イベント・舞台挨拶

『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』公開記念トークイベント

© Stéphanie Branchu – Why Not Productions

 本年度カンヌ国際映画祭オープニング作品にして本国フランスで大ヒットを記録したジョニー・デップ出演最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』が2024年2月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開中。

 本作は「ベルサイユのばら」にも登場する、ルイ15世の公妾デュ・バリー夫人の史実に基づく物語。マリー・アントワネットがフランス王室に嫁いでくる以前は、ヴェルサイユの女性の頂点に君臨していたジャンヌ・デュ・バリーだが、マリー・アントワネットが王太子妃となってから、力を弱めていったことが映画でも描かれている。そんな本作について、元宝塚歌劇団のトップスターで、在籍時代には、「エリザベート」にて主演エリザベート役、「ベルサイユのばら」にてマリー・アントワネット役などを演じた花總まりが本作の魅力についてたっぷり語ってくれた。

 まず初めに、映画の感想について尋ねられると、花總は「ものすごく素晴らしい作品でした。私は公開前、家の小さなパソコンで拝見させていただいたのですが、ぜひ大きなスクリーンでもう一度観たいなと思いました。本当に素晴らしい映画でした」と大絶賛。続いて、本作で描かれているジャンヌ・デュ・バリーという人物について。これまでに何度もマリー・アントワネットを演じてきた花總は、映画を観て、驚いたことがあったという。「私が舞台で演じるときには、デュ・バリー夫人という役は残念ながら出てこなかったんですけれども、もちろん映画や書籍などで彼女の名前は耳にしていて、自分なりに彼女のイメージを持っていました。そして今回、デュ・バリー夫人を主とした映画を観て、一人の女性としての知らなかった面をたくさん見ることができたので、イメージが覆されました。これからはもっと彼女に興味を持って、いろいろなものに触れていきたいと思いました」。そして、デュ・バリー夫人という人物像について「私がこれまで目にしたものでは、デュ・バリー夫人についてあまり良く描いていなかったのですが、今回映画を観終わってみて、初めて彼女に寄り添いたくなりました。本当にいろいろな面を見せてくれていて、生きる力というものをすごく感じました。優しさだったり、無邪気さだったり、強さだったり、悲しみだったりが多彩に映し出されているので、一人の女性として理解できる部分がたくさん描かれていて彼女のことをすごく好きになりました」と、彼女の新しい一面を本作で発見したことを明かした。

 そんなデュ・バリー夫人を演じている俳優のマイウェンは、実は自ら監督と脚本も務めている。そんなマイウェンについて、「脚本も書かれて、主演、監督もされていると聞いて、すごいな〜!と思いました。演じるときと、監督をするとき、頭の中って全然違うと思うんですよね。演じるときはその役に入り込んで、その役を自分として捉えているので、その切り替えはなかなか普通の人ではできないんじゃないかなと思います。でも実際に映画を観ると一瞬の隙もなくて、本当に素晴らしかったです」と感心の様子だ。そこで、続いて話題は花總の役作りについて。ヴェルサイユを舞台にした演劇やヨーロッパ近世の舞台に多く出演している花總が、歴史上の人物を演じるうえで意識していることを明かした。「歴史上の人物を演じさせていただくことが本当に多かったので、さまざまな資料に目を通しましたし、実際にその方ゆかりの地に行けるときがあれば足を運んでいます。その空気に触れることによって得られるものがたくさんあるんです。演じる役をなるべく忠実に演じたいなと思っています」。

 実はジョニー・デップのファンだという花總。アメリカ人俳優でありながらデュ・バリー夫人と燃えるような恋に落ちるフランス国王を演じた彼について、「ジョニー・デップさんが好きで彼のいろいろな作品を見てきたのですが、初めルイ15世を演じているというイメージがなくてあまりにも意外で、どうやってルイ15世を演じるのか興味深かったんです。フランス語をしゃべられているのも何も違和感を感じず、本当にその世界のルイ15世を演じていたので、やっぱりさすがだな〜と!」と、語る。

 そして、これから映画を鑑賞する観客に向けて本作の注目のシーンを教えてくれた。「ルイ15世がデュ・バリー夫人のことをいかに愛しているかという名台詞が映画の中で出てくるのですが、そんなふうにいつか自分のことも言ってくれる方が現れる日が来るのかどうか! 本当に素敵でした」と笑いながら話し、「映画を観終わってから本当にいろいろなシーンが浮かんでくるので見どころは一つじゃないなと思うんですけど、一つはやっぱりヴェルサイユ宮殿で撮影されているところが見どころです。そしてシャネルが大々的に協力している衣装も素晴らしいですし、本当に映像が綺麗でした」とコメント。最後に「何も考えずに映画の世界にどっぷり入り込んでいって欲しいです。そうすると私のようにあのシーンだったり、このシーンだったりと、いろいろなシーンが浮かんでくると思うんですよ。前評判に埋もれないくらルイ15世とデュ・バリー夫人の2人の関係性や生き様がリアルに描かれていて、何度観ても見応えがある見どころがたくさんの映画なので、今日はタイムトリップして映画の世界にどっぷり浸っていただけたらと思います」と話し、大きな拍手に包まれながらトークイベントは終了した。

 登壇者:花總まり

公開表記

 配給:ロングライド
 絶賛公開中

(オフィシャル素材提供)

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