イベント・舞台挨拶

『白の花実』公開直前イベント

©2025 BITTERS END/CHIAROSCURO

 登壇者:美絽、池端杏慈、蒼戸虹子、坂本悠花里監督

 第73回サン・セバスティアン国際映画祭New Directors部門クロージング作品『白の花実』。12月26日の公開に先駆け、美絽、池端杏慈、蒼戸虹子、そして坂本悠花里監督が登壇し公開直前イベントが実施された。

 寄宿学校×キリスト教×女子校という設定のもと、ファンタジー&ホラーのジャンルがミックスされた本作。坂本監督は「ファンタジーやホラーなど現実世界に現実ではないものが入って来る世界観が好き。ロバート・エガース監督版『ノスフェラトゥ』的な、日本映画では観たことがないものが出来ないかと、そんな世界観を探っていきました」と”ファントム・ファンタジー”となる本作の独創的な世界観の着想を明かした。

 群馬県や山梨県で敢行された撮影について、美絽は「全てが学びでした」と回想し、蒼戸も「初めての映画出演だったので、すべてに不安と緊張がありました」と初々しさを覗かせた。坂本監督が「3人のエネルギーが途切れることがなかった」などと評すると、美絽はエネルギーの源を「ご飯をたくさん食べること」と明かし、それに同調するように池端は「ケータリングのご飯が美味しくて、給食みたいにみんなでお盆を持って『今日は何かな!?』と言いながら食べに行くのが楽しかった」と声を弾ませていた。

 約半年に渡るレッスンを経て臨んだ印象的なダンス・シーンについて、美絽は「ダンスは初めてだったので、自分がどこの筋肉を使っているのか、五感を大切にする作業から始めました。今思えば練習期間の全てが楽しい時間でした」と懐かしそうに回想。

 蒼戸も「コンテンポラリー・ダンスだったので、自分の体の使い方を知るところから始めて、振りを入れてからは役の踊り方の個性があったので、呼吸や目線を意識して踊りました」とこだわりを紹介した。

 池端は「レッスンの時間は穏やかに流れていて、この3人ならば落ち着いてやれる雰囲気だったので大好きな時間でした」と思い出深い経験だと述べていた。

 また坂本監督は『白の花実』というタイトルについて「白にはイノセントな雰囲気と怖い雰囲気があるので、そこから生まれたもの」と明かし「一人歩きするようなタイトルでもあると思うので、観客の皆さんも映画を観た後に『白の花実』とはどんなものだったのか考えてもらえたら嬉しいです」と観客のイマジネーションに期待を寄せた。

 さらに本作の注目ポイントについて聞かれると、「美しい景色と少女たちの葛藤」(美絽)、「分からない、答えがない。それが良いところ」(蒼戸)、「目で見えているものが全てではない、というのが注目ポイント」(池端)とそれぞれ言葉にし、坂本監督は「心と体を委ねて観て欲しい」と話した。

 最後に主演の美絽は「本作は少女たちの悩みや葛藤を繊細に描いている作品です。大人の方には学生時代を思い出すきっかけになっていただきたいですし、悩んでいる方にとっての救いのような映画になったら嬉しいです」と幅広い世代に向けたメッセージを呼びかけ、イベントを締めくくった。

©2025 BITTERS END/CHIAROSCURO
公開表記

 製作・配給:ビターズ・エンド
 12月26日(金) 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開!

(オフィシャル素材提供)

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