イベント・舞台挨拶

『金子差入店』監督ティーチイン&日本映画界の巨匠監督陣からもコメント到着!入場者プレゼント情報も解禁

© 2025「金子差入店」製作委員会

 登壇者:古川 豪監督
 MC:奥浜レイラ

 公開が今月5月16日と目前に迫った『金子差入店』。8日夜に監督登壇によるティーチインイベントが開催された。古川監督は「いかがだったでしょうか?」と、観客の反応を伺いながら登場。

 オリジナル脚本である本作。着想を聞かれると、「僕は助監督出身でして、撮影の最中に、ある拘置所の実景を撮りに行った際、その向かいにこの作品で描いた差入代行業者があったので、何かな?と思って、ただそれをちょっと記憶に留めていたという感じなんです。『おくりびと』という作品で助監督として帯同していたこともあり、何か特殊な職業に出合ったならば、面白い作品が作れるんじゃないかという思いもありました」と、脚本開発に至るまでの経緯を明かす。そこから脚本完成までには多くの時間を費やしたという古川監督。「観ていただいたらお分かりの通り、なかなか手強い職業と言いますか、一筋縄ではなかなか書けないような職業であるということは、調べれば調べるほど感じられました。書けども筆が止まってしまうと言いますか、ひょっとしたらお客様の中に似たような境遇、職業の方がいらっしゃるかも分からない。そうなった時にどういうふうに見られてしまうだろうかと。どちらかの側に加担してしまうのも違うので、僕自身も差入代行業者になった気持ちで、バランスをどうするのかを納得いくまで考えました」と執筆当時の苦悩を振り返り、完成までの長い道のりを感じさせた。

 キャスティングについて話が及ぶ。SUPER EIGHTの丸山隆平を主演に迎え、夫婦役として真木よう子を据えた。「元々丸山さんとはプライベートで、たまたま飲み屋さんで出会いました。丸山さんもベロベロだったんですけど、芝居を見てくれと言われて、そこら辺のお客さんに声をかけてちょっとエチュードしましょう!とエチュードの説明をひたすらし始めて。その場で設定を用意して30分(即興劇が)止まらないんです。トイレに立って戻ってきてもずっと続けていて。本当にお芝居が好きなんだなと、僕としては全くそんなイメージがなかったもので。お芝居されてることも存じ上げてはいたんですけど、お話するまではどちらかと言えばコメディ・アイドルのような印象でしたので、こんな意思表示をされるとも思っておらず、この方と一緒にお仕事ができるようになったならば、ぜひ正面衝突して必死になってやりたいなって思っていました」と、丸山との印象的な出会いを明かし、「真木さんに関しては、この作品で唯一面識がなかった方でしたが、言わずと知れたあの年代のトップ女優さんですから。プロデューサーから提案があった時点で断る理由は全くなかったです」と二人の起用に関して話す。そして特に丸山には「予想をはるかに超えて……というか、予想を超えるとか超えないとかそういう言葉とはちょっと違う。予想だにしない、わけの分からないところからボールが飛んできたみたいな。そんな印象でした」と、本作が役者・丸山隆平の凄みを捉えた作品であることが監督のコメントからも伺える。

 当日は観客からの質問に答えるティーチインも行われた。ずっと緊張感を持って観ていたという男性は「重たいエピソードがいくつもある中で北村匠海さんのエピソードが見るに絶えない程に刺さった」と感想も添えながら、北村が演じる小島高史が犯す殺人事件について、【この犯罪でなければならなかった理由と、狙った効果は?】と質問。「僕自身の中でテーマにおいていたのが、犯罪する側もされる側も過去に遡っていけば同じだったんじゃないのかと。誰かが誰かを育てて誰かが見捨てたことによって金子と小島の生きていく線が分かれていった。戻れる道があったのに戻せない今があるということを、今回の作品で訴えています」と、本作におけるテーマに言及。「今誰かが見放したこと、今誰かが手差し伸べていれば違った未来があったかも分からないのに、誰にも手を差し伸べてもらえなかったのが小島(北村)という人物。今のこの現在は変えられませんが、未来は変えられるように。観終わった後何かアクションを起こすなんて大それたことじゃないんです。50年後、100年後こういうことがないように、みんなの意識だけでもちょっと違えば次の世代には変わるんじゃないかなと」と作品に込めた熱い想いに触れ、「アクリルボードの手前と奥にどれだけの差があるのか。自分自身も6歳と3歳の子どもがいますが、20年後犯罪者になるかどうかなんて分からないわけです。でもその(前述の)願いを持って今必死に育てています。僕自身のこの極論を見せること、辛い凄惨なシーンを撮りましたが、このエピソードはそれを訴えるために必要だったピースです」と自身の願いを込めて返していた。

試写会鑑賞者からの絶賛レビューも続々!
合わせて巨匠監督5名からコメントが到着!

 公開を目前に行われた本試写会。実施後には早速鑑賞者によるレビューも多数寄せられているが、併せてこの度、先だって本作を鑑賞した映画監督5名からも絶賛コメントが到着! 滝田洋二郎、三池崇史、犬童一心、瀧本智行、三浦大輔ら日本映画界を代表する監督陣の各コメント詳細は以下よりご確認いただきたい。

滝田洋二郎(映画監督)
 閉塞した現代社会の扉の透き間から、新人・古川 豪監督より、ストレートで優しいまなざしと希望溢れる映画の差し入れに感動しました。
 「古川差入店」開店、誠におめでとうございます!

三池崇史(映画監督)
 面白い。絶望的に面白い。底無しの沼に引き摺り込まれるような快感。
 これぞ人間の物語。そして最後に、古川監督は日本映画に希望の光を与えた。

犬童一心(映画監督)
 差し入れは、人生の大切なシグナル。
 差し出された一つのものに、これほど気持ちや生き様が見えてくるとは。
 店主を演じる丸山隆平の目に、他人の人生を背負った「覚悟」の光のようなものが見え始め、心揺さぶられる。

瀧本智行(映画監督)
 差し入れ屋という日の当たらない仕事に目をつけて、骨太なエンターテイメントに仕上げた新人監督の手腕に「あっぱれ!」と言う他ない。

三浦大輔(劇作家・演出家・映画監督)
 変化球な設定に、役者さんたちの熱演光る、ド直球な人間ドラマ。
 『情』なき時代に、こういう映画が必要なのでは……。

© 2025「金子差入店」製作委員会

さらに、入場者プレゼント情報解禁!

 公開初日の5月16日(金)~18日(日)の3日間限定で配布となる入場者プレゼントが解禁!
 金子真司を演じる丸山隆平のまなざしに引き込まれるデザインの『金子差入店』特製お守りカード。
 裏面には「俺しか協力できないと思ったから。」という金子の印象的なセリフが刻まれており、差入店の店先に咲くデイジーの花と、その花言葉があしらわれた名刺サイズのカードは、スマホや財布にそっと忍ばせて”お守り”として持ち歩きたくなる特典となっている。

【入場者プレゼント】詳細
 プレゼント名:『金子差入店』特製お守りカード
 配布期間:5月16日(金)~5月18日(日)
      ※ 3日間限定の配布となります。
      ※ お一人様、1回のご鑑賞につき1枚のお渡しとなります。
      ※ 数量限定のため、配布期間中であっても無くなり次第終了となります。

公開表記

 配給:ショウゲート
 5月16日(金) TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
Translate »
タイトルとURLをコピーしました