
登壇者:芳根京子、髙橋海人
ある日突然、誰かの体と入れ替わってしまう──。作家・君嶋彼方による小説を実写映画化した『君の顔では泣けない』(11月14日公開)。11月10日には赤城神社にて大ヒット祈願!公開直前トークイベントが実施され、芳根京子と髙橋海人が参加した。
境内で大ヒット祈願を終えた坂平陸役の芳根と水村まなみ役の髙橋は、劇中に出てくる喫茶店・異邦人を模したセットでトークショーを実施。芳根と髙橋は「懐かし~!」「この景色、うわ~となる!」と声を合わせながら、劇中でもふたりが演じたキャラクターが飲んでいる飲み物が提供されると「飲んでた! 飲んでた!」と声を弾ませ「かんぱ~い!」とグラスを合わせて喉を潤していた。
映画公開まで残り4日。多くのPR活動を共に行ってきた二人は「髙橋君がいる日は力を抜いて出来そうだと思えて安心」と芳根が言うと、髙橋は「僕からのんびり感のバイブスが出ているんでしょうね。僕も芳根ちゃんがいると元気が出るし、前日からワクワクする。明日芳根ちゃんDAYだ!と思って」とすっかり仲良しだった。

撮影中は互いに難役・難題に向き合っていたこともあり、髙橋が「撮影中は自分の役に対して向き合い散らかしていたので、脳みそのほとんどをまなみに取られる感覚があった。やっと芳根ちゃんと人間としてお話が出来る、と言う感覚がある!」と喜ぶと、芳根は「撮影中はここまで不思議な方だとは思わなかった……」と取材を通しての髙橋の印象激変を明かして、髙橋は「いろいろなバイブス持っています!」と楽しそうなふたりだった。
改めて芳根は、脚本を読んだ感想について「私たちが生きている現実と延長線上にある物語で、その不思議な感覚をそのまま届けなければというプレッシャーがありました」と告白。髙橋は『君の顔では泣けない』というタイトルが心に響いたそうで「理解しやすいようで実は難解なタイトル。この言葉がどんな意味を持つのか、それを探る作業が楽しかった。15年間中身が入れ替わって二人で頑張って戦って日常生活をサバイブする様が描かれていたので、生半可な覚悟では出演できないと思った」と述べていた。
15年間も中身が入れ替わった性別の違うキャラクターに挑んだわけだが、髙橋は「撮影が終わるまでは、果たして自分のアプローチは合ってるのかと怖かった。だから芳根ちゃんの表情を見て引き出せたと思ったら自分的には合格にしました。そんな感覚を信じて演じていました」と回想。芳根は喫茶店・異邦人シーンのリハが印象的だったと言い「この物語は外見ではなく中身の話だと気づいた。陸とまなみ、それぞれの心を追求すれば良いんだと辿り着くことができた。それを(自分の中に)持っていれば仕草は後から付いてくるのではないかと……。あの時のリハーサルは大きかった」と振り返った。

そんな喫茶店・異邦人の撮影について芳根は「一日の撮影分量も多くて、基本的に二人芝居で年齢も時代を越えなければいけないので、撮影日が近づくにつれて『来る! 異邦人が来る!』という印象でした(笑)。しかも異邦人撮影予定日に台風の影響でスケジュールが変更になりそうになって、初めてマネジャーさんに『それだと無理かもしれない!』と泣きついたくらい追い込まれていました」と思い出し笑い。髙橋も「仕草一つとっても集中しなければ隙が生まれる空間でバランスが難しかった。力を入れ過ぎるとやり過ぎだし、抜きすぎると残せない気がして。思い出しただけでもゾクゾクする……」と見どころ場面に挙げていた。
芳根と髙橋は坂平 陸と水村まなみに没入する中で、それぞれの生き様と役とのリンクを感じたという。絆も強まったそうで芳根は「撮影後の今年の頭にスタジオの廊下でばったりお会いした時に、私のことを見て『もうひとりの俺〜!』と言って近づいてきた。私は『もう違う人生だよ? 頑張ってね!』と言ったけれど、それくらい共に戦った作品になりました」とエピソードを紹介すると、高橋も「共闘という言葉がふさわしいくらい、抱えていた感情は同じでした。あの時も遠くから歩いてくる姿と笑い声で『絶対に芳根ちゃんだ!』と分かって。ちょうど別作品で戦っていたので、すがるような思いで……。でも芳根ちゃんは『もう終わったから!』とさっぱりしていました」と明かして笑わせた。

本作の経験を通して「入れ替わり」に対する価値観もガラッと変化。芳根が「入れ替わるのは大変です(笑)。『誰と入れ替わりたいですか?』と質問されたら気軽にポンと答えていたことが今は言えない。それがどれだけ重たいことなのか考えてしまって……。今だったら『入れ替わりたくない』と答えちゃいそう」と率直に言葉にすると、髙橋も「誰と入れ替わりたいのか?という質問は大喜利的要素があってインタビュアーの方もワクワクした顔で聞かれるけれど、一瞬で真顔にさせちゃう可能性がある(笑)。今まではおちゃらけて答えていたけれど、重く捉えてしまって。入れ替わるってそう簡単じゃない。完成した映画を観た時に陸のまなみ二人の表情を見た上で、誰かと入れ替わる可能性を考えた時に『ここは奪われたくない』と思うことこそが素敵なことで、自分の人生を生きられている証拠なのかもしれない」と実感を込めていた。
最後に髙橋は「今日は撮影のことを鮮明に思い出して、愛が深まる時間でした。本作は観ていただいた後に自分の人生が特別なものだと思ってもらえるきっかけになる作品です。映画は公開から3日間が大事なので周囲の方に感想を伝えていただき、たくさんの方が自分の人生を素敵だと思っていただければ良いなと思います。まずは3日間です!」と猛烈アピール。芳根も「自分の人生が愛おしくなるような作品です。たくさんの方に届くと良いなということを願って……3日間です! 大きなスクリーンと良い音響で本作を全身で感じていただけたら嬉しいです」と呼び掛けていた。
公開表記
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
11月14日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)

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