
登壇者:オダギリジョー、中野量太監督
第38回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門に公式出品が決定している『兄を持ち運べるサイズに』。10月31日(金)に実施された公式上映に、オダギリジョーと中野量太監督が登壇。会場に駆け付けたファンに向けてメッセージを届けた。
現在開催中の第38回東京国際映画祭にて、映画『兄を持ち運べるサイズに』(11月28日公開)がガラ・セレクション部門に選出! 10月31日(金)には丸の内ピカデリーにて公式上映が実施され、出演者のオダギリジョーと監督&脚本の中野量太が舞台挨拶に登壇した。
満員御礼で迎えたこの日、中野監督が「たくさんの方が集まってくれて嬉しいです。日本で一番大きな東京国際映画祭という場で上映されるのは最大のご褒美を頂いたようなもの」と畏まって挨拶する一方、オダギリは映画祭の場であってもマイペース。客席を見渡して「なんか良い椅子に座っていますね~。違うか、一列目だけか良い椅子は……」と天然さを炸裂させて早速笑いを誘っていた。

本作出演に際して、脚本を一読して快諾したというオダギリ。「脚本がとても面白くて素晴らしくて。読んですぐ監督に『素晴らしい脚本を書きあげましたね』とメッセージを送りました。読んでいて引っかかることがなくて、すぐにやりたいと思える作品でした。本当に素晴らしい作品」と賞嘆した。兄役の決め手について中野監督は「どうしようもなくだらしがなくて人に迷惑をかけて、でも愛されて憎めない兄……。そんな人は自分の中で一人しか思い浮かばなくて、この人だけしか」と笑わせつつ「オダギリさんは散々だらしないダメ人間をやり尽くしている“ミスターダメ人間”。もしも『またやるの?』と思われたら嫌だなと思ったけれど、僕としては今までなかった新しい役だと思って。オファーしたら“YES!”と返事が来た」と嬉しそうに振り返った。

中野監督とオダギリは、2016年公開の『湯を沸かすほどの熱い愛』に次ぐ2度目のタッグ。中野監督曰く、当時のオダギリはセリフの言い回しを変えたり、毎回アドリブをしたりと自由人だったそうだが「それが今回10年経ってお会いしたら……台本通りにやるので驚いた。『なぜ今回は台本通りにやるの?』と聞いたら『面白いホンはそのままやるんだよ。面白くないものはいろいろと工夫しなければいけないけれど……』と言っていました」と証言。まさかの暴露に当のオダギリは「大丈夫ですか、それ? だいぶトゲがあるけれど。今日は記者の方もいますよ?」と苦笑いだった。

一方、オダギリは中野監督について「相変わらず作品に対して誠実で真面目。たまに冗談が通じないくらい、こちらが出すアイデアに対して本気で怒りだすような雰囲気がある。それくらい作品に掛ける想いやイメージする完成像に対して真摯に常に本気で向き合う方」とクリエイターとしてリスペクトしていた。
第38回東京国際映画祭 開催概要
■開催期間:2025年10月27日(月)~11月5日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
公開表記
 配給:カルチュア・パブリッシャーズ
 11月28日(金) TOHOシネマズ日比谷他、全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)

 
 




