
登壇者:三宅 唱監督、シム・ウンギョン、河合優実
11月7日(金)より全国公開となる三宅唱監督最新作『旅と日々』が正式招待されていたスイス・ロカルノで開催中の第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にて、8/16(土)14:30(現地時間/日本時間8/16[土]21:30)より行われた授賞式で見事最高賞である金豹賞グランプリの受賞に加えて、ヤング審査員賞のW受賞となった。
若い審査員たちが選ぶ作品賞であるヤング審査員賞の授賞式には三宅監督とともにシム・ウンギョン、河合優実も登壇。壇上で三宅監督は「真剣に映画を味わってくれて、それを言葉にしてくれて本当に嬉しいです。ありがとうございます!」と審査員の若者たちに感謝を述べた。シム・ウンギョンは韓国語でスピーチしたのち、日本語でもスピーチ。「華やかなこのロカルノ国際映画祭を通して『旅と日々』がさらに広がっていくといい」と今後の展望を語った。そして、河合優実は流暢な英語で挨拶した後「シンプルだけど豊かな映画。今の世界と対話している映画だと感じた。ロカルノ映画祭の皆さんが受け取ってくれたことに感動した」と作品の手ごたえを語った。
<ヤング審査員特別賞 選出の評>
我々がこの作品を選んだのは、それが「二つの季節」を描写すると同時に、「二つの相反する世界」を語っているからです。そこでは環境そのものが物語の能動的かつ不可欠な要素となっています。
前半では、脚本家は理想化された人生観に結びつく、夏の雨に濡れる海を描き出します。後半では、冬の山が舞台となり、社会の片隅で閉ざされた生き方をする山小屋の主人との関わりをはじめ、より現実的で時に困難な人間関係に直面していきます。
丁寧に構築された映像と、夏と冬の鮮烈な対比は、場所というものがどのように登場人物を形づくり、彼らの選択に影響を与えるのか、そして人生の脆さやリアルな側面をいかに浮かび上がらせるのかを物語っていました。
授賞式にて、本作について審査員長の映画監督リティ・パンは授賞式で本作について「ひとつひとつの場面が深い感情を呼び起こし、胸を打つ体験を提供してくれる」と語った。







また、三宅 唱監督、シム・ウンギョン、河合優実の動画コメントも到着した!
★第78回ロカルノ国際映画祭情報 開催期間:8月6日(水)~8月16日(土)
1946 年に始まり、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンにならぶ歴史ある国際映画祭。最高賞となる金豹賞を受賞した日本映画には、衣笠貞之助監督の『地獄門』(53)、市川 崑監督の『野火』(59)など日本映画界の巨匠による傑作が並ぶ。近年では、青山真治監督『共喰い』(13)や濱口竜介監督『ハッピーアワー』(15)など世界を舞台に活躍する監督陣の作品がラインナップするなか、三宅監督作品は『Playback』(12)以来、13年振り2本目の出品という快挙となった。映画祭選考委員会は本作の選出理由を「日本映画の最高峰」と熱く評する。
ストーリー
強い日差しが注ぎ込む夏の海。ビーチが似合わない夏男がひとりでたたずんでいると、影のある女・渚に出会う。何を語るでもなく、なんとなく散策するふたり。翌日、ふたりはまた浜辺で会う。台風が近づき大雨が降りしきる中、ふたりは海で泳ぐのだった……。
つげ義春の漫画を原作に李が脚本を書いた映画を大学の授業の一環で上映していた。上映後、学生との質疑応答で映画の感想を問われ、「私には才能がないな、と思いました」と答える李。冬になり、李はひょんなことから訪れた雪荒ぶ旅先の山奥でおんぼろ宿に迷い込む。雪の重みで今にも落ちてしまいそうな屋根。やる気の感じられない宿主、べん造。暖房もない、まともな食事も出ない、布団も自分で敷く始末。ある夜、べん造は李を夜の雪の原へと連れ出すのだった……。
(2025年、日本)
キャスト&スタッフ
出演:シム・ウンギョン
河合優実 髙田万作
斉藤陽一郎 松浦慎一郎 足立智充 梅舟惟永/佐野史郎
堤 真一
監督・脚本:三宅 唱
原作:つげ義春「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」
音楽:Hi‘Spec
製作:映画『旅と日々』製作委員会
製作幹事:ビターズ・エンド、カルチュア・エンタテインメント
企画・プロデュース:セディックインターナショナル
制作プロダクション:ザフール
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式X:@tabitohibi
公式Instagram:@tabotohibi_mv
#映画旅と日々
公開表記
配給:ビターズ・エンド
11月7日(金) TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)
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