
【登壇者】主演・塩田みう、共演・野元 空、木本武宏、松村 遼、笈川健太、根木冬馬
監督:鈴木慎太郎、エグゼクティブプロデューサー:松坂利和
映画『今を紡ぐ明日』公開記念舞台挨拶が11月22日(土)に池袋シネマ・ロサで行われ、塩田みう、野元 空、木本武宏、松村 遼、笈川健太、根木冬馬、鈴木慎太郎監督、松坂利和エグゼクティブプロデューサーが登壇。本作への思いや撮影の裏話などを語った。
本作は、孤独と個人主義に陥りがちな現代社会で、若い女性ふたりの視点から、倫理観・家族・孤独・赦しといった普遍的なテーマを通じて問われる作品。幼い頃に母を亡くした美咲と、父が不倫の末に出て行った七海が、人とつながりたいという思いを持ちながらも複雑な感情に翻弄されながらも、必死に人とのつながりを紡ごうとする姿を描く。
この日、MCは普段はお笑いの現場で活動している木本が担当。「普段、こうした舞台挨拶なんてしないので、普段着ないスーツをおろしてきて気合いを入れた」と言い、登壇者たちと笑いいっぱいのトークを繰り広げた。
松坂は「監督が素晴らしい脚本を書いていただいたので、ぜひこの作品を皆さんに届けたいという思いでした」と本作への思いを語る。それを聞いた鈴木監督は「このメンバーだからこそ完成できました」と感慨を込めた。
美咲を演じた塩田と七海を演じた野元は、撮影では二人のシーンが多かったことからこの日も仲が良い様子を見せた。難しかったシーンを聞かれると、塩田は「喧嘩のシーン」を挙げ、「クランクインの日だったんです。初日からクライマックスのような感情の高ぶりがあって」と明かした。七海も同意しつつ、「初日に熱量の高いシーンを撮って、その後はそれぞれの物語を撮影していたのですが、私は最初に二人の関係値を作れたから、どこかで美咲のことを考えながら演じられました」と振り返る。塩田も「確かに、そこで生まれたものがあったよね!」と喧嘩のシーンがキーになったと話した。
宮島大輔を演じた松村は、木本から「クズな役柄」と紹介されると、「本当に役作りが大変でした」と苦笑いを浮かべた。劇中で絡む塩田については、「存在は知っていましたが、会ったことがなくて。それがいきなりこういうシーンから始まったので、よく知らなかったから良かったのかもしれないと思います。(お互いをよく知った)今、この芝居をするとなるとちょっときついかもと思います」と撮影を振り返った。
一方、松原健太役の笈川は、「変態なところがあって、愛情表現にちょっと癖がある役」と自身の役柄について言及し、「こんな変な愛情表現をしているけど、みんなに嫌われないかなと思いながら、芝居をしました(笑)。この作品の中で、七海さんをびっくりさせたいというのが芝居のポイントでもありました」と思いを寄せた。
そして、大倉 翔役の根木は本作が映画初出演だと言い、「こうして皆さんの目の前に立てて幸せです」と目を潤ませた。役柄については「松原とともに二人のことを好きになるんですが、(大倉も)最終的には狂気的になるので、松原とは対照的に見せたほうが良いなと思って、良い奴に見えるようにしました。気持ちの伝え方次第で見え方が違ったり、仲が良かった4人なのに、一瞬の出来事でつながりが消えてしまうんだということを見せられたらと思います」と熱弁した。
また、木本からは「あるシーンの撮影で、何時間も前からずっとスタンバイしていたんですよ。監督は画角や絵にこだわりが強いので丁寧に撮影していたので、結局、僕のシーンはだいぶ遅くなってしまって。でも、それも仕事だと思うので、僕は1ミリも嫌な顔をしているつもりもなかったんですが、監督からはずっと謝っていただきました。こうして舞台挨拶で活動していても、監督はずっと謝っているんですよ。でも、そうしたことも良い思い出です。スムーズな撮影だったら思い出にも残らないので」と撮影時のエピソードも語られた。
最後に塩田は「この作品は“今つぐ”チームが全力で作った作品です。主人公それぞれ違う軸でお話が進んでいくので、いろんな視点で観ることができると思います」とアピール。続いて、野元は「この作品は“つながり”がテーマになっていますが、それぞれのつながりが見える物語になっていると思います。自分でたぐり寄せようとしたつながりは手に入らなかったり、あまり意識していなかったところに見えてくるつながりが大切なものになったり……さまざまなものが見える作品です。きっとご覧になった皆さんは違う感想を持つ方もいると思うので、ぜひどう受け取ったのかSNSなどで感想を聞かせてください」と呼びかけて舞台挨拶を締めくくった。
公開表記
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
11月21日(金)より池袋シネマ・ロサ/ローソン・ユナイテッドシネマ長崎にて公開
(オフィシャル素材提供)





