
マレーシア映画界を牽引するタン・チュイムイの監督復帰作『私は何度も私になる』(原題:野蛮人入侵)が、2025年6月28日(土)よりポレポレ東中野で先行公開、新たに神保町にて開館するミニシアター、シネマリスで順次劇場公開が決定。公開を記念し本作の邦題・日本公開ポスタービジュアルが解禁された。
出産・離婚を経て引退したかつての名女優が、復帰をこわれ幼い息子を連れてロケ地に降り立つ。再会した旧知の監督は、アジア版『ボーン・アイデンティティー』な新作アクション映画の主演を提案する……。
復帰作の撮影の中で、母親として生きる現実世界と女優として生きる映画世界が交錯しながらも主人公が《己との闘い》を模索する姿を描いた『私は何度も私になる』は、マレーシアの自然豊かなロケ地と香港映画的な武術要素が同居する、予測不能の人生×修行ファンタジック・ムービー。
本作を手がけたタン・チュイムイは、2017年に日本初公開された『タレンタイム~優しい歌』(2009)の名匠ヤスミン・アハマドらとともに2000年代のマレーシア映画界を牽引した女性監督。初長編作『愛は一切に勝つ』(2006)で釜山国際映画祭ニュー・カレンツ・アワード及び国際批評家連盟賞を受賞し、第36回ロッテルダム国際映画祭タイガー・アワードを受賞する快挙を達成。同作は、第19回東京国際映画祭「アジアの風」部門で「マレーシア新潮流」の一作として上映され、大きく注目された。2024年には、ミュウミュウ「女性たちの物語」第27弾作品として最新監督作が東京で上映され、赤楚衛二・山本美月ら多数の著名人が鑑賞。また同年、エグゼクティブ・プロデューサーを務めた『蒙古馬を殺す(英題:To Kill a Mongolian horse)』はヴェネチア国際映画祭で受賞を果たし、第20回大阪アジアン映画祭でも特別上映された。
10年以上の監督休業からの復帰作『私は何度も私になる』では自ら主演を務め、女性として、映画人としての想いを込めた半自伝的作品を完成。また主人公の復帰を提案する映画監督ロジャー・ウー役を『タレンタイム~優しい歌』の音楽監督などで知られるシンガー・ソングライターのピート・テオ、主人公に武術を教えるロー師範役を『私たちがまた恋に落ちる前に』の監督ジェームス・リーが演じ、マレーシアの名だたる映画人が顔を揃え、“マレーシア・ニューウェーブ”の新たなムーブメントに期待が寄せられる。
ストーリー
出産と離婚を経て引退した名女優ムーン・リー。かつて仕事をともにしていた映画監督ロジャー・ウーは、彼女にアジア版『ボーン・アイデンティティー』なアクション映画の主演を務めてほしいとオファーする。
ムーンは幼い息子ユージョウをロジャーのアシスタントに預けつつも、ロー師範のもとで撮影に向けての過酷な武術訓練に励む。
しかしある日、思わぬ知らせが届く。それは映画スポンサーからの「ムーンの元夫ジュリアードを相手役として起用したい」という提案だった。
一人の女性として、映画人としてムーンが模索する《己との闘い》と《自分》とは?
(2021年、香港・マレーシア、上映時間:106分)
キャスト&スタッフ
出演:タン・チュイムイ、ピート・テオ、ブロント・パララエ、ジェームス・リー、ニー・ウーイ
監督:タン・チュイムイ
プロデューサー:ウー・ミンジン
公開表記
配給:Cinemago
2025年6月28日(土) ポレポレ東中野で先行公開
シネマリス(神保町に開館予定)で順次劇場公開
(オフィシャル素材提供)