イベント・舞台挨拶

『この街と私』初日舞台挨拶

©2019地域発信型映画「この街と私」製作委員会

 バラエティ番組を作るために制作会社に入社したのに、深夜に街の良さを紹介する番組「この街と私」を担当している23歳のADの葛藤を描く映画『この街と私』は、監督・脚本・編集を務めた永井和男の実話を元にした成長物語。3月4日(金)に初日舞台挨拶を開催し、本作で映画初主演の上原実矩は初主演作公開の初日の想いを、川原克己(天竺鼠)と永井和男監督は、監督のAD時代に、実際に本作と同じようにエレベーターで川原と遭遇した時の話などを語った。

 この日が初主演映画の初日舞台挨拶となった上原は、「映画館に来て、自分の顔が大きく写っているポスターを初めて見て、改めて実感しています。元々沖縄国際映画祭が目標で作った作品なので、こうして劇場で公開してくださっていることに驚いています」と挨拶。

 本作のオーディションのことを聞かれた上原が、「実際(本作の舞台である)葛飾でオーディションしたことが印象に残っています。あと、オーディション会場に布団が敷いてありましたね」と言うと、川原が「怪しい!」と一言。上原は、慌てて、「全然怪しくなくて、(同棲している彼氏の)翔也とのシーンをやった」と説明した。監督は、オーディションで生で芝居を見て、上原の「肩の力が抜けていて良かった」とのこと。上原は、主演が決まったという連絡は、マネージャーさんから電話で聞き、「決まったと同時にすぐリハーサルして撮影をした」とのことで、初主演と実感する余裕はなかったそう。

 監督は、「僕が実際昔ADだったので、その時の話を盛り込んだのと、本作は葛飾の地域発信映画という企画だったので、葛飾を(ロケハンで)回る中で、実際に起きた出来事などを映画にした」とのことで、上原は、「監督の実体験で、ロケハンをしていく中でこの脚本が生まれたという話を聞いていたので、その体験をした人が側にいたというのが大きかったです」と話した。

 上原は完成した作品を観た感想を聞かれ、「思った以上にポップな仕上がりでした。自分の中ではもう少し湿度が高いのかと思っていたんですけれど、お笑い芸人の方が出てくださったので、面白さがあるなと思いました」と答えた。

 監督が、「僕がADをやっていた時に、エレベーターに入ったら、たまたま川原さんがいらっしゃって、二人っきりになったんですよ。それをそのままこの映画にしたんですけど、その時のことって覚えてますか?」と聞くと、川原は、「覚えてますよー。あれは4階だったかな。昨日のことのように覚えています。いつか映画化しないかなと思ってました。本当に嬉しいです」とジョークを飛ばし、会場は笑いの渦に。

 川原は、ただ主人公がエレベーターで川原に遭遇するという1シーンの出演だったが、川原は「『監督、もう一回やらしてくれ』と。まだ納得行っていない。演技は難しい。『自分のままでいいですから』と言われたら、『自分って何なのか、俺は何者なんだ』ともう一回考え直すんです」と真剣な顔でジョークを言い、「僕はほぼ主演ですけれど」とまで言うと、会場は大爆笑! 「いやー大変でしたよ、自分役というのは。まだ役が抜けていない状態です」と話した。川原が「もう1回観てもらいましょうか? 4倍速で」とお馴染みのジョークを言うと、川原ファンの監督はすかさず、「2で割り切れますね!」と乗り、会場からはクスクス笑いが。

 川原は、ADが主人公の作品は「聞いたことがない」とのことで、ADとのエピソードを聞かれると、「めちゃくちゃ怖がられて誰もしゃべってこないんです。芸人さんも話しかけてこないですけれど、裏方さんは特に話しかけてこない。テレビに出た時にディレクターさんに、『一緒に仕事をしたかったんです。ADの時に声かけられませんでした』と言われる」と裏話を披露した。

 監督が「僕が川原さんのファンだというのを投影して、主人公も川原さんのファンという設定にした」と話すと、上原は「ごめんなさい、当時私は……」と言葉を濁し、川原がすかさず「知らなかったんやな」とツッコむ場面も。上原は、「皆さんに天竺鼠さんのどこが好きかを聞いても、『ここが』ではなく、『とにかく神なんです』と、『存在が』ということだったんで、『存在が神』と思いながら演じました」と話した。

 最後に上原が、「皆さんに愛してもらえるような作品になればいいなと思います」とメッセージを送り、初日舞台挨拶は終了した。

公開表記

 配給:アルミード
 3月4日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

(オフィシャル素材提供)

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