イベント・舞台挨拶

『おばあちゃんと僕の約束』大ヒット記念舞台挨拶

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 登壇者:ウサー・セームカム(出演/祖母メンジュ役)

 映画『おばあちゃんと僕の約束』の大ヒットを記念して、おばあちゃん役のウサー・セームカム急遽タイより来日し、上映後の舞台挨拶に登壇した。

 映画『おばあちゃんと僕の約束』は、遺産相続をめぐる家族の物語。大学を中退して無職の青年エムは、祖母のメンジュがステージ4のガンを患っていることを偶然にも知り、不謹慎にも遺産を得るため介護人として一緒に住むことに。最初は厳格なメンジュに反発しながらも、彼女の家族を想う愛情に触れ、エムは考えを改めていく……。本国タイでは、公開されるやいなや年間最大のオープニング成績を記録。鑑賞後に号泣する観客の様子が、SNSで若者を中心に大拡散され、社会現象に。その後、世界中でも大ヒットを収め、タイ史上初のアカデミー賞®国際長編映画部門ショートリスト入りの快挙を果たした。
 日本でも6月13日(金)に公開を迎え、「とにかく泣ける」と話題沸騰中。日本での大ヒットを記念して、急遽、祖母メンジュを演じたウサー・セームカムさんが来日。6月29日(日)、都内・シネスイッチ銀座にて、上映後の舞台挨拶に登壇し、本作への思いや撮影時のエピソードを明かした。

 上映後、大きな拍手に迎え入れ登壇したウサーさんは、「コップンカー」と笑顔で挨拶。遠く離れた日本での上映について「日本の皆さんにこの映画を観ていただけることを感動しています。日本が大好きです。気候も良く、木々も綺麗で、人も優しく、神聖な場所。タイに似ていると思います。日本に来るのは3回目ですが、また来ることができて嬉しいです」と喜びを語った。

 本作で78歳にして映画デビューを飾ったウサーさんは、「この年齢で、映画の主演になるなんて、夢にも思ってなかったです」とコメント。国を超えて世界中で大ヒットを収めたことから、“タイで1番有名なおばあちゃん”とも称されるており、そんな周囲の反応について「私の家族も、夢にも思っていなかったと思います。この年齢で女優になるなんて。タイだけではなく世界で、みんなから“おばあちゃん”と呼ばれるようになって、嬉しく感じているのではないかなと思います」と照れ笑い。

 撮影前には、監督からの提案でワークショップが行われ、そこでエム役を演じる主演のビルキンと初めて会ったという。タイでは名実ともに大スターのビルキン。「僕のこと知ってる?」と訊かれたが、ウサーさんは「知らなかった」と暴露。「テレビをあまり見ないので、知らなくて、正直に言ったら、苦笑いしていました」と苦笑い。

 しかし、ワークショップの時から、ビルキンとは本当の家族のような関係性になったという。「初めて会ったにもかかわらず、本当の孫のようでした。ビルキンからは“本当のおばあちゃんみたいに感じて自然に演じられた”と言われて、この最初の印象が、映画の中にも出ているんだと思います」と述懐。「ビルキンは、会うたびにハグをしてくれたんです。たくさん遊びました。かわいくて、いたずらっ子。いじってくるんです。子どもたちが遊ぶようなゲームをしたり。おばあちゃんと孫が遊んでいるような感じで、監督やプロデューサーたちからは“なんでこんなに楽しそうにできるんだ?”と不思議に思われていました」と仲の良さをアピール。

 一方で、セリフを覚えるのには苦労したともいう。「監督がアイデアを出してくれて、他の人のセリフを音源で録ってあげるから、それに合わせて自分のセリフを覚えたらどうかな?と。それでも全く覚えられず、ノートにセリフを書き留めました。ビルキンのセリフの後に、自分が何をしゃべるのか。毎日毎晩、セリフを書いて練習して、犬に話しかけたりもしていました」と努力を明かし、続けて「(セリフを)覚えることができたんですが、全員のセリフを覚えてしまって、監督も驚いていました」と驚異のエピソードも披露。

 演じたメンジュと自身の性格は違うと言い、「私は、すごく楽しい性格の持ち主だと思っています。ダンスをしたり、アクティブな方。一方でメンジュおばあちゃんは、感情を表現しないキャラクター。何か思っていても何も言わない、孫を愛していても好きとは言わない」と説明。「演じる難しさは感じましたが、メンジュおばあちゃんに憑依したかのように演じました」と役づくりへの思いを明かした。

 トークの終盤、邦題にちなんで家族とどんな約束をしたいかという質問には、「これまで孫や子どもとは約束をしたことないんですが、歳をとったら動けなくなったら面倒をみてくださいと言いたい(笑)」と冗談まじりに回答。「子どもたちに求めるものは、何もないです。それが愛なんだと思います」と言い直し、続けて「私が1番大切にしていることは、“give”です。子どもを生んで、育てる。その子どもに家族ができて、孫の面倒をみる。学校に入って、プレゼントをあげる。愛をあげることを、大切にしています。これは、家族にしかできないこと。自分が死ぬまでに愛をあげ続けたい」と家族への深い愛情の言葉で締めくくり、温かい拍手に包まれ、舞台挨拶は幕を閉じた。

 その後、サイン会も行われ、長蛇の列。ウサーさんの温かくてチャーミングな人柄に魅了され、涙を流す人も。多くのファンに見送られながら、劇場を後にした。

 映画『おばあちゃんと僕の約束』は、絶賛上映中。

公開表記

 配給:アンプラグド
 大ヒット上映中!

(オフィシャル素材提供)

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