インタビュー

『恋人はアンバー』シャロン・ホーガン&デイヴィッド・フレイン監督インタビュー

©Atomic 80 Productions Limited/ Wrong Men North 2020, All rights reserved.

 アスミック・エース配給(提供:Watcha Japan)の映画「Dating Amber(原題)」の邦題が『恋人はアンバー』に決定し、11月3日(木・祝)より全国公開となった。
 この度、英国アカデミー女優・シャロン・ホーガンと、デイヴィッド・フレイン監督のインタビュー映像が解禁となった。

 本作の主人公であるゲイのエディを優しく見守る母親・ハンナを温かく演じた英国アカデミー女優のシャロン・ホーガン。今年日本で公開された『シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~』でも軍人の妻を演じ、名演技で話題となった。さらに、脚本家や製作者、そして監督としても活躍している。代表作に、ホーガンが企画・脚本・製作を務めた、サラ・ジェシカ・パーカーが出演する『Divorce/ディボース』などがある。

 イギリスやアイルランドで数々のコメディ作品で賞を受賞してきたホーガン。『恋人はアンバー』は、セクシュアル・マイノリティというセンシティブなテーマを、自身も当事者であるデイヴィッド・フレイン監督の脚本と、彼女が得意とするシットコム・センスあふれる好演で、ユーモアも加えられて描かれたさわやかな青春映画に昇華されている。

 この度、シャロン・ホーガンと、デヴィッド・フレイン監督のインタビュー映像が到着。本作の舞台の2年前の1993年まで、アイルランドで同性愛は犯罪。離婚も1995年の国民投票が実施されるまで自由にできなかったというアイルランドの衝撃の事実が語られている。また、監督自身も「個人的なこと」と語るように、「自分自身が道徳に反するだけでなく、違法だった」10代の経験が詰め込まれた脚本についても語った。

デヴィッド・フレイン監督

 私はゆっくり考え、そして速く書く傾向があります。
 このアイデアは数年前に思いついていましたし、個人的なことだったので、これについて長い間考え続けていました。
 それが、素敵な形で完全体の物語になっていきました。
 その後は細かい部分を調整し、俳優を探すだけでした。

シャロン・ホーガン

 アイルランドで離婚に関する国民投票がおこなわれた時期が舞台だけど、そんなに前のことではないと考えるとクレイジーだわ。
 興味深く、変化の多い時代で、それが(私が演じた)ハンナの背景になっています。
 彼女も変化していて、長男の新たな一面を見つけていきます。
 もちろん、彼女は息子を心配しています。
 1990年代は、ゲイだとカミングアウトしなければならない子にとって厳しい時代でした。

©Atomic 80 Productions Limited/ Wrong Men North 2020, All rights reserved.

デヴィッド・フレイン監督

 この映画では、親が子どもを意図的に傷つけようとしていないことがとても大切でした。
 どんな親もそうだけど、思わず傷つけるようなことを言います。
 傷つけるために言っているのではないことでも、子どもが誤解することはあります。

 舞台はアイルランドで、離婚に関する国民投票がおこなわれた1995年です。
 1993年にようやく同性愛が非犯罪化されたことで、私にとって、それは自由化の始まりでした。
 ごく最近のことだと考えると、とても衝撃的です。
 当時10代として過ごしていたその時、自分自身が道徳に反するだけでなく、違法だったということです。
 それがこの映画の舞台背景です。
 そして現在まで急速に、同性婚を認め、憲法が修正されるなど、すばらしい変化が起こりました。
 性別認定法もそうですね。
 それが現代的なアイルランドの始まりだと感じました。

©Atomic 80 Productions Limited/ Wrong Men North 2020, All rights reserved.

 とても普遍的な物語だと思います。
 若い俳優たちとの会話で素晴らしいと感じたのは、彼らが自身の学生生活を振り返り、この映画を共感できると言っていたことでした。
 本作の中心にあるのは、友情の物語です。
 ふたりが未来になる人物像を形作ってくれた初恋の物語なんです。
 みんなにそういう人がいると思うし、いてほしいと思います。
 そういう理由で、物語の設定を超えて人々に訴える映画だと思います。

公開表記

配給:アスミック・エース
11月3日(木・祝) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開!

(オフィシャル素材提供)

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