盗作に手を染めた作家の前に現われた顔のない死体と彼女にうり二つの美女。漫画家・中村明日美子のスキャンダラスで官能的な心理サスペンスを前田敦子主演でついにドラマ化。前田敦子が美しい双子「朱」と「桜」を一人二役で演じることで話題の、連続ドラマW-30「ウツボラ」。
3月24日(金)の放送・配信を前に、本作のロケ地である愛知県蒲郡市で特別試写会が開催された。
第1話の上映前には、主演の前田敦子、共演の北村有起哉、脚本・プロデューサーの井上季子が登壇し、舞台挨拶が行われた。
本作は、物語を彩る重要なシーンのほぼ全てのロケを、愛知県蒲郡市および幸田町で実施。完成作を携えて帰ってきた前田と北村を市民は温かい拍手で迎えた。
久しぶりに蒲郡市を訪れた二人。前田は、「蒲郡の景色があってこその、素敵な映像になっているので、蒲郡の景色とご協力してくださった地元の皆さんにとても感謝しています。本日皆さんにご覧いただけることが嬉しいです」と挨拶。続いて北村も壇上に飾られた桜に触れながら「一年ぶりに蒲郡に戻ってまいりました。今日は、思い出話に花を咲かせられれば、壇上の桜に負けないひとときになるのでは、と思っております」と挨拶。(この日壇上に飾られた桜は、ロケにも協力した蒲郡市民有志のボランティア団体「春日桜会」による早咲きの桜)
完成された作品を観た前田は「景色にとても助けられているなと。内容としてはサスペンスであり、ミステリーであり、人間の深い部分も描いていて決して明るい作品ではないのですが、景色に映るキャラクターたちがとても澄んで見えて。それに感動しました」と話し、一人二役を演じた今回の作品において「“二人で1つ”のような役ではあるので、特に明確に意識して演じ分けることはしませんでした。原作を読んでいても朱か桜かわからないというミステリアスな部分が物語にハマっていく理由でもあると感じたので、そこがドラマで出せていたらいいなと思います」と話した。
北村は演じられた感想を「才能が枯れてしまい、素人の作品を盗用してどんどん沼にハマっていってしまう小説家という役で、やってはいけないことをドラマだからこそ演じられたことが楽しかったです。朱、桜との危うい関係が軸になっている物語で、官能的なシーン、罵倒するシーンと、喜怒哀楽をしっかりと表現できたと思います」と話し、蒲郡についても「これは東京では撮影できなかったなと。『ウツボラ』という作品を蒲郡が取り込んでくれたなと感じました」と語った。
舞台挨拶では、本作のプロデューサー/脚本でもある井上季子氏も登壇し蒲郡市でのロケ話で盛り上がった。
蒲郡市や幸田町の印象を聞きたいです。美味しかったものなど聞きたいです。
前田敦子:近くのスーパーにほぼ毎日通わせていただいて、毎日お魚を捌いていただいて、とても健やかな食生活を送ることができました(笑)。あと、そこで『プチぷよ』というミニトマトを見つけて食べてみたら、とても美味しくて! これもほぼ毎日食べていました。あと、スタッフさんから行ったほうがいいよと言われて、竹島にある八百富神社にもプライベート時間に行ってきました。
北村有起哉:ビルの屋上でよく撮影していたのですが、蒲郡の風はなかなかすごかったです。この場所で対峙して言い合うシーンがあって、相手に負けないくらい強い気持ちでセリフを吐かないといけなかったのですが、気づくと風に負けないように前屈みになっているんですよ。これは効果としてはバッチリでした。前田さんも風に負けないよう、すごい形相で演じていましたね。
漫画の独特な世界観を再現するにあたって、大切にしていたことはありますか?
前田敦子:原作では朱と桜がとても印象的で。ここまで原作に忠実と意識したことはないんじゃないかと思うくらい、意識しました。朱と桜はそこをしっかりしないと成り立たないんじゃないかと。そこを周りの皆さんもしっかり準備してくださったので、撮影ではのびのびと演じることができました。
北村有起哉:セリフを大袈裟にやらずに、淡々と粛々と、言葉ではない“心のやりとり”でお芝居に取り組ませていただきました。あまり説明的なお芝居はしていないので、分かりやすいドラマではないと思います。そういう意味では不親切なドラマかもしれないのですが、いつの間にか観ている人も沼にハマってしまう。どういうカラクリでこうなったのか、最後に分かるかもしれません。もう一度観ていただければ、随所にヒントが散りばめられているので、ミステリーとしては上質な仕上がりになっていると思います。
最後に前田は「ほぼ9割、蒲郡市と幸田町で撮影させていただきました。普段皆さんが見ている地元の景色が全く違う映り方をしていると思うので、まずはそこを楽しんでください。そうして観ているうちに、気づいたらどっぷり物語にハマっているはずです。そして全話配信になった後は、もう一度イッキ見をしていただけるとより一層楽しめると思います」と、北村は「頑張って作ったドラマなので、一人でも多くの方に観ていただきたいと切に思っていますので、ご覧になったあとは、まだ観ていない方に、すごく面白かったと勧めていただければ」と話し、最後は鈴木寿明市長と市川薫春日桜会会長から花束を贈呈され、笑顔で会場を後にした。
登壇者:前田敦子、北村有起哉、井上季子(脚本・プロデューサー)
連続ドラマW-30「ウツボラ」番組情報
3月24日(金) 午後11時30分 放送・配信スタート![全8話]
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ストーリー
ある日、謎の死を遂げた美しい女性、「朱」(前田敦子)。彼女と入れ替わるように、「朱」の双子の妹と名乗る「桜」(前田敦子※一人二役)が、人気作家・溝呂木(北村有起哉)の前に現れた。実は溝呂木は、「朱」の小説『ウツボラ』を盗用していたのだ。『ウツボラ』の原稿を持つ「桜」は、溝呂木にある提案を持ちかける。やがて深い闇へと追い詰められていく溝呂木。一方で、刑事たちは「朱」の死の真相を追っていた。果たして、事件の真相とは。怪死事件とひとつの小説をめぐって、物語は思いもよらない結末へと向かっていく。
キャスト・スタッフ
原作:中村明日美子『ウツボラ』(太田出版刊)
脚本:小寺和久、井上季子
音楽:岩本裕司、前田恵実
監督:原 廣利
出演:前田敦子、藤原季節、平 祐奈、おかやまはじめ、武田航平、雛形あきこ、渡辺いっけい、北村有起哉ほか
製作:WOWOW、The icon
蒲郡市:ロケ誘致の取り組みについて
蒲郡が官民一体で取り組む「蒲郡市シティセールス推進協議会」の活動の一環として、映画・ドラマをはじめとした映像作品を数多く誘致。特に2021年春に公開された映画『ゾッキ』のサポートをきっかけに、官民一体となったロケ誘致活動を活発に行っている。
連続ドラマW-30「ウツボラ」蒲郡市内の主なロケ地
西浦パームビーチ、春日山、拾石川、西浦園地、倉舞港、銀波荘、蒲郡クラシックホテル、ホテル竹島、ボートレース蒲郡、蒲郡市役所屋上、市民会館の茶室、レストラン三海 形原店、レストラン三海 大塚店、伊藤珈琲、料理うえむら、BAR OHSE、ブルーブリッジなど。
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