登壇者:高良健吾、西川可奈子、安部賢一、三河悠冴、三宅亮輔、安里麻里監督
映画『アンダー・ユア・ベッド』が公開日を迎え、初日舞台挨拶が行われた。チケットは即完売、立見席までも満席の舞台挨拶には主演の高良健吾、ヒロインの西川可奈子、安部賢一、三宅亮輔、三河悠冴、安里監督が登壇した。多くの人から演技を絶賛される高良の撮影裏話を、キャストがたっぷりと話した。本作で覗く役を演じる高良が“覗かれた”撮影現場の情報を大公開! 初日舞台挨拶は大盛況のうちに幕を閉じた。
レイトショーの時間になるも本作を公開を今か今かと待ちわびる多くの観客たち。やがてMCの案内のもと、高良健吾、西川可奈子、安部賢一、三河悠冴、三宅亮輔、安里監督が拍手喝采のもと登壇した。
会場の満席と立ち見の観客を見て、高良は「本日はご来場いただき誠にありがとうございます。きっとみんな刺激を求めた変な方たちが多いんですね。皆さんがこの映画を観てどう思ってくれるのか楽しみにしています。最後までごゆっくり楽しんでください」と捻りをいれた挨拶ではじめた。
続いて、ヒロイン佐々木千尋を演じた西川は「皆さんにこの作品がどう届くのか、通知簿を待っているドキドキした気持ちです。今日は楽しんでいってください」と胸の内を語った。
つづいて千尋の夫・浜崎健太郎役の安部は「どうも、DVする夫を演じた安部賢一です(笑)。レイトショーで時間も遅いですけど、最後まで楽しんでください」と挨拶した。
水島役の三河は「役柄から少ない撮影の中でも、こんなにパワーのある現場にいられて本当によかったと思っています」と語り、大学生役の三宅は「物語のキーになる役柄だと思っております。精一杯演じましたので、明さんも最後まで楽しんで観ていってください」と挨拶した。最後に挨拶したのはこの作品の脚本と監督を務めた安里麻理監督。「記念すべき第一歩の場所にご来場いただき誠にありがとうございます。短い時間ではありますが、よろしくお願いいたします」。
そのまま、MCより初日を迎えられた気持ちを聞かれ、安里は「正直、ちゃんと初日を迎えられてほっとしています。無理かもって思う危機が何度もあったけど、必ず誰かが後ろから支えてくれる人がいて、それを思い出しちゃっていました。現場のみんながあきらめなかった熱量がきっと映画に映っていると思うので、皆さんに届くといいなと思います」と初日を迎えられた喜びを語った。
本作の一報出しの際、「ベッドの下に“高良健吾”」というワードが話題となり、この満席を見て感想を聞かれると、高良は「この役を演じて周りから今までにないくらい反応があって『楽しみだよ』『似合ってるじゃん』『健吾のああいう役久しぶりで楽しみ』『(ストーカー役が)合うもんね』と言われました。……複雑なんですよ(笑)。いろんな役をやらせてもらっているけど、ここ最近で一番人に言ってもらえてすごく嬉しかったんです。でも、複雑なんです(笑)」と周りの反響を吐露した。西川は「周りの反応は2~3日は引きずるという方が多くて、完成披露に来た母は次の日も『三井くん』ってずっと言っていました。原作者の大石 圭さんに会ったときにサインを求められてとっても光栄でした」。
安部は「DVする役なので、“ホント怖かった”って言われることが多いですね。現場では西川さんの演技に助けられました。リハーサル以上のことがあっても向かってきてくれたので……」、西川「抜き打ちビンタがありましたね。でも、そういうのがあってより役を演じられました」と語った。MCに西川の薄幸演技が話題ですと聞き、笑いながらも「すっごい嬉しいです。どんどん言ってください。薄幸女優(笑)」と女優魂を発揮した。
続いて、現場での雰囲気を聞かれた三河は「尊敬する俳優さんでもある高良さんと演じられて最初はめちゃめちゃ緊張しました。でも、現場にいたのは三井になりきっている高良さんで、その空気を味わえて自分も役には入れました。ただ自分も三井に似たキャラなので、似合っていると言われると複雑です(笑)」と現場の雰囲気と自分の役柄を語った。三宅は「最初はとっても緊張したんですけど、僕は現場が心地よかったです。最初の映画がこの作品でよかったと思います」とこの作品の思い入れを語った。
その後、ベッドの下から覗く三井に因んで、撮影現場で見てしまった高良の新しい一面について聞かれるゲストたち。西川は「高良さんずっと出ずっぱりだったのですが、半日休憩をみんなでいただきロケ地のいわき市にあるスパリゾートハワイアンズに招待していただき、そこで、ふとさっきまで一緒だった高良さんが急にいなくなったと思って探したら、売店で水着を買っていてスライダーに乗ろうとしていたんですよ。演じる時はとことん演じて、楽しむ時はとことん楽しむ人なんだなって思いました。(笑)」、三河は「僕はその日、高良さんに挨拶しようと施設内を探してたら、優雅に浮いてたんですよ。なので挨拶できなかったですね。とっても楽しんでいました(笑)」と高良の様子を語った二人。MCが「実際楽しかったんですか?」と高良に問うと「最高でしたね(笑)。日本一のスライダーに乗りたかったんですけど、時間がなくて断念しました(笑)」と休憩の時間を存分に楽しんだことを語った。
現場での高良の雰囲気を安里に聞くと「洗脳されそうだったんです。うちの座長はアイデアが面白すぎて、それにいっぱいアイデアを出してくるんです。(三井の部屋にある千尋を扮したマネキンがあって、それに被せていたロングヘア―の)ウィッグを被るのはどう?なんて言われたり」と語ると「なんで被ろうとしたんだっけ」とそれを思い出せない高良に、安里は「なんで覚えてないの~(笑)。洗脳されるかと思ったんですよ~しかもその後2回も3回も推されて……」と驚きつつ高良を攻めていた。
本作がR18+作品であることを聞かれると、高良「演じているほうからすると、あまりR18+だからとは考えてないです。R18+が付くからってここまでできるとは思わないですけど、観る人からすると、ある程度何かを傷つける可能性があると思うんです。でもその傷ついたものが今もずっと残っていて、新しい環境に連れてってくれる。それが今の自分の大切なことで、助けにもなっているんです」と作品の与える力を語った。
明日からも上映後トークショーが控えており、高良含め西川は語り足らないのか「やっといっぱい作品のこと話せるね~(笑)」とワクワクした様子だった。
最後の挨拶に安里は「この作品が多くの人にどうか届いてほしい、広がってほしい。そのためにはお客様の声程強い力はないので、今日観た後にもし少しでも心に残るものがあったら、ぜひ周りの人に話してもらって多くの人に広げてほしいです」と作品をたくさんの人に届けてもらうよう願った。高良は「視覚、聴覚、嗅覚、五感に刺激的な作品になっていると思います。痛々しいシーンもあるけど、皆さんの心にどういう爪痕が残るのか、すごく楽しみでもあります。僕がこの映画を観て思ったのは、自分を認めるのは自分しかいないし、自分らしくいるのは難しい。でもそれ以上にその人がその人であることが必要だと思うんです。だから、皆さんも自分のことを大切にしてください(笑)」とニコやかな笑顔で語りかけた。
満席の会場からの鳴りやまない拍手と共に、初日のイベントは幕を閉じた。
公開表記
配給:KADOKAWA
2019年7月19日(金) テアトル新宿ほか全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)