イベント・舞台挨拶

『ザ・ホエール』ブレンダン・フレイザー来日!初日舞台挨拶

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 映画『ザ・ホエール』が初日を迎え、来日中の主演俳優ブレンダン・フレイザーが舞台挨拶に登壇した。役柄がオンライン講座の講師役だったことにちなんで、ZOOMで49人のファンが参加。ファンからの質問に答えるコーナーが実施された。

 本作は、劇作家のサミュエル・D・ハンターによる舞台劇を、A24製作・配給、『レスラー』(08)や『ブラック・スワン』(10)などのダーレン・アロノフスキー監督が映画化した。余命幾ばくもない体重272キロの主人公(ブレンダン)が、離婚後、疎遠になっていた娘エリーとの絆を取り戻そうと試みる姿が描かれる。

 会場の観客から大きな拍手で迎えられたブレンダンは「コンバンハ」と日本語で挨拶して会場を沸かせた。本作で第95回アカデミー賞®主演男優賞を受賞したブレンダンにMCがおめでとうございます」とお祝いの言葉を述べると、会場からも多くの「おめでとうございます」の声があがった。

 また、ZOOMで参加しているファンからの質問に次々と答える場面も。「15年ぶりの来日です。また来られて嬉しい。ファンの方々を心から愛しています。こういう仕事ができるのもチャンスが与えられるのも皆さんのおかげです」と笑顔で語り、「桜の花は散ってしまいましたが、少し見られました。美しかった」と話した。また、来日して行ってみたいところを聞かれると、「京都、大阪」と答えたブレンダン。「カメラ屋さんにはもう足を運んだ。おいしいラーメン屋を教えて」とリクエストしていた。

 『ハムラプトラ』シリーズに主演しているブレンダンだが、ファンから「もう一度アクション映画に出演する機会はありますか?」という質問が飛ぶと、「アカデミー賞®をいただいたので、(ハムナプトラを配給した)ユニバーサル(・ピクチャーズ)が僕をまたキャスティングしてくれることを、皆さんも祈ってください!」と続編に意欲を見せた。

 『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』で共演したミッシェル・ヨーが『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で第95回アカデミー賞®主演女優賞を受賞したことにも触れ、「アカデミー賞®までの6ヵ月の道のりを、彼女と共に歩めたことを大変光栄に思っています。彼女の受賞を見守れたこと嬉しく思っています」とコメントした。

 役作りについて、体重272キロの主人公を演じるため、ブレンダンは、45キロのファットスーツを40日におよぶ撮影期間中、5人がかりで着脱していたという。「もともと特殊メイクの過程に興味があった」と明かしたブレンダン。メーキャップには毎日4時間を要したという。「重力や物理の法則に則った形で、表現した」とこだわりも話した。ブレンダンは、「担当してくれた、才能ある特殊メイクアーティストのエイドリアン・モロットさんも今回、オスカーを受賞しました」とモロットの仕事も称えていた。

 また、娘のエリーを演じたセイディー・シンクの才能にも大絶賛で、ブレンダンは「セイディーはすばらしい才能の持ち主。驚異的だった。彼女の役は、怒りを表現するキャラクターなのに、観ていただくときに心にとめておいていただきたいのは、痛みを抱えている若い女の子であるということです」と伝えた。また、コロナ禍の撮影で、ブレンダンは「お互いを思いやりながら撮影をしていた」と撮影を振り返った。

 ブレンダンは、作品について「この映画は努力をしてやっと手に入れる“希望や贖罪”の物語です。愛に対して決して諦めないことを描いています。自分を傷つけるように過食をして、疎遠になった家族がいる。私が演じたチャーリー(ブレンダンの役名)は、外見では分からないたくさんのものを持っているキャラクターです。僕がそうであったように、皆さんもチャーリーと出会ってすぐに、彼のことをとても好きになると思います」と客席に向かってアピールした。

 ブレンダン・フレイザー、オスカー受賞。奇跡の復活に大きな拍手を!

 登壇者:ブレンダン・フレイザー

(取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 配給:キノフィルムズ
 4月7日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー!

(オフィシャル素材提供)

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