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「イタリア映画祭 2023」開催決定&ラインナップ発表

 2001年に始まり、毎年春の恒例イベントとして今年で23回目の開催となる「イタリア映画祭2023」の開催が決定した。あわせて上映作品のラインナップが発表された。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春の開催の中止や会場の変更を余儀なくされていたが、今年は東京会場は4年ぶりとなる有楽町朝日ホール、大阪会場は例年通りのABCホールにて2拠点での開催となる。上映作品はすべて本映画祭での上映が日本初公開。イタリア喜劇のヒット作やスターが出演するエンタメ作品もあれば、国際映画祭をにぎわした映画やLGBTQ+やSDGsをテーマにした作品もあり、東京会場ではフレッシュでバラエティーに富んだ全14作品が取り揃えられる。

 オープニング作品は、名匠パオロ・タヴィアーニの『遺灰は語る』。数々の傑作を発表し世界の映画ファンに愛されるイタリアのタヴィアーニ兄弟。2018年、兄ヴィットリオが亡くなった後に現在91歳の弟パオロが初めて一人で監督した待望の新作が6月の劇場公開に先駆けて上映される。昨年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品『ノスタルジア』は、マリオ・マルトーネ監督(『笑いの王』)、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ主演による重厚な演技が絶賛された濃密なドラマ。アカデミー賞®国際長編映画賞イタリア代表作品にも選出された。スター俳優アレッサンドロ・ボルギとルイージ・ロ・カーショの共演作『デルタ』は若手監督ミケーレ・ヴァンヌッチの長編第2作目。厚い霧に包まれたポー川のデルタ地帯を舞台に移民一家の密漁によって対立する人々を描く骨太な人間ドラマ。傑作『海と大陸』から11年ぶりとなる鬼才エマヌエーレ・クリアレーゼ監督最新作『無限の広がり』はペネロペ・クルスを主演に迎え、1970年代のローマを舞台にある家族を通してその絆や愛情について問いかける。群像劇の名手パオロ・ヴィルズィ監督(『人間の値打ち』)の『乾いたローマ』は、3年経っても雨が降らないローマとその市民はどうなるか? 危急の問題に大胆な設定に挑み、シルヴィオ・オルランド、ヴァレリオ・マスタンドレア、モニカ・ベルッチら豪華キャストが出演する。

 特別上映作品は3本が揃えられた。ルイージ・ロ・カーショ、エリオ・ジェルマーノが共演、名匠ジャンニ・アメリオによる『蟻の王』(仮題)は1960年代末同性愛に対する差別がはこびる中、教え子の青年と恋に落ち、投獄された実在の詩人の人生にインスパイアされた物語。『旅するローマ教皇』はジャンフランコ・ロージ監督(『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』)がローマ教皇の旅の膨大な記録映像と監督による撮り下ろし映像を交えながら教皇の真の姿に迫るドキュメンタリー(今秋劇場公開)。そして、昨年のカンヌ国際映画祭プレミア上映で絶賛された巨匠マルコ・ベロッキオ渾身の一作『夜のロケーション』が上映時間330分の超大作ながら本映画祭でついに日本で初上映。世界を震撼させた事件の真相を浮かび上がらせる。巨匠から若手まで、多種多様な14作品が一堂に会し、最新のイタリア映画の今を映画で垣間見ることのできる、貴重な機会となっている。作品情報の詳細、チケット発売、来日ゲストなどの続報は、公式サイト、公式twitterで告知予定。

▼東京会場
 会期:5月2日(火)~5月7日(日)
 会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)
 主催:朝日新聞社、イタリア文化会館、チネチッタ 後援:イタリア大使館
  ※ チケットは4月1日(土)12:00からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29、外部サイト)にて発売。
   (システムの都合上、座席を選択して購入ができるのは、4月2日[日] 0:00からになります。)
 <前売券>A~Y作品1回券:一般1,500円/学生1,200円 Z作品1回券:一般3,900円/学生3,300円
 <当日券>A~Y作品1回券:一般1,900円/学生1,600円 Z作品1回券:一般5,000円/学生4,200円

▼大阪会場
 会期:6月10日(土)~6月11日(日) 会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1-1-30)
  ※ チケットは4月21日(土)12:00(予定)からあさチケ(https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29、外部サイト)にて発売。
 主催:朝日新聞社、イタリア文化会館-大阪、チネチッタ 後援:イタリア大使館、イタリア領事館

イタリア映画祭2023 公式サイト

イタリア映画祭2023
日本初公開の最新のイタリア映画14本を一挙上映!

 公式twitter:@italianfilmfes

上映作品ラインナップ

A.『スイングライド』
  (2022年、96分)

 監督:キアラ・ベッロージ
 出演:ガイア・ディ・ピエトロ、アンドレア・カルペンツァーノ、バルバラ・キキャレッリ

 社会や家族から外れたアウトサイダーの二人の出会いと小さな旅を、研ぎ澄まされた映像と抑制された語り口で描く女性監督キアラ・ベッロージの2作目。両親と二人の妹と郊外に住む15歳のベネデッタは、日中はほぼ家と学校を往復するだけ。真夜中には冷蔵庫をあさるので母とは対称的に肥満体だった。ある日、移動式遊園地が家の近くにやって来る。その一員でトランスジェンダーのアマンダとの出会いが、ベネデッタの日常を変えていく。
 ベルリン国際映画祭パノラマ部門出品。

B.『あなたのもとに走る』
  (2022年、113分)

 監督:リッカルド・ミラーニ
 出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ミリアム・レオーネ

 エンタメにも社会性を巧みに織り込むコメディーの名手リッカルド・ミラーニ監督(『これが私の人生設計』『ようこそ、大統領』)のヒット作。50歳のジャンニは、ハンサムな独身のスポーツマンで、有名な靴ブランドを経営していた。一方で、女性を虜にすることに情熱を注ぐプレイボーイで、新たなターゲットはひょんな事から車椅子に乗るキアラに。誘惑するために自分も車椅子を使用していると必死に偽装するジャンニだが、キアラと時を重ねるうちに考え方に変化が生じ始める。

C.『ノスタルジア』
  (2022年、118分)

 監督:マリオ・マルトーネ
 出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、フランチェスコ・ディ・レーヴァ、トンマーゾ・ラーニョ

 カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選ばれ、主演ピエルフランチェスコ・ファヴィーノの重厚な演技が絶賛された名匠マルトーネ監督(『笑いの王』)の濃密なドラマ。国外に生活の拠点を移した中年男性フェリーチェは、年老いた母親に再会するために40年ぶりに故郷のナポリに戻ってきた。郷愁にかられて滞在が延びていくが、国外に突然去るきっかけになった秘密の過去に向き合うことを余儀なくされる。
 アカデミー賞®国際長編映画賞イタリア代表作品。

D.『警官ジジのアドベンチャー』
  (2022年、102分)

 監督:アレッサンドロ・コモディン
 出演:ピエル・ルイージ・メッキャ、エステル・ヴェルゴリーニ

 マジックリアリズム的な表現で不可思議な世界を表出させる稀有な存在、アレッサンドロ・コモディン監督の3作目。イタリア北東部ののどかな田舎を車でパトロールする警官ジジの日常は一見、平和そうだ。しかしある日、少女が列車に飛び込んで自殺してしまう。こういったことが起こったのは初めてではなく、自殺が相次ぐという説明しがたい状況に直面したジジは、現実とファンタジーの間をぬって奇妙な世界を調べ始める。
  ロカルノ国際映画祭で次席の審査員特別賞を受賞。

E.『デルタ』
  (2022年、105分)

 監督:ミケーレ・ヴァンヌッチ
 出演:アレッサンドロ・ボルギ、ルイージ・ロ・カーショ
 スケールの大きさを感じさせる若手ミケーレ・ヴァンヌッチ監督の骨太な2作目は、スターのアレッサンドロ・ボルギとルイージ・ロ・カーショが共演。舞台は厚い霧に包まれたポー川のデルタ地帯。外国から移ってきたフロリアン一家は、密漁を行っていた。地元の住民は川を守るために密漁を取り締まろうとするが、一家は監視の目をかいくぐる。住民と一家の間で対立は次第に高まり、ついには危機的な事態に陥る。
 ロカルノ国際映画祭ピアッツァ・グランデでプレミア上映。

F.『無限の広がり』
  (2022年、94分)

 監督:エマヌエーレ・クリアレーゼ
 出演:ペネロペ・クルス、ヴィンチェンツォ・アマート、ルアーナ・ジュリアーニ
 傑作『海と大陸』から11年ぶりとなる鬼才クリアレーゼ監督の5作目は、主演がペネロペ・クルス。1970年代のローマを舞台に、ある一家族を通してその絆や愛情について問いかける。新しいアパートに引っ越してきたボルゲッティ一家。愛情が冷めている夫婦をつなぎとめていたのは3人の子どもだった。だが、12歳の長女が自身のジェンダー・アイデンティティーに疑問を持つことをきっかけに、家族の絆が崩れ始める。
 ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

G.『乾いたローマ』
  (2022年、124分)

 監督:パオロ・ヴィルズィ
 出演:シルヴィオ・オルランド、ヴァレリオ・マスタンドレア、モニカ・ベルッチ
 3年経っても雨が降らないローマとその市民はどうなるか? 危急の問題に大胆な設定と大予算で挑んだのは群像劇の名手ヴィルズィ監督(『人間の値打ち』)。誤って脱獄してしまった囚人、タクシー運転手、病院の医師、インフルエンサーの美女、SNSに熱中する中年男性、移民の青年ら。水不足で生活様式が変わり社会的格差が拡大する首都で、老いも若きも富める者もそうでない者もはたして救済されるのだろうか?
 ヴェネチア国際映画祭特別招待作品。

H.『奇妙なこと』
  (2022年、103分)

 監督:ロベルト・アンドー
出演:トニ・セルヴィッロ、サルヴァトーレ・フィカッラ、ヴァレンティーノ・ピコーネ

 芸術性と娯楽性を兼ね備えるロベルト・アンドー監督(『修道士は沈黙する』)の新作は、ノーベル文学賞受賞作家ルイージ・ピランデッロ(戯曲『作者を探す六人の登場人物』など)が主人公の喜劇。主演に再び名優トニ・セルヴィッロを迎え本国イタリアではヒットを記録。1920年、創作の危機に陥っていたピランデッロは彼の師である有名な小説家の誕生日のためにシチリアに帰郷する。そこで昼は墓堀人で、夜はアマチュア劇団を率いる二人の男との出会いが、大きな驚きをもたらすことになる。

I.『キアラ』
  (2022年、106分)

 監督:スザンナ・ニッキャレッリ
 出演:マルゲリータ・マッズッコ、アンドレア・カルペンツァーノ、ルイージ・ロ・カーショ
 ヒロインの映画を作り続けてきたスザンナ・ニッキャレッリ監督(『ミス・マルクス』)の5作目は、女性の修道会のための独自の会則を書いた最初の修道女、聖キアラの物語。アッシジ、1211年。結婚させられそうになった18歳のキアラは家を飛び出し、貧しい人々や病気の人々を助け、神に仕えるフランチェスコの活動に加わる。カリスマ的なキアラは、自分自身のみならず、女性たちや自由という夢のために闘い始める。
 ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

J.『はちどり』
  (2022年、125分)

 監督:フランチェスカ・アルキブージ
 出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、カシャ・スムトニャク、ベレニス・ベジョ

 イタリア文学の最高峰ストレーガ賞に輝き、世界20言語以上に翻訳された小説をアルキブージ監督(『ハートの問題』)が豪華キャストで映画化したヒット作。眼科医マルコ・カッレーラ(愛称は「はちどり」)の運命的な偶然と絶対的な愛に揺さぶられる人生を、時間軸を巧みに交錯させながら描く。ヴァカンスで青年マルコはルイーザと恋に落ちるが、二人は離ればなれに。大人になったマルコは別の女性マリーナと結婚するが……。
 ローマ国際映画祭オープニング作品。

[オープニング作品]

W.『遺灰は語る』
  (2022年、90分)

 監督:パオロ・タヴィアーニ
 出演:ファブリツィオ・フェッラカーネ、マッテオ・ピッティルーティ、ロベルト・エルリツカ

 1936年、ノーベル文学賞受賞作家のピランデッロが死去。ムッソリーニは、その遺灰をローマから手放さなかった。戦後、ようやく遺灰は故郷シチリアに帰ることになるが、次々にトラブルに見舞われる……。タヴィアーニ兄弟の弟パオロが、兄ヴィットリオ亡き後、初めて発表し、ベルリン映画祭国際批評家連盟賞に輝いた。エピローグとしてピランデッロの遺作「釘」から脚色された一編も描かれる。
 6/23ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他全国順次公開。

[特別上映]

X.『蟻の王』(仮題)
  (2022年、130分)

 監督:ジャンニ・アメリオ
 出演:ルイージ・ロ・カーショ、エリオ・ジェルマーノ、サラ・セッラヨッコ

 1960年代末、同性愛に対する差別がはびこる中、教え子の青年と恋に落ち、教唆罪で投獄された実在の詩人で劇作家アルド・ブライバンディの人生にインスパイアされた物語。裁判で偏見にさらされるアルドと、家族によって矯正施設送りとなる青年エットレ。二人の愛の行方は……。監督は名匠ジャンニ・アメリオ。「今も存在する“違う人”に対する憎悪に、立ち向かう勇気を与えたい」と制作の動機を語る。
 ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作。

Y.『旅するローマ教皇』
  (2022年、83分)

 監督:ジャンフランコ・ロージ
 ドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージ監督最新作では、ローマ教皇の真の姿に迫る。 2013年から9年間、37回の旅、53ヵ国を訪れた教皇の旅の膨大な記録映像と、これまで圧倒的な映像美により世界を切り取ってきた監督による撮りおろし映像を交えながら紡いだ新たなドキュメンタリーの傑作が誕生した。貧困、紛争などさまざまな問題を抱える世界の片隅で生活する市井の人々の姿が教皇の旅を通して描き出される。2023年秋全国順次公開予定。

Z.『夜のロケーション』
  (2022年、330分)

 監督:マルコ・ベロッキオ
 出演:ファブリツィオ・ジフーニ、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ

 巨匠マルコ・ベロッキオ監督の渾身の一作は、上映時間330分の超大作。1978年、世界を震撼させる事件がイタリアで起こる。アルド・モーロ元首相が極左テロ組織「赤い旅団」によって誘拐、暗殺された。監督は6つのエピソードを設け、それぞれにパウロ6世(ローマ教皇)、モーロの妻、内務相など中心的な人物を配置し、多角的な視点で謎めいた事件の真相を浮かび上がらせようと挑む。集大成的な本作はカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、絶賛された。

(オフィシャル素材提供)

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