
「死に方教えてやろうか」と教え子を恫喝した史上最悪の「殺人教師」。
2003年、小学校教諭・薮下誠一(綾野 剛)は、保護者・氷室律子(柴咲コウ)に児童・氷室拓翔への体罰で告発された。体罰とはものの言いようで、その内容は聞くに耐えない虐めだった。
20年前、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件。報道をきっかけに、担当教輸は『史上最悪の殺人教師』と呼ばれ、停職処分になる。児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展。しかし、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開けるのであった。第6回新潮ドキュメント賞受賞、福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)を映画化。
主人公の薮下誠一を演じるのは綾野 剛。『ヤクザと家族 The Family』(2021)、『カラオケ行こ!』(2024)など国内外で高く評価される作品への出演が相次ぎ、2024年にはNetflixシリーズ「地面師たち」で社会現象を巻き起こすなど常に先頭を走り続けている。監督は三池崇史。『悪の教典』(2012)、『初恋』(2020)、『怪物の木こり』(2023)など映画での活躍は言わずもがな、2025年にはTVドラマ「新・暴れん坊将軍」でも監督をつとめるなど精力的に活躍の場を拡げ続ける。また共演には柴咲コウ、亀梨和也、木村文乃、大倉孝二、迫田孝也、光石 研、北村一輝、小林 薫ら豪華キャストが勢揃いとなっている。
キタニタツヤの書き下ろし楽曲が主題歌に決定!タイトルは「なくしもの」!
「とても深い部分で音楽を感じられた」(綾野)、「締めくくりにふさわしい楽曲」(柴咲)
文学的な詞世界とジャンルの枠を超えたサウンドで、唯一無二の存在感を放つアーティスト・キタニタツヤ。2023年に、TVアニメ『呪術廻戦』「懐玉・玉折」オープニングテーマ「青のすみか」をリリースすると、iTunes総合トップソング・ランキング1位をはじめとするデジタルチャート23冠を達成、配信からわずか3ヵ月弱でストリーミング総再生回数1億回を突破した。また、歌手としての活動に留まらず、SUPER EIGHTやLiSAなど数々のアーティストに楽曲を提供するなど、現在の音楽シーンを象徴する存在となった。
そんなキタニタツヤが、映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』のために書き下ろした新曲「なくしもの」が、主題歌に決定! この楽曲は、“何を失くしたのかさえもわからなくて けれど大事にしてたことは憶えていて”という歌詞が表現するように、追い詰められた状況の中にいてもなお、かすかな希望を手繰り寄せようとする想いを丁寧に描き、作品の世界に静かに寄り添っている。楽曲について、キタニタツヤは「他者に奪われ壊され摩耗した人間が、全てを取り戻せないことを知っていてなお、再び他者を信じ手をとって立ち上がる。そういう強さは美しいなとこの作品を観て感じ、それを詞とメロディに込めました」と想いを語った。
また、綾野からは「キタニさんがこの作品にとても誠実に向き合ってくれて、(この楽曲は)”最後の最大の共演者”だなと思いました。歌詞がいい意味で散らばっていて、必死に手繰り寄せている感じがしました。それは、薮下や律子さん、あの世界を生きている人たち全員共通することなのかもしれないと。とても深い部分で音楽を感じられて、本当に感謝しています」とのコメントが到着。柴咲も綾野と同意見として、「人間のモヤモヤしている部分を彷彿とさせられました。映画と同化していて、締めくくりに相応しい楽曲だと思いました」と述べた。喪失と再生を見つめる至極の一曲を、是非本編と共に味わっていただきたい。
それぞれの想いが複雑に入り混じる最新予告映像が到着!場面写真と共に解禁!
――なぜ、それを信じますか?
主題歌情報と共に、最新予告映像も解禁! 今回の映像では、教え子・氷室拓翔(三浦綺羅)に“体罰”をしたとして告発された教師・薮下誠一(綾野 剛)が追い詰められていく姿が、より切実に、より濃密に描き出されている。拓翔のランドセルを乱暴に投げつける薮下、涙を溜めながら怪我をした拓翔に寄り添う律子(柴咲コウ)、薮下に謝罪を強制する校長・段田重春(光石 研)と教頭・都築敏明(大倉孝二)、薮下の元へ取材に訪れる鳴海三千彦(亀梨和也)……。実名報道をきっかけにメディアの過激さが増す中、薮下は自身の無実の主張を続け、律子は薮下の体罰を認めてもらうべく裁判に乗り出す。さらに、両者の弁護士・大和紀夫(北村一輝)と湯上谷年雄(小林 薫)も加わり、息つく間もなくストーリーが展開されていく。
そこに重なるのが、キタニタツヤの力強くも澄んだ歌声。自分を見失うほどの喪失感を抱えながらも、それでも生きる意味を探し続ける歌詞のメッセージが、薮下の”孤独”に肩を寄せる。そして、儚く切ないメロディを背景に、叫ばれるそれぞれの想い……。
―薮下「私は体罰をしていません」
―律子「傷ついている息子が、苦しみから解放されることを切に願っています」
―鳴海「私が記事を書かなければ、あの人たちを救うことはできない」
各々が信じる真実と揺るぎない想いが複雑に入り混じり、見る者の感情を揺さぶる。最後に、“いつか生きててよかったと思えるでしょうか”の歌詞と共に画面は暗転。同時に、「なぜ、それを信じますか?」のメッセージが表示される。映像冒頭にある「これは真実を疑う物語」と繋がり、見る者には、自身が問いかけられているかのように映るだろう。
また、今回新たに到着した場面写真は、4点! 教室で拓翔ににじり寄る薮下の表情は冷酷で、教師と児童の関係性ながら、二人の間には溝があるように見える。一方で、夕日を背に涙ぐむカットの薮下は、真摯で人間味のある印象だ。虚ろな目で前を見つめる律子は、息子のために奮闘する母親という世論のイメージとはうって変わって、ミステリアスな雰囲気が漂っている。薮下との初対面を控えた鳴海からは、律子の訴えを受け止めつつも、真実を突き止めようとする記者としての覚悟がうかがえる。




登場人物全員がもがき、葛藤し、その瞬間を必死に生きる姿を、あなたの目で見届けてほしい。
キタニタツヤ コメント

他者に奪われ壊され摩耗した人間が、全てを取り戻せないことを知っていてなお、再び他者を信じ手をとって立ち上がる。
そういう強さは美しいなとこの作品を観て感じ、それを詞とメロディに込めました。
プロフィール
2014年頃からネット上に楽曲を投稿し始め、同時期に、他アーティストに楽曲を提供する作家としてのキャリアもスタートさせる。
2023年にTVアニメ『呪術廻戦』「懐玉・玉折」オープニングテーマ「青のすみか」をリリース、第74回紅白歌合戦の出場を果たす。WEST., 星街すいせい, SUPER EIGHT, LiSAなど数々のアーティストに楽曲を提供、2024年4月からは「キタニタツヤのオールナイトニッポンX」、2025年4月からは「キタニタツヤのオールナイトニッポン0」がスタートほか、中島健人とのユニット「GEMN」としての活動を行うなど、ジャンルを越境した活躍を続けている。
公開表記
配給:東映
6月27日(金) 全国公開
(オフィシャル素材提供)