作品紹介

4Kデジタルリマスター版で50年ぶりの爆走再公開『バニシング・ポイント』日本オリジナル・最新版メインビジュアル&予告編解禁

©1971 Twentieth Century Fox Film Corporation. Renewed. 1999 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 1960年代末から70年代半ばにかけ、アメリカ映画界に革命をもたらした<アメリカン・ニューシネマ>の数々。中でも後の映画、音楽などさまざまなカルチャーやクリエイターたちに大きな影響を与え続けている映画『バニシング・ポイント』(71)の4Kデジタルリマスター版が、3/3(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開となる。この度、日本オリジナル・最新版のメインビジュアルと予告編が解禁となった。

 ベトナム戦争渦中のアメリカの衝撃的実態を映し出して60年代に終わりを告げた『イージー★ライダー』(69)から2年、すでにこの国は終わっているという諦念をもって70年代という新しい時代を切り開いた映画『バニシング・ポイント』(71)。60年代末から70年代半ばにかけ、アメリカ映画界を根底から揺るがした<アメリカン・ニューシネマ>を代表する一作だ。コロラド州デンバーからサンフランシスコまでの2,000キロを不眠不休、15時間で走り切るという、スピードにすべてを賭けた男、コワルスキーの姿を、体制も反体制も超越した、乾ききった精神性で鮮烈に描く。既存の体制や文化への反抗や、現実に敗北する主人公の姿を描いた多くのニューシネマとは一線を画し、何も求めない主人公の虚無感が全篇を貫いている。そして、壮絶なカー・チェイスと高鳴るロックのなか、コワルスキーの不条理なまでの逃走劇は、観る者をかつて辿り着いたことのない次元にまで導いていく。
 消失点の彼方に、地上最後の<自由の魂>が解き放たれる──。今回解禁されたメインビジュアルではそんなキャッチコピーと共に、放射状の中心点に主人公、コワルスキーが乗りこむ70年型ダッジ・チャレンジャーが据えられ、異空間/異次元への疾走を思わせる、どのジャンルにも括りがたい本作の魅力があらわれたものとなっている。
 合わせて解禁となった予告編では、カー・アクション映画の頂点とも言われる理由も確認できる、スピード感溢れるものだ。コワルスキーが各地で出会うインパクトたっぷりな人々、彼を追う警官、アメリカの荒涼とした大地……。セガリーニ&ビショップの「オーヴァー・ミー」と、コワルスキーと精神的感応を繰り広げる人物、DJスーパー・ソウルの実況にのせて次々と印象的なシーンが映し出され、最後にはコワルスキーの意味深な微笑みと、勢いよく走り続けるダッジ・チャレンジャーで締め括られる。

 カー・チェイスとアクション、ロックンロールと、まるで<メビウスの輪>のような円環的構造が混じり合う、鮮烈かつ孤高の作品『バニシング・ポイント』。約半世紀ぶりのスクリーンへの帰還は、本作に新たな解釈と評価をもたらす、千載一遇の機会になるはずだ。

公開表記

 配給:コピアポア・フィルム
 3月3日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開!

(オフィシャル素材提供)

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