
登壇者:三浦獠太、浅川梨奈、石田 明(NON STYLE)、堀江 慶監督
同じ時間軸を三つの視点から描く“羅生門スタイル”のクライム・エンターテインメント、映画『フェイクアウト!』がヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開中。
ついに6月20日(金)に全国公開を迎え、池袋HUMAXシネマズにて初日舞台挨拶を実施した。
本作が映画初主演となる三浦獠太、共演の浅川梨奈、石田 明(NON STYLE)、そして、堀江 慶監督が登壇。公開を迎えた今の気持ちから、自身が演じた役についての裏話、また主人公・誠人の背負った2000万の借金にちなんで、2000万円の使い道(?)までたっぷりと話した!
この日の舞台挨拶は、映画上映後に実施。ストーリーが二転三転し、キャラクター同士が騙し騙されを繰り広げるなど、先が読めない展開が特色の本作ということで、5月に行われた完成披露試写会の場では「何も話すことができない」と困り顔の登壇者だったが、今回はついに本編を観てもらった後の舞台挨拶ということで、キャスト陣も「やっと話すことができる」とうれしさを隠せない様子。この日初日を迎えることができたということで三浦も「今、無事に公開できたことを実感しています」と安堵の表情で喜びを口にし、浅川も「無事に初日を迎えることができました。たくさんの方に観ていただくことができてうれしいという気持ちとともに、上映後の舞台挨拶なのでいろんな話ができるなという喜びもあり。こうして暑い中、来てくださった皆さまの口コミや反響で、これからのこの作品が決まっていくと思うので、皆さん頼みます」と呼びかけた。
さらに「(芸人だけでなく)役者としても、なかなかの腕があるんじゃないかと自分でも思っておりますが」とおどけた石田が、「こういう映画の仕事をいただけることもなかなかないので、自分らしからぬ役もやることができたのかなと思いつつ。うれしく思います」と語ると、堀江監督も「今日ははじめて上映後の皆さんのお顔を観ることができました。もちろん作品には自信があってここに立っているんですが、いい感想をお願いします」と呼びかけた。
堀江監督と三浦が出会ったきっかけは、別作品の撮影現場。若き日の堀江監督が俳優として出演していた、スーパー戦隊シリーズ「百獣戦隊ガオレンジャー」を観て育ったという三浦は、「現場で似ている人がいるなと思ったんですけど、雰囲気が変わっていたので自信がなかったんです。けどおそるおそる『ガオイエローですか?』と聞いたら『そうです』といってくれて。そこからいろんなお話をさせてもらった。ド世代なのでまねしてましたし、いつか一緒に仕事をしたいねと言ってくださっていたんですけど、そうしたら今回の話が来て。言ってみるものだなと思いました」としみじみ。

ただし実際に台本を読んでみて、「どんなにカッコいい役なのかと思ったら全然カッコ良くなくて。まわりにも流されるし、いい意味で主役っぽくないキャラクターだなと思いました」と語る三浦。
浅川も「わたしはゴスロリの衣装を着て、“とあるものを”かついだりする役だったんですけど、衣装合わせの時はわたしは何をしているのかと不思議で仕方なかった。でも完成した作品を観ると、不思議な作品だからこそ、その違和感が効いてきて。監督がこだわったゴスロリというのはこういうことかと。大人は信じてみるものだなと思いました」と笑いながら続けるも、「その“あるもの”はギター・ケースに入れて持ち歩いていたんですけど、ちゃんと重いんですよ。だから肩こりと戦いながら持っていました」

さらに借金の取り立て屋役で出演した石田は、「僕はリアルに借金の取り立てを受けたことがありますので、役づくりいらずでしたね」と告白し、会場はビックリ。「ああいう人はヘラヘラしながら詰めてくるんです。小学校のときに借金取りが家に来て、怖い人にさらわれたこともありました。ただあまりにもかわいそうすぎたということで1000円もらって帰ってくることができたということもありましたが。今回はその時のことを思い出しながら演じました」と驚きのエピソードを告白。

ちなみに堀江監督とは、石田が主演を務めたオール香港ロケの短編映画でタッグを組んだことがあったとのことで、「日本人のスタッフがいなくて本当に心細くて、ホテルで石田さんとふたりで一緒に飲んでましたね」と振り返った堀江監督。石田とはそれをきっかけに仲良くなり、家族ぐるみの付き合いを行っているという。

劇中で本作の主人公が抱えた借金の額が2000万円だったことにちなみ、トークテーマとして「もし2000万円あったら何に使いますか?」という質問も。まず三浦が、しばし考えた後に、「貯金しますかね。もう少し貯めて、もっとでかいことをしたい。それこそ映画に費やして、自分でつくってみたい」と夢を語ると、浅川も「わたしは毎日ディズニーランドに行きますね。ファンの方なら知っているかと思うんですが、わたしは基本、週に3~4日はディズニーランドにいて。仕事よりもディズニーランドにいることが多いので。2000万円あるなら、仕事を辞めて、毎日ディズニーランドで過ごしたい」とコメント。そして最後に石田が「(相方のNON STYLE)井上に貸します。トイチ(10日で1割の利息)で」と締めくくって、会場を笑わせた。
そんなイベントもいよいよ終盤を迎え、最後に浅川が「暑くなってきておりますので、しっかりと水分補給をしていただいて、ぜひこの作品をまた観に来てください。たぶん1回じゃ理解できない部分があったり、ここってどうなってたっけ?と思う部分もあると思うので。ぜひ3人くらいお友だちを連れてきていただいて。たくさんの方に観ていただけるよう、皆さんにも協力していただけたら。ネタバレもあるので、わたしのことは、ゴスロリの浅川が何かやってたよと言っていただければ」とメッセージ。最後に三浦も「今日やっと初日を迎えることができました。今後もし楽しいとか、面白いとか思っていただけましたら、何回も観に来てください」と会場に呼びかけた。
公開表記
配給:ギグリーボックス
2025年6月20日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開
(オフィシャル素材提供)