
登壇者:嶋田鉄太、瑠璃、味元耀大、蒼井 優、風間俊介、瀧内公美、呉 美保監督
MC:笠井信輔
国内外で高い評価を得た『そこのみにて光輝く』『きみはいい子』の監督・呉 美保&脚本・高田亮の黄金コンビによる映画『ふつうの子ども』(9月5日公開)がついに完成!
8月6日(水)にテアトル新宿で完成披露上映会が実施され、主演の嶋田鉄太、共演の瑠璃、味元耀大、蒼井 優、風間俊介、瀧内公美、そして呉美保監督が参加した。
満員御礼で迎えたこの日。主人公・上田唯士役の嶋田はやる気満々の笑顔でステージに登壇して「暑い中こんなに集まっていただいて本当にありがとうございます。熱中症にならないように水分補給だけ気をつけていただいて。すごく面白い映画なので楽しんでいってください!」と元気に挨拶した。撮影時小学5年生で、本作が映画初主演でもあるが「いや~! 主役? まだいまいち実感が湧いていなくて。変な感じです。フワフワと。でもすごく嬉しいです!」と初々しい心境を明かした。

唯士が恋する相手・三宅心愛役の瑠璃は「大きなスクリーンに私の顔がアップで映っているのが不思議。映画に出られたという実感があって嬉しい」と映画デビュー作に喜びが溢れる。

撮影を回想する中で「すごく暑くてみんな倒れた」とまさかのことを言い出して、唯士たちの担任の先生・浅井裕介役の風間が、劇中の先生の如く「比喩表現ですよ!? 比喩表現。安全の中でやっています!」と訂正して観客に伝え会場内が笑いに包まれる一幕もあった。

劇中で、唯士や心愛と一緒に環境活動を始める・橋本陽斗役の味元は「去年の夏に撮影して暑かったけれど、スタッフさんがアイスを買って来てくれたりして無事に撮影することが出来ました」とニッコリ。

唯士のお母さん・上田恵子役の蒼井は、子どもたちが主役となる撮影だけに「スムーズにお芝居できるように考えて現場に入ったけれど、息子(嶋田)が伸び伸びしてくれて、鉄太君が現場の空気を作ってくれた。こんなに楽に一緒に芝居をさせてくれる子っているんだと思った。鉄太君は一体どんな子どもなのかをインタビューしたいくらい」と言うと、すかさず嶋田は「ふつうの子どもですよ~!」と笑いを取って、蒼井は「さすがで御座います。うちの子です!」と目を細めていた。

嶋田と風間は『それでも俺は、妻としたい』で親子役共演をしたばかり。風間が「別の作品で……」とそれに触れると、嶋田は観客に向けて「もう一つの作品もぜひ観ていただきたい」と抜け目なくPR。風間は「いいの! いいの! それは今日はいいの!」と大爆笑だった。一方、瑠璃はお母さん・三宅冬を演じた瀧内について「撮影が終わったら優しく接してくれて、瀧内さんって本当はこういう人なんだと分かったのが最後のほうだったかもしれない」と打ち明けると、瀧内は「あれ? 全然こっちを見てくれない! まだ怖いのかな?」とユーモアたっぷりに応じた。

子どもたちを主題にした映画を撮るのが念願だったという呉監督。「全方位に全開放で撮ると決めて実行しました。高田 亮さんのオリジナル脚本という原作のない自由さ。私自身が10年間育児した中で見聞きしたありのままの生身の子どもを描きたいという夢が実現できた嬉しさ。キャストの皆さん全員が違和感なく存在しているのが素晴らしく、現場も笑顔で風通しの良い中で撮らせていただきました」と手応え十分だった。

小学生時代の思い出話になると、蒼井は限られた小遣いを有効に使おうと思ってべったら漬で失敗したこと、風間はプールに入るとすぐに寒くなってしまったこと、瀧内は授業で朝から晩まで泥団子を作らされたことを回想した。
一方、嶋田は「運動会の日にサンダルで登校しちゃった。走ったり綱引きをしたりするのに……。お母さんがスニーカーを持って来てくれてなんとかなったけれど、終わった後に2年の先生から『私だったらサンダルのまま参加させていた』と言われて本当に怖かった」と明かして、会場大爆笑。瑠璃は「この映画の最終オーディション2日前に転んで顎を大けが。ガーゼを巻いて受けました」と照れ笑い。そんな中、味元が「授業が終わって帰って家を出て友達みんなで公園に行って遊ぶのが楽しかった」と言うと、嶋田は「えー! すごいな! 一度家に帰ったら出られなくない?」と小学生とは思えぬリアクションで、観客に向けて「え? 皆さん家に帰ったらソファーに寝ますよね!?」と仲間を見つけようとするなど、小学生とは思えぬ反応で盛り上げる。
また今年の夏に挑戦したいことを聞かれると、味元は「3人でどこかに行って何かをしたい」、お化け屋敷が苦手という瑠璃は「お化け屋敷に挑戦したい!」、嶋田は「僕は寝るのが好きなので人はどれくらい限界まで眠れるのかを研究したい。僕のお母さんが半日くらい寝ている眠り姫なのでお母さんを使って実験したい」とまたまた笑わせた。
最後に味元は「登場人物一人ひとりの気持ちになって観て欲しいので、公開時には3回観てください」とPR。瑠璃は「皆さんの感想を聞きたいです」と反響を期待。嶋田は「この映画は皆が楽しめる映画だと自信を持って言えますので、どうぞ楽しんでください!」と呼び掛けた。
主人公の子どもたちの素直な反応に、大人たちも観客もみな笑いが絶えないにぎやかな舞台挨拶となった。
公開表記
製作幹事・配給:murmur
2025年9月5日(金) テアトル新宿ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)