
2025年大阪・関西万博にあわせて、ポーランドSF映画特集上映「ポーランドSF映画の世界」を2025年9月26日(金)~10月1日(水)まで、大阪・シネ・ヌーヴォにて特別開催することが決定した。
本特集では、“鉄のカーテンの向こう側”で誕生した知られざるSF映画を一挙上映。共産主義時代(1945~89年)のポーランド映画界は製作費の高騰と技術力不足が影響し、決して恵まれた環境とは言えなかった。しかし、作り手たちの類まれな創造力のおかげで目覚ましい成長を遂げたSF映画の数々。今回の特集上映ではアンジェイ・ワイダ、アンジェイ・ズラウスキーといった世界的に著名な監督作から滅多にお目にかかれない珍しい作品まで、ユニークで独創的なSF映画の数々を堪能できる貴重な機会となる。
「ポーランドSF映画の世界」上映作品
『ルイザはどこだ?』

(原題:Gdzie jesteś, Luizo? / 1964年 / 30分 / モノクロ)
監督:ヤヌシュ・クビック
UFOでやってきた地球外生命体。人間たちに不老不死を与える代わりにとある実験に参加するよう呼びかける姿をユーモラスな演出を交えて描く。
『第一パビリオン』

(原題:Pierwszy pawilon / 1965年 / 25分 / モノクロ)
監督:ヤヌシュ・マイェフスキ
謎の男たちにさらわれた若き研究者は、とある屋敷に連れて行かれる。そこではかつての師である教授が、人間を小さく縮める実験を行なっていた。
『総督』

(原題:Gubernator / 1965年 / 25分 / モノクロ)
監督:スタニスワフ・コケシュ
未来的な設備の大邸宅に友人を招いたマッドサイエンティストのフォッグ博士。彼は別の惑星の“侵略者”たちの力を借り、地球を支配する計画を打ち明けるのだが……。
『ピルクスの審問』

(原題:Test Pilota Pirxa / 1978年 / 100分 / カラー)
監督:マレク・ピェストラク
アンドロイドと人間の混合チームによる民間企業の宇宙船。そこにクルーになりすました殺人アンドロイドが紛れ込む。正体を暴こうと苦悩するピルクス船長だが……。スタニスワフ・レム「宇宙飛行士ピルクス物語」を原作とする宇宙心理劇。
『シルバー・グローブ/銀の惑星』

(原題:Na srebrnym globie / 1987年 / 165分 / カラー)
監督:アンジェイ・ズラウスキー
鬼才ズラウスキーが、彼の大叔父イェジによるファンタジー小説シリーズ「月三部作」(1903-1913)の最初の2作に着想を得た叙事詩的大作。検閲などの憂き目にあいながらも10年以上の時をかけて完成させた。
『オビ、オバ:文明の終焉』

(原題:O-bi, O-ba: Koniec cywilizacji / 1984年 / 90分 / カラー)
監督:ピョトル・シュルキン
核戦争後の世界。地下シェルターに逃げ込んだ生存者たちは劣悪な環境で暮らしながら、宇宙船「アーク」による奇跡的な救出を待っているが……。不穏な青色のトーンで統一された絶望のドラマ。
『フォトン』

(原題:Photon / 2017年 / 107分 / カラー)
監督:ノルマン・レト
宇宙の誕生、星の形成、文明の発展、そして待ち受ける人類滅亡後の未来像。壮大で複雑なトピックを美しいアニメーションと写真を交え解き明かしていく、目と脳を刺激するビジュアル・エッセイ。多くの映画祭で高く評価された。
『ソラリス・モナムール』

(原題:Solaris Mon Amour / 2023年 / 47分 / モノクロ)
監督:クバ・ミクルダ
レムの代表作「ソラリス」にインスピレーションを受け1950~80年代の約70本の映画や音声により構成された特異なドキュメンタリー。喪失、哀悼、記憶をめぐる恍惚とした体験へ誘われる。
『寄せ集め』

(原題:Przekładaniec / 1968年 / 37分 / モノクロ)
監督:アンジェイ・ワイダ
自転車レース中に死亡した弟の四肢と臓器を移植した兄。その後も何度も事故に遭い、移植手術を受け続けた彼の運命とは? レムの短編小説を基にしたブラックコメディ。脚本もレムが手がけている。
特集上映「ポーランドSF映画の世界」
9月26日(金)~10月1日(水) 大阪・シネ・ヌーヴォにて開催
会期:2025年9月26日(金)~10月1日(水)
会場:シネ・ヌーヴォ(大阪市西区九条)
料金:一般1,900円/シニア1,300円/学生・会員1,200円/高校生以下1,000円
(招待券・回数券使用不可/全作品日本語字幕付き)
公式HP:polishsfmovies.jp
【主催】ポーランド共和国文化省
ポーランド国立フィルムアーカイブ・オーディオビジュアル研究所(FINA)
ポーランド投資・貿易庁(EXPO2025大阪・関西万博 ポーランド館プログラムの一環)
共同提供:ポーリッシュ・フィルム・インスティチュート(PISF)
(オフィシャル素材提供)