イベント・舞台挨拶

『サイド バイ サイド 隣にいる人』第18回大阪アジアン映画祭舞台挨拶

©2023『サイド バイ サイド』製作委員会

 坂口健太郎が主演を務める映画『サイド バイ サイド 隣にいる人』が、4月14日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開となる。

 3月19日(日)、本作のメガホンをとった伊藤ちひろ監督と、企画・プロデュースをつとめた行定 勲プロデューサーが、大阪アジアン映画祭のクロージングセレモニーに登壇した。

 登壇に先駆け、主人公・未山を演じた坂口健太郎からのビデオメッセージが流され、「本日は会場に伺えず残念ですが、世界で初めて大阪アジアン映画祭で皆さんにご覧いただけるということで、非常に嬉しく思っております」と観客にメッセージを送ると、会場からは温かい拍手が送られた。

 そして、伊藤ちひろ監督、行定 勲プロデューサーが登壇し、「初めて世界で作品を観ていただいく場が、映画好きの方々が集まっていただいている映画祭でとても光栄に思います」と伊藤監督が挨拶。続いて行定は、「12年前にこの映画祭で審査員を務めさせていただいて、その時から来ていらっしゃる方もいると思いますが、この映画祭は熱いです。スクリーンで映画を観る人が減っている中で、劇場に来て、この空間だけで緊張感を感じられるのはなかなかできない体験。いま、アジアの映画がなかなか輸入されなかったり、上映されなかったりしますが、それを見逃さず、しかも、他作品でもトークセッションも、ものすごく盛り上がっていて、そういう映画祭で伊藤監督の作品がクロージング作品として上映されて嬉しいです」と喜びを語る。

 今回、企画・プロデュースとして本作に名を連ねている行定は、最初の企画書の段階から心動かされていたことを明かし、「初めてこの作品の企画書を見たとき、“これ俺が撮りたい”って言ったら、伊藤監督に“ダメ”って言われました(笑)」と、まさかの“直談判”があったことを明かす。「それで、完成したものを観たら、“あ、これは俺が撮っちゃダメだったな”と思いました。そんなふうに感じさせられてしまうくらい、非常に余白があって、素晴らしい映画です」と絶賛。更に、「(本作は)観る方によっていろいろな解釈ができる映画です。『サイド バイ サイド 隣にいる人』は独創的な挑戦をしています。それをこの、大阪アジアン映画祭という独創的な作品が集まっているところで、クロージング作品に選出していただけたことが非常に光栄に思っております」と感謝の気持ちを伝えた。

 本作を撮ることになったきっかけを尋ねられた伊藤監督は、「この映画を撮る時に、坂口健太郎さんを撮りたいという気持ちが最初にありました。彼が持っている内面的な柔らかさや、外見的に美しいフォルムを活かせる主人公像はどんなキャラクターだろうなって考えていた時に、“自分の中の欲があまりないのに、人の欲に対して敏感に感じてしまう役”が思い浮かんで、死生観とかいろいろなものをひっくるめて、境界線なくいろいろなものを惹きつける人物を思いついたところから始まっています」と振り返った。
 主演の坂口健太郎の印象や魅力に関しては「経験値も重ねられていて、発想もすごく豊かで、賢い方。ものすごく知的さもあり、自分の持っているものの良いところをすごく分かっていて、それを最大限に活かせる役者さんだなと思います」と絶賛。
 更に本作の見どころ、注目してほしいポイントを尋ねられると、行定は「着眼点が非常に面白いですし、いつも肝心なところを伊藤監督はあえて描かないんですよね。そこで起こっている事象の裏側に、別のものが働いているんです。それを、観客一人ひとりが何が発生したのかと想像することで、違った色に見える。いつの間にか予想と違うところに誘われてきます。その流れに委ねていって、観客にあるものが答えです。そんな広がりを楽しんでいただければ」と答えた。

 そして、最後に伊藤監督は「今回、すごく美しい映画にしようと思いを持ってつくりました。自然の美しさはもちろん、人とのつながり、輝き、そういったものを感じていただける作品になったらいいなと思いますし、行定さんからもお話があったように、余白、映画を観た後の考える時間を含めて、この映画を楽しんでいただければと思います」と伊藤監督が観客に挨拶し、イベントは幕を閉じた。

 登壇者:伊藤ちひろ監督、行定 勲プロデューサー

公開表記

 配給:ハピネットファントム・スタジオ
 4月14日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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