記者会見

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』来日記者会見イベント

Ⓒ2024 PARAMOUNT PICTURES.

 登壇者:トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、サイモン・ペッグ、ポム・クレメンティエフ、グレッグ・ターザン・デイヴィス、クリストファー・マッカリー監督

 映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』来日記者会見イベントが都内で行なわれ、3年ぶり25回目の来日を果たしたトム・クルーズを筆頭に共演者のヘイリー・アトウェル(グレース役)、サイモン・ペッグ(ベンジー役)、ポム・クレメンティエフ(パリス役)、グレッグ・ターザン・デイヴィス(ドガ役)、メガホンを取ったクリストファー・マッカリー監督が出席してクロストークが行われた。

 本作は、『ミッション:インポッシブル』シリーズ第8弾。イーサン・ハント(トム)がAI「エンティティ」に翻弄されながらも、仲間たちと世界を救おうと奮闘する姿が圧倒的な映像と壮大なスケールで描かれる。シリーズ初の2部作として製作された本作は、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング」のラストでイーサン・ハントが“鍵”を手にしたところから物語が展開する。

 会見冒頭、クルーズの出演作を振り返る特別映像が上映された。その後、トムがひとりで登壇し、大きな拍手を浴びた。トムは笑顔で手を振り、指でハートを作って声援にこたえた。

 6日、1000人ものファンがワールドツアーのスタート地となった東京都庁で行われたジャパンプレミアに招待されており、触れ合いを楽しんだトムは「素晴らしかった! 美しい体験をしたよ。オーディエンスに感謝したい」と感謝の言葉を口にする。プレミア後には、キャスト・観客と共に最新作を鑑賞したトム。上映後には、日本では珍しいスタンディングオベーションが行われ、感動的な一夜となった。トムは「観客の皆さんにお礼が言いたいです。マッカリー監督も私も観客の皆さんのために映画を作っていて、あのような反応を見られるのは、私たちの夢なんです」としみじみ。

 撮影について、トムは「マッカリー監督やキャスト、スタッフ全員が才能あふれる人たちで、全力投球してくれました」と話し、「本作は字幕の作業が終わったのが、2日ほど前なんです。こういう映画を作るのには長い時間がかかりますし、こだわりもたくさんあるので、全ての人の協力が必要です」と感謝を伝える。客席にいた字幕翻訳家の戸田奈津子さんにも感謝を伝えた。

 「僕は、日々の撮影現場でも常に観客の皆さんの笑顔を思い浮かべながら取り組んでいます。それこそが私の最大の喜びであり、人生そのものです。自分の人生を映画に捧げています」と力を込める。

 続いて、マッカリー監督が登壇してトムとハグをかわす。プロペラ機の上でのアクションについて、トムは「とてつもないスピードだから、風圧がすごくて呼吸さえできない。ものすごく体力を奪われます」と大変だったという撮影を振り返る。また肉体的に何が出来るかという限界まで挑戦したことも明かした。トムは飛行機の羽の上を歩く“ウィング・ウォーキング”に挑み、芝居をしながら空中を移動するという難易度の高いシーンも演じている。

 マッカリー監督は「空中戦でのトムは、ひとりで飛行機に乗って、機内でも機体上でもいろんなパフォーマンスをしています。カメラの撮影や照明など、トムが機材を、ひとりで全部こなしているんです」と、驚きのエピソードを披露した。

 見どころの一つでもある水中シーンについて、トムは「一緒に潜って手話のようなもので話しながら演出してもらいました」とマッカリー監督とともに潜水したことを明かした。過酷で苦労したという撮影について、トムは「実際に現場に行かないと、うまくいくかどうか分からない。でも絶対にあきらめない。これだけははっきりしていました」と力強く説明。そして、「常に自分たちを高めるために、観客の皆さんに楽しんでもらえるために努力しています」と話した。ふたりはずっと楽しそうに会話。強い信頼と絆が感じられた。

 また、トムはマッカリー監督について「マッカリー監督に出会ってすぐ、僕は『この人と一生一緒に仕事をするんだ』と分かりました。マッカリー監督は、キャストの人間性から、物語を発展させます。彼らの能力、彼ら自身も知らない能力に光を当てて、その光が物語に通じ、観客が楽しむのが、僕らのゴールです」と話した。「マッカリー監督の情熱と映画を作る能力、そして一つひとつの瞬間を捉えるための努力は本当に素晴らしいです」と敬意を表した。トムは自身のキャリアを振り返って、映画への深い愛情と情熱をあふれる言葉で語った。

 キャストたちが登壇。お互いにハグをかわしあい、会場は一気に和んだ雰囲気に。

 スパイ組織・IMFに所属する主人公、イーサン・ハント(クルーズ)の親友であり、優れたエンジニアでもあるベンジー役を演じるサイモンは、今回初のリーダー役をこなす。サイモンは自身が演じたキャラクターについて「ベンジーがチームを率いるのは今回が初めてで、配下には暗殺者、政府機関のエージェント、そして泥棒がいます」と説明して会場に笑いを誘う。「チームをまとめるのは簡単ではありませんでしたが、リーダーを務めるのは本当に楽しかったです」と振り返った。

 そんなサイモンについて、トムは「最初から(出会いの頃から)彼は素晴らしかった。コメディ・センス、演技力、チーム・ワークが素晴らしい。サイモンとの仕事が楽しいですし、彼が大好きです」と伝えた。

 前作でイーサンと共闘したグレース役のアトウェルは「前作で彼女は常に一匹狼で、独立心が強く、非常に用心深い性格でした。チームの一員になることへの恐れがありました。今作では、自分の個人的な野心を超えて、より大きな目的意識を持って生きています。野望だけではなく、より大きな目的のために、やらなければならないことに挑んでいきます」と、役の成長ぶりをアピール。

 パリス役として存在感を見せているクレメンティエフは「これまでは敵役だったのですが、今回はほかのキャラクターと一緒にいます。パリスはすごくミステリアスなところがある。本作では、彼女の脆い一面も見られると思います」と説明する。

 自身や国家にとっての正義と、IMFやイーサンが世界を救おうとする信念の狭間で揺らぐCIAエージェント・ドガ役を演じたデイビスは、「ドガの進化は、イーサン・ハントが正しい選択をしているのかどうか、考えていることです。本作でドガは重要な決断をします」と明かした。

 取材陣の質問に答えるコーナーがあり、自身のエネルギー源となっているものについて聞かれたトムは「情熱と愛。常に新しい目標を持っています。チャレンジが大好き。そして、こうやって才能溢れる人たちが周りにいる。お互いにインスピレーションを受け合うことが学びとなっています。何があっても絶対に諦めない。チャレンジすることが好きなんです。人生は冒険。とにかく前進する。それが僕なんです。人々を楽しませることが好きで、どれだけ光栄な立場にいるか、当たり前に思わないようにしている」と熱く答えた。

 また、このシリーズが30年続くことを想像していたかと聞かれ、トムは「3作目を作った頃からシリーズをさらに続けていきたいと考えるようになりました。毎回毎回次はもっと良くしたい思っています」と話す。この頃からマッカリー監督とも一緒に仕事をするようになったトムは、「この作品は私にとって初めてプロデュースを手がけた映画であり、動きの探求や異文化の表現を追求できる場でもあります。スタントを通じて自分を試し、学び、成長することができるのです」と語った。

 最後に、トムは「映画制作はもはや仕事ではなく、自分そのものです」ときっぱり。
 ファンに対して、トムは「18歳からこの仕事をしてきましたが、皆さんは私を支え、(映画を)観に来てくれました。本当に感謝しています。私たちの映画はすべて観客の皆さんのためにあります。作品が受け入れられることが私たちの夢です。笑顔を届け、心を明るくし、まるで別世界に旅したような気持ちにさせたい」と熱い思いを伝えた。

 (取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 配給:東和ピクチャーズ
 2025年5月23日(金) 全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
Translate »
タイトルとURLをコピーしました