イントロダクション
『ローズマリーの赤ちゃん』『チャイナタウン』『テス』など幾多の名作を世に送り出し、『戦場のピアニスト』でカンヌ国際映画祭パルムドールとアカデミー賞®監督賞を受賞したロマン・ポランスキー。母国ポーランドでの長編デビューから約60年にわたって輝かしいフィルモグラフィーを築き上げてきた巨匠が、齢80代半ば(19年の制作時86歳)にして新たな傑作を生み出した。19世紀末のフランスを震撼させた歴史的な冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化し、第76回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞した『オフィサー・アンド・スパイ』である。
この念願のプロジェクトに挑んだポランスキーのもとには一流のスタッフが集結した。原作小説と共同脚本を手がけたのは、2010年の『ゴーストライター』以来のコラボレーションとなるロバート・ハリス。さらに撮影監督のパヴェル・エデルマン、編集のエルヴェ・ド・ルーズ、『グランド・ブダペスト・ホテル』『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞®音楽賞を二度受賞した作曲家アレクサンドル・デスプラなど、ポランスキー作品の常連でもある名手たちが熟練の仕事ぶりを披露している。
キャストにも豪華な実力派俳優がずらりと揃った。ピカールを演じるのは、『アーティスト』でアカデミー賞®主演男優賞に輝いたジャン・デュジャルダン。軍の組織的な隠蔽工作に虐げられながらも、不屈の信念で真実と正義を追い求めた実在の軍人を力強く体現した。そして『グッバイ・ゴダール!』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のルイ・ガレルが冤罪被害者ドレフュスに扮し、グレゴリー・ガドゥボワ、マチュー・アマルリック、メルヴィル・プポー、ヴァンサン・ペレーズ、ポランスキーの公私にわたるパートナーのエマニュエル・セニエといったフランス映画界のスターががっちりと脇を固めている。
ストーリー
1894年、フランス。ユダヤ系の陸軍大尉ドレフュスが、ドイツに軍事機密を流したスパイ容疑で終身刑を宣告される。
ところが対敵情報活動を率いるピカール中佐は、ドレフュスの無実を示す衝撃的な証拠を発見。上官に対処を迫るが、国家的なスキャンダルを恐れ、隠蔽をもくろむ上層部に左遷を命じられてしまう。
全て失っても尚、ドレフュスの再審を願うピカールは己の信念に従い、作家のゾラらに支援を求める。しかし、行く手には腐敗した権力や反ユダヤ勢力との過酷な闘いが待ち受けていた……。
(原題:J’accuse、2019年、フランス・イタリア、上映時間:131分)
キャスト&スタッフ
原作:ロバート・ハリス「An Officer and a Spy」
監督:ロマン・ポランスキー
脚本:ロバート・ハリス、ロマン・ポランスキー
出演:ジャン・デュジャルダン、ルイ・ガレル、エマニュエル・セニエ、グレゴリー・ガドゥボワ、メルヴィル・プポー、マチュー・アマルリックほか
ギャラリー
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公開表記
配給:ロングライド
6月3日(金) TOHOシネマズ シャンテ他 全国公開
(オフィシャル素材提供)