「獏さんの小説の晴明たちは40代ぐらいの設定なのですが、今回は晴明が27歳で、博雅が30歳ぐらいの年齢になっています。なぜそこにしたかというと、自分が出会いを見てみたいっていうのももちろんありましたし、40代の晴明の話は、いろんな分野で、獏さんが種をまいて、全て刈り取られてるなと思ってるぐらいの感じだったので、少し目線を新しくして、若い2人にしたいなという想いがありました」と制作秘話を明らかにした。
 そんな若き日の晴明と博雅を描いた本作を観た夢枕は「皆さんね、大変なんですよ。何が大変かっていうと、僕は原作です。監督の横で観たので、感想も言わなきゃいけない。いい映画だといいなと思って観たんですが、いい映画だったんですよ。ご覧になった皆さんなら僕が嘘ついてないって分かると思うんですけど、面白かったんですよ。ちゃんと青春映画としてよくできていたし、魔法とか呪術っていうと、これでもかっていうくらいいろいろなことやってしまいがちですけど、ちゃんとルールがあって、そこから超えないようにしながら、しかも派手な画をしっかり作ってるんです」と観客に向け、本作のクオリティの高さを力説し、客席からもそれに応えるように頷きと拍手が起こっていた。

3月19日(火)@静岡県・裾野

 本作のロケ地となった裾野市でも、佐藤監督、そして原作者の夢枕 獏の2名によるトークショーならびに先行上映会を開催。本編上映後の満員となった会場に2人が登場すると、盛大な拍手で迎えられ和やかな雰囲気の中、トークショーが開始。一般参加者からの夢枕 獏に「好きな時代は」との質問に対し、すかさず佐藤監督が「(夢枕 獏さんは)日本の時代より中国の時代のほうが興味ありますよね」と答えるなど40年来の親交を重ねた2人だからこその阿吽の呼吸で強い信頼関係をのぞかせた。裾野市での撮影中のエピソードとして、佐藤監督は「天候に恵まれ、夏のような陽射しの強い暑さの中、順調に馬を使った撮影後、差し入れのいちごおりといちごのスムージーがとてもおいしかった」と撮影中のエピソードを披露。夢枕は、晴明が博雅に放つ「俺を信じろ」 という山﨑賢人のセリフが静かに、でも力強く印象に残ったと述べ、原作で描いている以上に二人の関係性、世界観をうまく表現してくれた、山﨑の演技力、セリフの力が素晴らしいと惜しみない称賛を贈るなど、終始リラックスしたムードの中で、2人から見た『陰陽師0』をたっぷりと語った。
 フォトセッションでは2人に花束が渡されるとともに裾野市のマスコットキャラクターである“すそのん”が登場し、愛くるしいその姿に会場も大盛り上がり。すそのんを2人が挟む形で取材メディア、会場にいたお客さんからの写真撮影に応えた。

3月25日(月)@三重県・明和

 奥州のイベントで本作に太鼓判を押した夢枕だが、明和では試写の際、涙も流していたことが佐藤監督から明かされると「2ヵ所あるんですけれども、1つは晴明がちょっとやんちゃで、生意気で、見た方は分かると思いますが、ああいうやつなんですが、博雅が庇うんですよ。それから博雅が自分の脳内に閉じ込められてしまって、もうどうしようもなくなった時に、晴明が“俺を信じろ”って言うところですね。なんて言えばいいんでしょう。“アイラブユー”と同じ意味ですよ。俺たちの間はもうそこまでの仲だろうっていう意味ですよね」と晴明と博雅によるバディの絆に涙したことを語った。

 本作には斎王(さいおう/天皇に代わって伊勢神宮の天照大神に仕えるために選ばれた、未婚の皇族女性のこと)である徽子女王(奈緒)が登場する。イベントの舞台となっている三重県・明和町に存在した斎宮(さいくう/斎王が生活していた所)にもゆかりのある徽子女王だが、さまざまな斎王がいる中で、なぜ徽子女王をヒロインとして登場させたのかを問われると、「斎宮について基礎知識があると、より感動すると思います。斎宮に行くということは、もう両親から切り離されて、一生会えないかもしれない、私は両親に捨てられたんだっていうふうに思って生きていたというところが、ベースにあります。今日博物館も見させていただいて、そういうお話がありました。なぜ徽子女王を登場させたのかですが、歴史上、村上天皇(帝/板垣李光人)の最終的に奥さんになる方で、村上天皇は奥さんが10人ぐらいいらっしゃるんですけれども、その中の1人ということ。そして博雅(染谷将太)といとこ同士に当たるので、村上天皇は博雅の年下のおじさんになるんです。 あの頃はやっぱり内輪での結婚が一般的だったとされているので、ここで三角関係が作れるなっていうふうに思ったのが最初です」と理由とともに本作で描かれている、儚い人間模様にも言及した。
 今回さまざまな博物館やスポットを巡った2人は徽子女王を感じた場所について聞かれると「もう全て素晴らしくって、もう調べたことがリアルに全部あって、あと案内してくれた方が 質問すると全部答えてくれるっていう素晴らしい環境でした。その中でも竹神社は徽子女王が実際にいらっしゃったとされる場所なので、しんとした感じが徽子女王を感じたところです」とコメント。夢枕も竹神社の森を挙げたうえで「昔ながらの感じが残っていて、空気感はちょっと一味違ったかなという気はしますよね。いろいろなところに取材に行くんですけれども、知識は本とかいろいろなことで手に入るんですけど、やっぱり現場に行ってその現場の空気を吸うっていうことが、やっぱり最後はなんか1番書く時にインスパイアされますね」と執筆における取材で大事にしていることを明かした。
 またQ&Aでは「原作ファンですが、晴明と博雅の小気味よいテンポ感が映像されていて素晴らしかったです」と「陰陽師」の肝である晴明と博雅のバディ関係が原作ファンも納得する形で描かれていることを伺わせる場面も見られた。

ドラマを感じさせる場面写真3点が解禁

 花びらが鮮やかに散らばる部屋で雅に琴の調べを奏でる、徽子女王(奈緒)、意識を失った徽子女王を抱き寄せる博雅(染谷将太)、博雅と帝(板垣李光人)、驚く博雅に帝がかけた言葉とは……?

公開表記

 配給:ワーナー・ブラザース映画
 2024年4月19日(金) 伝説が始まる。

(オフィシャル素材提供)

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