
第77回カンヌ国際映画祭ある視点部門のオープニング作品に選出されたアイスランドの俊英ルーナ・ルーナソン監督の最新作が『突然、君がいなくなって』(英題:When the Light Breaks)の邦題で、6月20日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次公開となる。
この度、本作をひと足早く見た各界の著名人から絶賛コメントが到着!
話題作への出演が続くなか、昨年訪れたアイスランドの大自然に感銘を受けたという俳優の見上 愛は「あの日のレイキャビクの夕日は何を語りかけていたのだろうか」と自身の記憶を重ね合わせ、世界的ゲームクリエイターの小島秀夫は「この映画、何とも愛おしい」、ミュージシャンの奇妙礼太郎は「シンプルで悲しくてかわいい歌を聴いているよう」と主人公たちのそのときその年齢でしか体現しえない眩い姿を大絶賛! 昨年のカンヌ国際映画祭にて既に本作を観ていたという、映画『ぼくのお日さま』の監督、奥山大史は「こんな映画に憧れます」と16㎜フィルム・カメラで映しとられた映像に心を奪われ、アイスランドでの楽曲制作経験のあるアーティストのYaffleは「人間の性を描いた物語」と本作のテーマの普遍性を語る。また、漫画家のマキヒロチからはウナとその“恋人の恋人”クララの印象的なシーンを切り取ったイラストが到着。その他にも、アイスランド好きとして知られるタレントのふかわりょう、アイスランドを撮り続ける写真家のシバノジョシア、北欧ジャーナリストの森百合子、映画『SUPER HAPPY FOREVER』の監督五十嵐耕平、俳優の小川あん、モデルの前田エマ、映画評論家の真魚八重子からの絶賛コメントが到着した。
そして、『突然、君がいなくなって』アナザービジュアルも解禁!
併せて解禁したのは、主人公ウナが最愛であり秘密の恋人ディッディの死を予感し、覚悟と逃避の気持ちの混ざった複雑な表情を切り取ったアナザービジュアル。「ある日突然、恋人を失ったら。その悲しみを誰にも伝えてはいけないとしたら――」と、観る者に問いを投げかけるようなコピーと共に、ウナの顔が光に吸い込まれるかのように徐々に近づきぼやけていくさまが象徴的だ。悲しみと戸惑いの渦中にいる彼女を包み込む光はどこに向かっていくのか――。主人公の繊細な表情を追う切なくも美しいビジュアルが完成した。
コメント全文
見上 愛(俳優)
どれほど美しい土地に住んでいようと、浄化しきれない想いがあることを知る。続いていく生活と、続かなかった生活に、あの日のレイキャビクの夕日は何を語りかけていたのだろうか。
私は今年もアイスランドへ行く。それは、浄化のためではなく、生きる活動のために。
奇妙礼太郎(ミュージシャン)
シンプルで悲しくてかわいい歌を聴いているような、
正解のない、なくていい世界の私たちが今日もここに生きている。
ふかわりょう(タレント)
ぽっかり空いた穴からじゃないと、見えない世界があるから。
私がアイスランドと出合えたように。
小川あん(俳優)
本当は、人の哀しみに触れようとすることすら傲慢なのかもしれない。そのどうしようもない隔たりの傍らで、ウナたちは互いに声を交わし、身体に触れあい、それぞれの喪失をこだまのように響かせていた。わたしはただ、その音に耳を澄ます。
Yaffle(アーティスト)
抑制的な演出と構図の端正さが、現実と虚構の境のような気持ちにさせるアイスランドの美しく荒涼とした風景に絡んで心を引き寄せる。別の視点から見た喪失と、再生へ向かう人間の性を描いた物語。挿入曲として使われているヨハン・ヨハンソンのOdi et Amoも、まるでこの映画の書き下ろしであるかのようにウナに寄り添っている。
小島秀夫(ゲームクリエイター)
突然、失った秘密の恋。“友人の死”として偽らないといけない“痛み”。“恋人の死”として哀しみを分ち合えない“辛さ”。初めての“身近な死”に直面した若者たちの繊細で複雑な“苛立ち”。遺された若い命はやがて“君の死”を共有し、新たな夜明けへと繋げる。レイキャビクのランドマークと共に、これらを美しく魅せる。この映画、なんとも愛おしい。
奥山大史(映画監督『ぼくのお日さま』)
子どもでもなく大人でもないからこそ抱く感情を、余白たっぷりに光の粒としてフィルムへと刻み込んでいて最高です。こんな映画に憧れます。
森百合子(北欧ジャーナリスト)
どこにでもありそうな若者の過ちを丁寧にすくいとり、忘れがたい物語にしてしまうアイスランドの俊英、ルーナソン監督。
逃げ出したい、羽ばたきたいと願う彼らの姿はいつかの自分にも重なって、レイキャビクのあの場所に、いますぐ行きたいと思わずにいられない。
シバノ ジョシア(フォトグラファー)
小国アイスランド。
かの地で愛する人と出会える縁は、我々が想像する以上に尊い。
旅立った彼の生きた残響のようにヨハンの名曲が鳴り響く中、残された彼らの声にならない叫び。
ラストに見る光は絶望か、希望か?
見届けて欲しい。
五十嵐耕平(映画監督『SUPER HAPPY FOREVER』)
ほとんど敵だと思っていても、どんなに受け入れられなくても、体験が人と人を結びつける。
そして何より美しいのは、それを物語るのではなく実際に体験する瞬間がわたしたちにも訪れること。
前田エマ(モデル)
みんなと居るのに孤独を感じた、あの時間がここにある。
真魚八重子(映画評論家)
喪に服すのは死に対する悲しみの浄化だけでなく、楽しかった記憶を仲間と分かち合い、日常を取り戻そうとする行為だ。本作はまるでこの世に出来たばかりのガラスが、初めて日の光を通したような、尊く瑞々しい透明感を感じさせる。傑作!
マキヒロチ(漫画家)
恋人を奪ったウナと奪われたクララの長い一日。
その地獄の中でお互いが思い知らされていただろう、
「この人を愛したなら仕方ない」という感情に
切なくも暖かくなった。

公開表記
配給:ビターズ・エンド
6月20日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)