700馬力のアメ車が下北沢を爆走!? 下北沢出身監督が仕掛ける、予測不能の貧困青春爆走コメディ!映画『シモキタブレイザー』が2月16日(金)にヒューマントラストシネマ渋谷ほか、全国公開がスタートした。
本作の公開を記念して、佐藤嘉寿人、青木 謙、倉冨なおと、出口亜梨沙、寺地拳四朗、チャンス大城、安藤光造監督が登壇する公開記念舞台挨拶が2月17日(土)にヒューマントラストシネマ渋谷で実施。主演の佐藤が、本作に登場する名車トランザムに乗りこみ、映画館へ駆けつけるさまをスクリーンに映し出す演出からスタートした舞台挨拶では、撮影の裏話を披露するほか、チャンス大城によるネタ披露、SMOKY役の赤名竜乃介によるビデオメッセージ、さらにはMARCO役の室田真宏の急きょ飛び入り参加するなど、盛りだくさんの内容となった。
映画上映後、登壇者たちが次々とステージに姿を見せる中、司会者からは「実は主演の佐藤嘉寿人さんから、渋滞により少し遅れていると連絡が入っております」とのアナウンスが。すると会場にトランザムのエンジン音が鳴り響き、“なぜか”スクリーンにはトランザムからさっそうと降り立ち、映画館のあるビルに向かって急ぐ佐藤の姿がパッと映し出される。佐藤からの「今、向かっております!」というメッセージを受け取った登壇者たちは、自身の役柄の紹介を交えつつ、佐藤不在の舞台挨拶をそれぞれに盛り上げていた。
そんな中、大勢の観客で埋まった会場を見渡した安藤監督は、「ここ数年、ウイルスで無観客の舞台挨拶が続いておりまして。久しぶりにお客さまの顔を見てご挨拶ができることが光栄です」と晴れやかな顔で切り出すと、「ネットを見ると車の映画と書かれていますが、これは犬の映画でもあります。紆余曲折あってつくりあげた映画ですが、ひとつでも笑えるところがあったら、今後につながると思いますのでよろしくお願いします」と観客に呼びかけた。
そんな中、「すいません!」という声とともに、ついに佐藤がステージに登場すると会場からは拍手が。共演者たちから「待ってたよ」と温かく迎え入れられる中、「トランザムに乗ってかっこ良く登場しようと思ったんですけど……実は僕、今日が舞台挨拶がはじめてなんですよ。遅刻してすみません!」と頭を下げた佐藤。そんな“演出”で盛り上がる中、あらためて観客に向き合った佐藤は「バカバカしいことを全力で演じました。皆さんにとって、ちょっとでもクスッと笑ってもらえるような作品となったらすごくうれしいなと思います」と晴れやかな顔を見せた。
劇中ではキャスト陣が、シモキタをもじった「S・M・K・T」の振り付けで踊るシーンが登場する。そのシーンを振り返った佐藤も「監督がだいぶ、ぶっ飛んでいるので、下北の街でダンスをしたのが、本当に恥ずかしかったです。めちゃくちゃ見られたんで」と照れることしきり。さらに青木が「ミュージックビデオでもやってたよね」と補足すると、佐藤も「監督がMVを撮りたいというんで、日時と時間を教えてもらったんですけど、まさかの監督とふたりっきりで。ウソでしょと思ったんですけど、俺のところは監督が回して。監督のところを俺が回して。しかも撮影はiPhone。まさかのふたりっきりの撮影を3時間くらい行って、監督との仲も深まりました」と笑いながら振り返った。
さらに印象的なシーンについて訪ねられた青木が、「ドラマや映画ってはじまるときに『よーいスタート』ってはじまるじゃないですか。その時に赤名くんが、ボソボソっと面白いことを言って。笑わせるんですよ。今はやめてくれと思いながらも、なんとか乗り切ったんですけど、そんな感じで和気あいあいと。(佐藤とは)前回も違う作品で一緒にやっていたりしたので、本当に温かい現場でうれしかったですね」と現場の様子を明かすと、倉冨も「パッと思い浮かんだのが、からみのシーン。あのシーンは僕がいろいろな案を出しながらやったんですけど、監督からはムチをうまく使ってくれという注文があって。そんな注文ってあるのかと思ったんですけど、ギリギリのラインでやったという感じでしたね」と身体を張ったシーンについて振り返った。
一方の出口は、「実は撮影も1日だけで。ここにいる人たちもほぼ初対面なんです」と明かすと、舞台上の登壇者たちと「はじめまして!」とあらためて挨拶。そして「わたしは警察チームの人と一緒だったんですけど、警察チームの撮影は楽しかったです」と振り返った。
なお、おっさん役のチャンス大城は、「1年前から役づくりをはじめて。最初は監督の思うおっさんと、僕が思うおっさんとお互いに違うところもあったんですけど、最終的に監督と僕の思いが重なりあった瞬間があって。そこが映像に撮れたんじゃないかと思います」と芸人らしく話を大幅に盛りながら話を盛り上げると、「小学生のランドセルの防犯ブザーの音をやります」といきなり音マネを披露。会場は大盛り上がりとなった。
さらに「佐藤さんとのカー・チェイスのシーンですけど、監督からは腹をくくれよと言われた。実はカー・チェイスの音は僕が担当しているんですよ」と実際には劇中に存在しないシーンについて語ったチャンス大城に対して、登壇者たちから「そんなことない!」とツッコまれる一幕も。そしておもむろに「F1カーにはねられそうになった猫」という音マネのネタを披露したチャンス。その芸のクオリティーの高さに登壇者たちも驚きを隠せない様子だった。
そんな個性豊かな登壇者たちが勢揃いした舞台挨拶。安藤監督も「前回の作品(映画『灰色の壁 大宮ノトーリアス』)の時は、元仮面ライダーの奥野壮くんを丸坊主にしたり、リーゼントにしたりして。ファンの方に怒られるんじゃないかと思っていたんですけど、今回は(佐藤)嘉寿人をタトゥーだらけにするという暴挙に出てしまった。毎回ちょっと変わったことをしているんです」と付け加えた。
そしてこの日は、残念ながらイベント参加がかなわなかった赤名竜乃介よりビデオメッセージを上映することに。「今回、僕が演じたSMOKYは、すごく軽いヤツなんですけど、相方の愛犬ブービーを救うために一緒に闇バイトをするという、そんな彼の優しいところがとても好きで。演じていてもすごく楽しかったですし、最近ニュースでも取り上げられている闇バイトについても、リアルに届けられる作品かなと思っています。今日は会場に行けなかったんですが、僕もまた皆さんに会えることを楽しみにしています。また会いましょう!」と会場に呼びかけた。
そしてこの日はさらに、WBAスーパー・WBC世界ライトフライ級統一王者の寺地拳四朗も舞台挨拶に登壇。「僕は監督とも長いお付き合いで。10年くらい応援してもらっていて、このたび映画に少しだけ出させていただくことになりました。(自分で演技をしてみて)演技をする人ってすごいなと思いました。素人すぎて恥ずかしいくらいなんですけど……次回は主演くらいでお願いします」とまさかのアピールで会場を沸かせた。
そしてイベント終盤にはMARCO役の室田真宏も緊急参戦。本作のテーマにちなんで“あなたの経験したあぶない話は?”という質問を受けた室田は、「それこそ闇バイトみたいなことなんですが、ある病院が症例数を稼ぎたいということで、レーシック手術をしたんです。そのときの執刀医がまさかのめがねをかけた人で。すごく目が良くなるよ、目からうろこだよ、というドクター・ギャグもかまされて。すごく“目も当てられない話”でした」と当意即妙にオチをつけて、会場を大いに盛り上げた。
個性あふれるキャスト陣が終始観客を笑わせる笑顔が絶えない舞台挨拶は大盛り上がりのうちに幕を閉じた。
登壇者:佐藤嘉寿人、青木 謙、倉冨なおと、出口亜梨沙、寺地拳四朗、チャンス大城、安藤光造監督
赤名竜之介(ビデオメッセージ)
MC:伊南咲希
公開表記
配給:アルバトロス・フィルム
2月16日(金)より絶賛公開中
(オフィシャル素材提供)