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名匠ウォルター・サレス 待望の最新作『アイム・スティル・ヒア』第97回アカデミー賞🄬国際長編映画賞受賞!

© 2024 VideoFilmes/RT Features/Globoplay/Conspiração/MACT Productions/ARTE France Cinéma

 1970年代、軍事政権下のブラジル。元国会議員であったルーベンス・パイヴァが軍事政権によって誘拐されたという実際の事件をもとに、名匠ウォルター・サレス監督(『セントラルステーション』『モーターサイクル・ダイアリーズ』)が、世代を超え、家族の絆と個人の闘いが歴史の中でいかに響き合うのかを描き出した壮大な叙事詩『アイム・スティル・ヒア』(8月公開)が、第97回アカデミー賞🄬(3/2※現地時間)国際長編映画賞を受賞した。

 1998年、アカデミー賞🄬2部門にノミネートされた『セントラル・ステーション』で世界的な評価を確立したサレス監督。これまで彼は静寂を引き裂く暴力の影と、それに抗う人々の魂を見つめ、映画という表現を通じて彼らの記憶を蘇らせてきたが、本作では突然夫を失ったエウニセ・パイヴァが、どのようにして自らの喪失と絶望に打ち勝ち、時代の潮流に逆らってまで立ち上がったのか? ――静かでありながらも圧倒的な闘志姿を美しく、力強い映像で永遠に刻み込み、見事、サレス監督初となる<国際長編映画賞>を受賞! さらに、本作はブラジル映画として初めての国際長編映画賞受賞という快挙を達成。これにより、ブラジル映画史に新たな1ページが刻まれた。

 授賞式の壇上にのぼったサレス監督は、静かながらも確かな声で「この賞は、独裁政権のもとで大きな喪失を経験しながらも、屈せずに抵抗し続けた一人の女性に捧げます」と語りかけた。それは、圧政に屈せず信念を貫いたエウニセ・パイヴァへの惜しみない賛辞であり、失われた時間と記憶に捧げられた鎮魂の言葉だった。続いて、劇中でエウニセ・パイヴァを演じたフェルナンダ・トーレスと、トーレスの実の母であり、かつてサレス監督の『セントラル・ステーション』でブラジル人女優として初めてアカデミー賞🄬主演女優賞にノミネートされたフェルナンダ・モンテネグロの名を挙げ、「彼女に命を吹き込んでくれた二人の素晴らしい女性、フェルナンダ・トーレスとフェルナンダ・モンテネグロにも捧げます」と、心からの賛辞を贈った。

© 2024 VideoFilmes/RT Features/Globoplay/Conspiração/MACT Productions/ARTE France Cinéma

 原作となったのはルーベンス・パイヴァの実の息子であり作家マルセロ・ルーベンス・パイヴァによる書籍「Ainda Estou Aqui』」(日本未発売)。幼い頃、パイヴァ家と親交を持っていたウォルター・サレス監督にとっては、自らが見聞きし、体験してきた歴史と向き合う重要な作品でもあり、この物語は単なる歴史の再現ではなく、個人的な記憶と深く結びついた16年ぶりのブラジル作品ともなっている。

ストーリー

 国会議員のルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちと共にリオデジャネイロで穏やかな日々を過ごしていた。だが、スイス大使誘拐事件を契機に、国の空気は一変する。抑圧の波が広がる中、ある日、ルーベンスは軍に逮捕され、そのまま連行された。愛する夫を突然奪われたエウニセは、必死にその行方を追う。しかし、その過程で彼女自身もまた軍に拘束され、数日間にわたる過酷な尋問を受けることとなる。極限の状況の中でなお、彼女は沈黙を貫き、夫の行方を捜し続けた。自由を奪われ、愛する人の消息も知らされぬまま、それでもエウニセは諦めなかった。夫の名を呼び続けたその声は、やがて静かに、しかし確かに、歴史を動かす力へと変わっていく──。

 (原題:Ainda estou aqui、2024年、ブラジル・フランス合作、上映時間:137分)

キャスト&スタッフ

 監督:ウォルター・サレス
 脚本:ムリロ・ハウザー、エイトール・ロレガ
 出演:フェルナンダ・トーレス、セルトン・メロ、フェルナンダ・モンテネグロ
 音楽:ウォーレン・エリス
 撮影:アドリアン・テイジド

オフィシャル・サイト(外部サイト)

アイム・スティル・ヒア - 株式会社クロックワークス - THE KLOCKWORX

公開表記

 配給:クロックワークス
 2025年8月ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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