
登壇者:桜田ひより、水沢林太郎、中野有紗、早瀬 憩、星乃あんな、河村 花、萩原 護、秋谷郁甫、増井湖々、安達木乃、蒼井 旬、岡部たかし、山元 環監督
サプライズゲスト:辻村深月
7月5日(土)、映画『この夏の星を見る』の公開記念舞台挨拶が、都内劇場で実施され、主演を務めた桜田ひよりをはじめ、水沢林太郎、中野有紗、早瀬 憩、星乃あんな、河村 花、萩原 護、秋谷郁甫、増井湖々、安達木乃、蒼井 旬、岡部たかし、そして本作で劇場長編デビューとなる山元 環監督が登壇した。
いよいよ映画が公開したということで、桜田は「今日は皆さんお越しいただき、ありがとうございます。このメンバーと一緒に初日を迎えることができて、とても嬉しく思います。亜紗ちゃんのまっすぐな人を動かす力原動力を持っている女の子を演じることができて、私自身も成長しました」とはじける笑顔で挨拶。

続いて、亜紗の同級生・凛久を演じた水沢は「凛久として生きた時間は僕にとってすごく大切な時間ですし、ようやく皆さんに届けられたことがなにより嬉しいです」と喜びを伝えた。
また、本作で長編商業映画デビューを果たした山元監督は「感無量です。これだけの多くの方々にご覧いただけたんだと実感し、感動しております。小学6年生の時、卒業文集で“映画監督になりたい”と書いていたんです。その夢が叶いました」と満席の場内を見渡し、万感の様子。
岡部は「誰もが経験したことのあるコロナ禍の話だったので、自分自身とあの時代を照らし合わせながら脚本を読みました。学生のみなさんの大変さが分からない部分もあったのですが、脚本には学生たちの葛藤が詳細に書かれいて、気付きもありました」と大人キャスト代表として回答。
本作は星空の美しさも評判が高く、見どころのひとつとなっている。山元監督は「星空の撮影にはこれまでの日本映画の中で一番と言っていいぐらいこだわっていると思います」と自信を見せ、「きれいで癒される空間づくりを目指しました。茨木や五島列島など各地の星空の色味からこだわり抜きました。劇中の星空はミリ単位で調整した実際に撮った星空をVFXで合成しています」と撮影秘話を明かした。
まもなく七夕を迎えるということで、各々の願いごとを発表。先陣を切ったのは東京チーム。今年、高校生になった星乃は「知的な女性になれますように」と言い、大人っぽいクールな女性になりたいと話した。萩原は「ケガをすることなく過ごせますように」、秋谷は「今日の夜ここにいる皆さんと同じ星が見えますように」と回答。秋谷のロマンティックな回答に客席と登壇者が湧くと、「こんなにたくさんの前に立つのが人生で初のこと。今日は忘れられない日になったので、せっかくならこの日の夜空を皆さんとも共有したいなと思い……」と秋谷は恥ずかしがりながら答えた。
続けて、五島列島チーム。蒼井は五島列島でしか食べられないという思い出の味の「五島牛を食べたい」と、早瀬は「全パートの皆さんとごはんに行きたい」と挙げ、「ほかのパートの皆さんとの関わりがなくて……今日が初めての方もいるので、皆さんと一緒にごはんを食べて、この映画について語り合いたいです」と言い、中野は「五島列島の美しい星空をまた見れますように」と願いを託した。
最後に茨木チーム。安達は「いつか一日が30時間ぐらいになりますように」、増井は「たくさんたべてもむくまない身体が欲しい」と回答。河村は「森の中へ行く」と挙げると、桜田と水沢がすかさず「え!?」「緑色の衣装だから!?」とツッコミを入れるチームワークを披露。河村は「きれいな緑とかが好き。虫も好きで」とマイペースに説明を続け、笑いを誘った。水沢は「夏バテをしないようにする」とし、「この時期は夏バテしやすいでしょ。実際にもうしているんです。なので、これ以上しないように」と自責の念を込めた。桜田は「皆さんが健康に過ごせますように」と回答。

「総括みたいになってるけど、健康が一番大事!」と力強く理由を述べた。そして、岡部が「国宝越え」と短冊を見せると、場内は再び笑い声が溢れた。「ほんとにおもしろい映画なんで! 『国宝』を越えたいです! 越えられる気がする!!」と高らかに宣言した。
山元監督は「冬までロングラン上映! “よいお年を!”をみんなで言いたい」と願いを伝え、「岡部さんがおっしゃってくれた『国宝』越えできるように、多くの方々に『この夏の星を見る』をぜひご覧いただきたいです」と切なる思いを込めた。
ここでサプライズとして、原作者の辻村深月氏の登壇が告げられると、桜田たちは驚きながらも大喜び。辻村は星座があしらわれたワンピースを着用し、「今日という日を迎えられて、とても嬉しいです。皆さん、私の書いた各キャラクターたちがほんとにお世話になりました」と登壇者へ感謝を伝えた。また、「俳優の皆さんにマスクを着けてもらわないといけないので……この小説はなかなか映像化できないと思っていました。でも今回、山元監督やプロデューサーの皆さんに実写化していただき、嬉しかったです。映画を拝見して、驚いたのですが、マスクをしていても皆さんが何を思っているのかが伝わる映像になっていました。桜田ひよりさんの目に星が宿っているように見えましたよね」と喜びを溢れさせ、「撮影現場にも立ち会わせていただいたいのですが、自分が書いたキャラクターが前からそこに居るというぐらいに存在していて、嬉しかったです。観終わったとき、最初に浮かんだ感想は“かっこいい”でした。原作以上にスターキャッチコンテストのシーンで身体能力が発揮されていて、競技としてかっこよく描かれていました」と振り返った。桜田は「スターキャッチコンテストのシーンはスポーツのようなイメージで迫力とキレを意識して撮影に挑みました。かっこいいと言ってもらえて嬉しいです」と話し、「実際にモデルになった高校で撮影させてもらえることも滅多にないですし、たくさんの方々の協力があって完成した作品だと改めて実感しています」と撮影時を懐かしんだ。
また、原作のどういった点に惹かれて映画化したのかという質問には、「キャラクターたちのみずみずしさ」を挙げ、「辻村先生の書かれた文章の一文一文をすべて映像化したいという信念を持って挑みました。マスクをしていることでお芝居に制限がある中、キャスト全員が真摯に撮影に参加してくれたおかげで映画を完成させることができました」と山元監督は感慨深げに答えた。
辻村は「小説もですが、映画も観てくださる皆さんが居て、初めて完成するものだと思っているので、今日は観に来てくださって嬉しいです。ありがとうございます」と感謝を伝え、山元監督も「2020年のコロナを経たからこそ、作ることができた作品だと思います。ここにいる皆さんもキャラクターと同様に、あの頃から一生懸命、前に進んで生き抜いてきたから今日があります。皆さんのちょっとした隙間に光を照らしてくれるような作品になるといいなと思っています。ご覧いただき、ありがとうございました!」と改めて思いを伝えた。
最後にキャストを代表して桜田が「辻村さんが描いてくださったキャラクターたち一人ひとりが魅力的で愛される存在の作品だと思います。そんな役を背負って作品に参加できたことが光栄でした。去年の夏、暑さに耐えながら撮影をしたのが懐かしいです。観てくださった方々にしか伝わらない熱量を持った作品になっていると思いますし、作品が抱えている大切なぬくもりが広がっていったら嬉しいです。何度でもスクリーンに足を運んでいただけたら」と観客へ思いを託した。
公開表記
配給:東映
7月4日(金) 全国公開
(オフィシャル素材提供)