映画『18歳のおとなたち』が、3月1日(金)から TOHOシネマズ 新宿ほか全国で公開することを記念し、初日舞台挨拶が開催された。
チケット完売御礼の超満席で迎えたこの日。主演の兵頭は「初日のチケットが即完ということで、本当に本当にありがとうございます! 心から本当に嬉しいです」と感慨無量。
そんな兵頭に、司会兼プロデューサーの木谷からは台本にはない「撮影の裏話を教えて」という無茶ぶりが。これに兵頭は「え? 裏話? えー! 何? 何?」と明らかにパニックを起こして会場を爆笑で包んでいた。
改めて好きなシーンを聞かれた兵頭は「スイ(三原)と母親が二人で話す場所に僕が行った時に見せるスイの顔。芝居を間近で見て『いい顔をするなあ』と。それで僕の気持ちも乗って来て。時間的に1テイクくらいしかできなかったけれど、短いながらも濃い時間でした」と回想した。
佐藤監督から「マコト役は彼しかいない!」と言わしめ、応募総数5,000人の中から抜擢されたという兵頭。オーディション時の手応えを聞かれると「実は別の作品の都合で坊主頭にしていたので、オーディションの時は坊主伸びかけというどうしようもない髪型でした。でもマコトがたまたま少年院から出所したばかりの設定だったので、結果的に良かった」と偶然のラッキーにガッツポーズだった。
一方、黒田が演じた上司について久田は「嫌な部長という設定だと思っていたら、実際は見守ってくれる感があった」と安心感に感謝すると、その黒田は「まあ、僕の優しい本性が出ちゃうんだろうなあ~」と自画自賛して「親心で厳しくしようと思ったけれど、どうしても可愛いので……。僕の優しさが出てしまいました」と照れていた。
三原は父親役の阿部との共演に触れて「お父さんとのシーンは短いものだったけれど、他愛のない親子感が良く出ていて、完成したシーンを見てほっこりした」とすっかり娘の表情。別の作品で阿部と親子役だったという兵頭も「阿部さんは別作品の時も優しく包み込んでくれました。その作品の後にすぐにこの映画の撮影だったので、現場で『あ、いるー!』と思いました」と再会を喜んでいた。これに阿部は「(兵頭は)別作品の時と違って今回は不良役。表情が全く変わっていたので凄いなと思った」と兵頭の変貌ぶりに目を丸くしていた。
引きこもりの息子を持つ母という役どころを演じた金子。「私も反抗期があったので、母親に『私の時はどうだった?』と聞いたら『まあ、そういうものだからね』という言葉をもらいました。なんて心が大きいのだろうと思って、今回の役を演じるにあたり、参考にしました」と打ち明けていた。
自身が手掛ける作品の撮影で初めて涙を流したという佐藤監督。「誠(兵頭)がカケル(黒田昊夢)の部屋を訪ねて、カケルが泣くところを見てグッと来た。みひろさんが涙を流す場面も、綺麗な涙が流れていて、それを見て『ヤバい!』とグッと来た」と手応えを得ていた。
撮影は2022年の冬場に敢行。黒田が「成人式の体育館のシーンは寒かった」と思い出すと、兵頭も「雪が降っていましたね!」と極寒だったと証言。そんな寒い現場での癒しは食事だったそうで、兵頭は「冷たいお弁当ではなくて毎回手作りのゴハンが出てきて、クリスマスには小さいケーキが出てきた。この現場の一致団結の空気を作ってくれたのは手作りゴハンです!」と製作陣のサポートに感謝していた。
そんな中、黒田は劇中で不良を演じた兵頭に「実際、喧嘩は強いの?」とニヤリ。兵頭が「えー! ヤバい!」と返答に困りながらも「まあ地元が福岡なので……ちょっとだけ」と答えると、黒田は「BREAKING DOWNにでも出てこの映画をもっと盛り上げてよ」と主演俳優に無茶ぶりしていた。
さらに黒田は「僕はプレイボーイとか人殺しの役が多いけれど、もう63歳です。孫がいてもいいくらいの年齢。そろそろ親子の愛を感じるような役をやりたい」と集まった報道陣に向けてアピールしていた。
最後に主演の兵頭は「この映画は生きてきた家庭環境や年齢などの違いによって、観た感想が変わる映画です。親に少しでも感謝する人が増えたらいいなと思います。この映画をきっかけに両親に連絡をして感謝をするようなことがあったら、この映画を作った意味もあるのではないかと思います」と呼び掛けて「SNSなどを通してこの映画を広めてください!」とさらなるヒットに期待をかけていた。
登壇者:兵頭功海、三原羽衣、久田莉子、黒田アーサー、金子みひろ、阿部亮平、佐藤 周(監督)、木谷真規(プロデューサー)
公開表記
配給:レイワジャパン
2024年3月1日(金) TOHOシネマズ 新宿ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)