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パトリシア・マズィ監督、待望の日本初公開作!衝撃のネオ・ノワール『サターン・ボウリング』2025年秋、ユーロスペースほか全国公開決定!

© Ex Nihilo – Les Films du fleuve – 2021

 現代のフランスを代表する映画監督のひとり、パトリシア・マズィ監督による最新作『サターン・ボウリング』が、2025年秋にユーロスペースほか全国にて劇場公開することが決定した。本作は、ロカルノ国際映画際 2022 金獅子賞 ノミネート。そして、「カイエ・デュ・シネマ」 2022年 ベストテン第6位に選ばれている。

父の遺産は呪われたボウリング場……
正反対の兄弟の周囲で若い女性を狙った連続殺人事件が発生。
現代に巣食う悪魔を炙り出す衝撃のネオ・ノワール!

 映画『サターン・ボウリング』は、『走り来る男』や『ポール・サンチェスが戻ってきた!』などのパトリシア・マズィ監督による長編第5作目。父親の罪によって取り返しのつかない傷を負った2人の異母兄弟の奇妙な物語だ。男性の悪に焦点を当てたイヴ・トマの脚本は「父の亡霊」という超自然的な要素を含みつつ、恐怖やトラウマ、ネグレクトがいかに救いようのない不幸のスパイラルを形成するかを隠喩的に描いている。

 また、『落下の解剖学』(24)や『ナイフ・プラス・ハート』(18)などの撮影監督シモン・ボーフィスによる陰鬱で美しいカメラ、俳優の凄まじい演技によって強化されたグランジなネオ・ノワールの雰囲気は、マズィ監督がアートハウス・カルトの地位におさまらないことを示している。マズィ監督は、ニコラス・レイ、パク・チャヌク、大島渚などにオマージュを捧げながら、古典的なフィルム・ノワールの方法を踏襲し、かつてない衝撃とともに現代的な暴力の問題を炙り出す――。

 本作は、パトリシア・マズィ監督の初の日本での劇場公開作品となる。父の遺したボウリング場を舞台に、男たちの結束と対立、沈黙と欲望が交錯する中で、崩れゆく秩序の中に潜む暴力を圧倒的な緊張感と映像美で描く、衝撃のネオ・ノワール作品『サターン・ボウリング』の続報をご期待いただきたい!

 また、今秋の公開に先駆けて、アンスティチュ・フランセ東京で6月6日(木)~7月19日(金)にかけて開催される「映画批評月間―フランス映画の現在をめぐって2024―」にて、同監督の特集上映も予定されている。(※チケットは5/16[金]正午よりPeatixにて販売中)

先行上映イベント概要

第6回映画批評月間 〜フランス映画の現在をめぐって〜

 劇場公開に先がけて、アンスティチュ・フランセ主催の映画批評月間にて先行上映を開催。
 イベントに合わせてパトリシア・マズィ監督が来日、トークイベントやマスタークラスを開催する。

 日程:6月21日(土) 17:30~『サターン・ボウリング』先行上映&上映後トーク
 ゲスト:パトリシア・マズィ監督

    6月22日(日) 18:30~ パトリシア・マズィ監督 マスタークラス

 詳細:https://culture.institutfrancais.jp/event/cinema20260606(外部サイト)

 会場:東京日仏学院エスパス・イマージュ
 料金:一律1,100円(トーク付上映のみ1,500円)
 チケット:https://ifjtokyo.peatix.com/events(外部サイト)

パトリシア・マズィ監督 コメント

 この映画を監督する上でのチャレンジの1つが暴力をどう扱うかということでした。観客に見せるべきか? それとも他の多くの映画がそうであるように見せないほうが正しいのか? 悩んだ末、見せないという選択肢だと“暴力はどう生まれるのか?”という問題から逃げることになるのでは、と考えました。そして逃げないことにしました。勇気を持たないといけません。
 この映画で描こうとしたのは現代の悲劇、今日の世界に根ざした“フィルム・ノワール”でした。
 『サターン・ボウリング』は世界の悪に対する解決策を何も示しませんし、何も解決しません。それどころか暴力や災難、権力、そして男女の関係についてさまざまな疑問を投げかけます。これらの疑問が開かれたまま、率直に問われる形にするため、この映画をはっきりしたものにしたい、無駄をそぎ落としてプリミティブなものにしたいと思いました。

プロフィール
 1960年⽣まれ。成績優秀で映画学校ルイ・リュミエール校を志すが、パン職⼈の⽗を喜ばせるためビジネススクールのHECに⼊学。学内では映画クラブを運営。ザ・ドアーズを知ったのがきっかけでHECを中退しロサンゼルスに渡る。ベビーシッターで稼いだお⾦で短編映画を撮影。編集のサビーヌ・マムーと出会いジャック・ドゥミ監督『都会のひと部屋』(1982)の編集に携わる。アニエス・ヴァルダ監督『冬の旅』(1985)の編集を担当した後、初⻑編『⾛り来る男』(1989)を監督。同年のカンヌ国際映画祭のある視点部⾨で上映された。その11年後、イザベル・ユペール主演作『Saint-Cyr』も2000年カンヌ国際映画祭の同部⾨で上映された。2022年秋、シネマテーク・フランセーズ(パリ)でレトロスペクティブが開催された2023 年12⽉、マズィ監督は他の50⼈の映画監督とともに、リベラシオン紙に掲載された公開書簡に署名し、2023年のイスラエルによるガザ地区侵攻における停戦と市⺠殺害の停⽌、⼈道⽀援のためのガザへの⼈道的回廊の設と⼈質の解放を要求した。ふたたびイザベル・ユペールを主演に迎えた『ボルドーに囚われた女』が2024年カンヌ国際映画祭監督週間にて上映、高い評価を得る。

公開表記

 配給:サンリスフィルム
 2025年秋 ユーロスペースほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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