イベント・舞台挨拶

『ファミリア』完成披露上映会

©2022「ファミリア」製作委員会

 映画『ファミリア』の完成披露上映会が都内で行われ、舞台挨拶に役所広司、吉沢 亮、サガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、成島 出監督が登壇してトークセッションが行われた。

 本作は、山里に暮らす陶器職人の父・神谷誠治(役所)と一流企業のプラントエンジニアとして海外で活躍しており、アルジェリアで出会った女性との結婚を控える息子・学(吉沢)、隣町の団地に住む在日ブラジル人青年・マルコスの3人を中心に、国籍、文化、境遇の違いを超えて“家族”を作ろうとする人々の姿が描かれるオリジナル作品。

 コロナ禍を経てやっと上映される本作。役所は成島監督の作品には『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(11)以来10年ぶりの出演となる。役所は「この10年何してたんだ、と監督に言われないように頑張りました」と上映される喜びを笑顔で語った。


 役所と念願の親子役に挑戦した吉沢は「共演できてすごく嬉しかった。役所さんからいろいろと学ばせていただきました」と笑顔を見せる。また「役(陶器職人)としてのたたずまいが素晴らしい」と役所の演技を絶賛。「説得力がすさまじくてすごかった」と感心仕切りだった。


 そんな吉沢に役所は「立派な息子ですよね、お父さんのことをこんなに褒めてくれて(笑)。(吉沢が)自然に存在してくれた」と吉沢を称賛し、「久しぶりの成島組で緊張しましたが、楽しくいい雰囲気でした。吉沢くんをはじめ、フレッシュな若者たちとの仕事はとても楽しかった」と笑顔で話した。 撮影中は同時にNHKの大河に出演中だった吉沢は「大変でしたが、頑張りました」とコメントした。

 本作には在日ブラジル人青年・マルコスやマルコスの恋人エリカ、サガエルカスとワケドファジレら多数の在日ブラジル人が出演している。ほとんどが演技に初挑戦で、初の舞台挨拶に緊張気味。


 サガエルカスは「テレビの向こう側の人たちと一緒に出演できるなんて想像していなかった……。役所さんの前で演じてみたら自然に涙が出ました。役所広司さんの力はすごいと思いました」と興奮気味に話す。ワケドファジレは「(役者の仕事を)日本では出来ないと思っていました。ブラジル人の気持ちを伝えられるように頑張ろうと思いました」とそれぞれが映画出演の喜びを流暢な日本語で語った。


 さらに「感謝の気持ちしかないです。ブラジル人代表としてこの映画に出たので、嬉しいとしか言えない」など、演じる喜びにあふれるコメント。また、演技初挑戦の彼らに役所たちが「自然に演じられるように気を使ってくれました」と明かした。愛が溢れる撮影現場だったようだ。
 成島監督は作品を手掛けた理由について「シナリオを読んで、世界中が悪い方向へと向かっている今、おおらかで可愛いキャストたちがリアルに演じてくれました。みんなそれぞれにいろんな結末が待っていますが、初演技にもかかわらず思いっきりやってくれました」出演者たちに感謝とエールを送った。劇中では寒い中で撮影したと言う団地でのBBQシーンもある。協力してくれた多数のブラジル人を含め、楽しいシーンとなっている。

 最後に役所は「キャストたちは、みんなイキイキといい仕事をしています。この映画を楽しんでください」。成島監督は「みんな可愛くて……。一緒にやってきました。そんな雰囲気もゆっくり楽しんで観てください」と客席に呼びかけた。

 他の共演者に半グレのリーダー・榎本海斗をMIYAVI、誠治が唯一心を許すことのできる友人の刑事・駒田 隆役に佐藤浩市、地元のヤクザ・青木を松重 豊が演じている。

登壇者:役所広司、吉沢 亮、サガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、成島 出監督

(取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

配給:キノフィルムズ
2023年1月6日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
Translate »
タイトルとURLをコピーしました