イベント・舞台挨拶

『遠いところ』アップリンク吉祥寺公開記念トークイベント

©2022「遠いところ」フィルムパートナーズ

 沖縄のコザを舞台に、幼い息子を抱えた17歳のアオイ(花瀬琴音)が社会の過酷な現実に直面する姿を描き、第56回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 [クリスタル・グローブ・コンペティション部門]に出品、Variety誌が“貧困にあえぐ日本の性差別を、痛烈に告発する。溝口健二的な現代悲劇”と激賞した映画『遠いところ』が、大ヒット上映中。

 先行公開された沖縄に続いて全国劇場でも大反響を巻き起こし、ミニシアターランキングで計5週トップ5にランクイン、7月24日(日)までに観客動員約24,000人を超え、興行収入約3300万円のスマッシュヒットを続ける『遠いところ』。大ヒットを記念して、7月21日(金)から27日(木)の1週間、アップリンク吉祥寺にて工藤将亮監督&主演キャスト、映画監督など多彩なゲストを迎えてトークイベントが開催された。

 主人公アオイを演じるのは、昨年『すずめの戸締まり』への出演で話題を呼び、本作が映画初主演となる花瀬琴音。東京出身の彼女が、撮影の1ヵ月前から現地で生活し、“沖縄で生まれ育った若者”アオイを体現する。アオイの友人、海音には映画初出演となる石田夢実、夫のマサヤには『衝動』(21)の佐久間祥朗が起用され、花瀬と同様に撮影1ヵ月前から現地入り、沖縄・コザで実際に体感した生活感溢れるリアルな演技を披露している。
 監督は、長編デビュー作『アイムクレイジー』(19)で、第22回富川国際ファンタスティック映画祭NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)に輝いた工藤将亮。長編3作目のオリジナル作品『遠いところ』は、4年に渡り沖縄で取材を重ね脚本を執筆、全編沖縄での撮影を敢行した。日本公開に先立ち、第56回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で最高賞を競うコンペティション部門に日本映画として10年ぶりに正式出品、約8分間のスタンディング・オベーションを受けた。さらに第23回東京フィルメックス[コンペティション部門 観客賞受賞]、第44回カイロ国際映画祭 [インターナショナル・パノラマ部門]、第53回インド国際映画祭(ゴア)[シネマ・オブ・ザ・ワールド部門]、ヨハネスブルグ映画祭など、国内外の映画祭で高く評価されている。

 満を持して舞台沖縄で先行公開を迎えると、わずか3館の上映でミニシアターランキング3位にランクインし、その後も2週連続でTOP5入り。7月7日の全国公開で再び3位に返り咲くと、以降もTOP5をキープして計5週のランクインとなるロングラン大ヒットとなっている。
 幼い息子を抱えた17歳の若き母が過酷な現実に向き合う物語に、SNSでは「ひとりじゃなく、社会の全員が考えなければならない問題」「覚悟が必要ですが見るべき作品」「必ず心に残る映画」「多くの人の目にこの作品が届き、少しでも未来が変わることを信じたい」(映画公式感想キャンペーンより)といった口コミがあふれている。
 この大反響を受け、拡大公開となるアップリンク吉祥寺で7月21日(金)から27日(木)にかけて異例の1週間連続トークイベントを開催。前半4日間は、本作に出演している花瀬琴音、佐久間祥朗、石田夢実、髙橋雄祐、カトウ シンスケがそれぞれ工藤将亮監督と撮影を振り返り、後半3日間は、ジャン・ユンカーマン監督、白石和彌監督、空族《富田克也・相澤虎之助》ら豪華クリエイター陣が登壇する映画ファン垂涎のイベントとなった。

 初日となる21日は、主演の花瀬と工藤監督が和気あいあいとした雰囲気でオーディションや撮影を振り返り、途中でマサヤ役の佐久間祥朗が飛び入り参加、予定時間を大幅にオーバーする盛り上がりに。「プライベートで観に行った舞台の後ろの席に座っていたのがプロデューサーで、明後日オーディションがあるからと誘いを受けた」と、オーディションの経緯を花瀬が話し、工藤監督は「まだ事務所にも属してなかったので、まともな履歴書もなくて、写真もピースをしたいい加減なものだった」と当時を振り返った。

 25日には、『沖縄 うりずんの雨』(15)など、日本社会をテーマにした作品をいくつも手掛け、アカデミー賞®記録映画部門にノミネート実績もあるジャン・ユンカーマン監督と工藤監督が「現実」を描く作品の難しさや、内地の人間が沖縄の問題を描く責任について熱く語り合った。本作の英題「A Far Shore」の名付け親であるユンカーマン監督は、「沖縄の暗い部分をここまで描くのは勇気があったと思う」と工藤監督の覚悟を称え、「沖縄は内地やアメリカから遠いところでもある。でも、いずれは届くところでもあるというニュアンスを込めて提案しました。その道筋が見えてくる映画でもある思います」と英題に託した意図を明かした。

 翌26日は、『凶悪』(13)、『孤狼の血』(18)などで、日本アカデミー賞をはじめとした映画賞の常連である、白石和彌監督が登壇。かつて白石監督の下で助監督として務めたこともある工藤監督は、白石監督の登壇に恐縮し感動しながらも、本作は当時の教えや経験を胸に撮影をしたと話した。2019年の終わりごろからひたすら取材を重ねて作り上げたという本作を、白石監督は「DVや貧困といったテーマを用いるときはただの筋立ての道具に見えてしまわないように取材をするが、なかなか実感が伴わないことが多い。でもこの映画は実感の伴い方が半端じゃないというのが最初に見たときの感想。工藤監督が足を使って現地でいろいろな人の話を聞いてという至極当然のことをやっていかに“自分ごと”にしていくか、それはなかなかできることじゃない。素晴らしい労作だと思う」と絶賛。作品の感想に始まり、忖度なしで日本映画について語り合う濃厚なトークに発展、終わりには観客からの質問にも真摯に対応し、映画ファン大満足のトークイベントとなった。

 最終日となる本日27日の上映後には、国内外の映画祭で高い評価を受けた『サウダーヂ』(11)などで知られる映像制作集団空族の富田克也、相澤虎之助と工藤監督のトークが予定されている。

 今を生きるすべての人に見つめてほしい次世代に残してはいけない問題を描く『遠いところ』は、全国劇場にて大ヒット上映中。

 登壇者:工藤将亮監督(全日)、花瀬琴音(21日)、佐久間祥朗(22日)、石田夢実(23日)、髙橋雄祐、カトウ シンスケ(24日)、ジャン・ユンカーマン監督(25日)、白石和彌監督(26日)、空族《富田克也・相澤虎之助》(27日)

公開表記

 配給:ラビットハウス
 大ヒット上映中!

(オフィシャル素材提供)

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