イベント・舞台挨拶

『ChaO』初日舞台挨拶

© 2025「ChaO」製作委員会

 登壇者:鈴鹿央士、山田杏奈、シシド・カフカ、梅原裕一郎、太田駿静、青木康浩監督
 MC:奥浜レイラ

 『鉄コン筋クリート』(06年)、『海獣の子供』(19年)、『映画 えんとつ町のプペル』(20年)など、これまで数々の名作を世に送り出してきたSTUDIO4°Cの最新作『ChaO』が、8月15日(金)より全国公開中。

 公開に先んじて、アニメーション映画祭としては世界で最も長い歴史を持つ国際映画祭の「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」長編コンペティション部門で準グランプリにあたる審査員賞を受賞! さらに北米最大のジャンル映画祭である「ファンタジア国際映画祭」のコンペティション部門にもノミネートが決定! 世界からも注目を浴び評価をされている。

 ついに公開初日を迎えた8月15日(金)、W主演を務めた鈴鹿央士・山田杏奈とともに、シシド・カフカ、梅原裕一郎、太田駿静、青木康浩監督ら豪華キャスト・スタッフ登壇による初日舞台挨拶を実施。本作の公開を心待ちにしていた多くのファンで劇場が埋め尽くされる中、登壇者が一言ずつ挨拶や感謝の思いを述べるとイベントがスタート。

 本作は平凡な青年・ステファンや純粋でピュアな人魚姫・チャオをはじめ、あの手この手で二人を結婚させようと企むこずるいシー社長や二人を温かく見守るコンビ・マイベイとロベルタ、人間と人魚の歴史を追う新聞記者・ジュノーなど、次々と登場する個性豊かなキャラクターも大きな魅力の一つ。まずはそれぞれの【推しキャラ】についての話題に。鈴鹿は悩みながらも太田が演じた新聞記者のジュノーを挙げ、「(ジュノーが)コーヒーをすごい溢しているシーンありましたよね。そんなところとか、真っ直ぐな感じも含め愛おしいなと思いながら見ていました」と理由をコメントすると、思わず嬉しい笑みがこぼれる太田。「嬉しいですね。新米記者ということで、素直さみたいな一面もあったりするキャラクターなので……」と返す太田に、鈴鹿は「(ジュノーが)どこかご本人と重なる部分もあるというか。今日でお会いするのは二度目ですが、そんな感じがしますね」と見つめ合い思わずにっこりする二人。

 さらに鈴鹿は「(太田とは)完成披露舞台挨拶の時に初めてお会いして、その時から僕のことを“央士”って呼んでくれるんですが、僕は太田さんと呼んでいて……(笑)。同い年なんですが、まだ会話は敬語なんですよね。“央士”って呼ばれるけど“最近どうですか?”みたいな(話し方)。これで行きますか?」と確かめ合う場面もあり、二人の絶妙な距離感が会場の笑いを誘っていた。

 続いて山田が推しキャラとして名前を挙げたのは、シシド演じるマイベイというキャラクター。「チャオが人間の世界で慣れない生活を送る中、マイベイはずっとお姉さんとして見守ってくれていて。その感じが素敵だなって」と理由を明かすと、シシドは「実際のシシドはこんなに包容力はないですが……、声からそう感じてもらえたのかなと思うと嬉しいですね」と笑顔を見せていた。

 そんなシシドが推しキャラを挙げたのは、まさかの“猫”。「猫、(どのシーンで登場しているか)気づきました? 記者の人たちがカー・チェイスしているシーンで、車のボンネットに猫が乗っているんです。何にも動じずに乗っていて、なんともリラックスしているそのさまがすごく好きで」とマイナーなキャラクターをチョイス。実はシシドが挙げたこの猫のキャラクターは、監督が実際に飼っていた猫をイメージして描いていたという。

 監督は「(飼っていた猫は)コロコロしていて、太っているから声も出ないんですよ。愛嬌のある猫だったので、可能な限り、自分が手がけた作品の中には登場させるようにしているんです。一番貫禄もあって、悟っているようなキャラクターじゃないですか。僕も好きですね」と貴重な裏話を明かしていた。

 続いて梅原が挙げたのは、山里亮太演じるシー社長。「人間臭いというか、自分の欲望のままに生きているというか……」と魅力を説明しながら「シー社長に限らず、いろんな等身のキャラクターも出てくる作品ですが、シー社長みたいなキャラクターが何の違和感もなく成立していることがすごいですよね」と感心していた。

 さらに太田は山田と同じくマイベイを挙げ、「相談にも乗ってくれそうだし、頼り甲斐があるというか。格闘技もできるし、頼もしいところばかりで、近くにいて欲しいキャラクターだなと想いました」とコメント。マイベイを演じたシシドは「やっぱり皆さんがおっしゃる通り、包容力があって頼れるキャラクターだと思っていたので、そういった部分を自分の声でどのように表現できるか、監督と相談しながら試行錯誤して演じていましたね」と振り返っていた。

 それぞれに推しキャラの存在を明かしていたキャスト陣。今度は見どころ満載な本作の中でも注目してほしい【イチオシのシーン】について質問が及ぶと、まず太田はチャオとステファンが不良に絡まれるシーンを挙げ、「チャオが水の魔導士に見えるような、水が綺麗に表現されているシーンがあるんですが、あの場面がとても好きで……ぜひ注目して欲しいですね」と激推しする。

 一方で梅原は、「チャオとステファンの気持ちがすれ違うシーンで登場する、ステファンのセリフがすごく好きで」と明かし、「(鈴鹿が)ステファンの感情が底のほうから湧き上がってくるようなお芝居をされていたのが印象的で。実写のものを見ているようなリアルさがあるなと感じたので、必見だなと」と述べると、これには鈴鹿も「いや、恐縮です……ありがとうございます」と思わず喜びを噛み締めていた。

 このシーンについて鈴鹿は「その時の感情を優先して演じさせていただいたので、ステファンとして(チャオを)傷つけたいわけじゃない、けれど複雑な感情の中で出てきたセリフでした」と振り返っていた。続くシシドは「光や水の描写がすごく素敵でしたよね。最後に登場するステファンとお父さんが戦うシーンでも水の描写がとても素晴らしくて……。この夏に合うシーンだったと思うので、ぜひ注目していただきたいですね」とアニメーションとしての凄さが伝わるシーンを挙げ、魅力をアピール。

 一方、太田と同じシーンを挙げようと思っていたという山田だが、「映画を観終わったばかりの皆さんなので伝わると思いますが、数年後のチャオとステファンたちが登場するシーンですね。二人のその後の関係性が伝わりますし、(二人の出会いから)ずっと見てきたからこそ、“良かったな”と思えてとても好きなシーンの一つです」とニッコリ。

 そして鈴鹿が挙げたのは、ステファンとチャオのデート・シーン。「途中、飛行船から音楽が流れてくるシーンがあると思うんですが、その歌を歌っているのは自分でして……」と告白する鈴鹿。「今まで歌を歌うことを避けてきたので、歌を歌うような機会はあまりなかったんですが、本編の中で(自分の歌が使われるのは)間奏を含めて40秒くらいというお話で」と当時を明かし、「ボイトレの先生と(歌を)練習して、当日収録を終えると“今度はフルで(歌唱を)お願いします”と言われて。“これが芸能界か……”と思いました」と素直すぎる心境を明かすと、会場からは笑い声が。鈴鹿は「本編では40秒くらいしか流れませんが、サントラではフルで聴けるので、気が向いたら聴いてみてください」と照れ笑いを浮かべながらアピールしていた。

 そんな本作は、世界最大のアニメーション映画祭ともいわれるアヌシー国際アニメーション映画祭長編コンペティション部門にて準グランプリに相当審査員賞を受賞し、日本のみならず世界でも大きな話題に。日本映画としては8年ぶりの快挙を皮切りに数多くの映画祭にノミネートされているが、さらに本イベントで新たに16の国と地域でも公開されることが明らかになった。ますます盛り上がりを見せる本作だが、監督は「コメディの要素が多い作品だと、面白がってもらえてもなかなか評価されることは多くないものなんですが、本作で賞をいただけたということに非常に驚いています。光栄に思いますね、嬉しかったです」と今の率直な心境を吐露。会場からは拍手も湧き起こり、祝福ムードで包まれていた。

 さらにイベントでは、【世界はラブとミラクルでできている】という本作のキャッチコピーになぞらえ、キャスト陣が自身を構成する【〇〇と〇〇でできている】を発表するフリップトークも展開!

 まず一人目、太田のフリップには【スマイルとモンスターでできている】の文字が。太田は「僕は普段、(アーティスト活動で)歌って踊っているんですが、その時に“福岡のスマイルモンスター、太田駿静です”と自己紹介させていただいているんです」と説明し、「普段はスマイル多めの僕なんですが、ライブやパフォーマンスになると“モンスター”だぞ、と。ギャップの部分を表現してみました」と理由を明かすと、ファンからは納得の拍手が沸き起こっていた。

 続いて梅原のフリップには【怠惰と勤勉でできている】という文字が。「めちゃくちゃ勤勉か、めちゃくちゃ怠惰か。どっちかに振り切っていると面白いんだろうなと思うんですが、僕どっちの要素もあるんです」と告白する梅原。「たとえば(怠惰な要素だと)締切を守らないとか、本当はよくないんですが、そういうところもあったり……。これからはそんなところを突き抜けていこうかなと。ロックな生き方も良いのかな」とまさかの宣言で笑いを誘う場面も。

 一方、シシドのフリップには【肉と酒でできている】と豪快な文字が。この理由についてシシドは「わりと体力勝負な仕事をしているので、お肉を食べないと厳しいところもあって。そして良い仕事をした後に飲むお酒って、本当に美味しいんですよね」と力説。さらに「今日も初日じゃないですか。今夜、飲んでもいいですか?」と客席に問いかけ、会場からは歓迎するかのような大きな拍手が沸き起こっていた。

 そんなシシドの回答に大きく頷いていた山田のフリップに書かれていたのは、【美味しいご飯とお酒でできている】の文字。「私も日々のお仕事はこの時間のために頑張っている感じです。今日も公開初日おめでとうという気持ちで、仕事を終えた後に乾杯したいなと思います」とキュートな笑顔をのぞかせていた。

 最後に発表した鈴鹿のフリップに書かれていたのは、【運と縁でできている】という文字。「もっと大喜利(に振った回答を)すれば良かったかな……」と少し後悔した様子で話し始めた鈴鹿だったが、「今の自分がいるのは、運と縁のおかげ。いろんな人と作品との出会いにたくさん助けられています。他力本願のような生き方ですが、それでもいいのかなと思いながら。いろんな人に助けられながら、こうしてお仕事を続けられているんだなと思っています」と感謝の気持ちを込めて語っていた。

 イベントの締めくくりには、マスコミ向けのフォトセッションが行われたのち、鈴鹿・山田の掛け声とともにキャノン砲が発射する演出も! 会場全体が大きな歓声と拍手が湧き起こる中、最後には鈴鹿・山田から観客に向け一言ずつ挨拶。「この作品のキャッチコピーは【世界はラブとミラクルでできている】ですが、そのコピーの通り愛とミラクルで世界を繋げてくれるような素敵な作品になっていると思います。夏にぴったりで、どんな人にも楽しんでいただけるような作品になっていると思います。皆さんの力で、たくさんの人にこの作品の魅力をぜひ広めてください」(山田)、「世界の方が観てくださった時に感じてもらえたように、いろんなメッセージが込められている作品です。観終わった後に“楽しかったな”と感じてもらえたり、爽やかな気持ちになれる素敵な映画だと思うので、一回だけではなく何度でも劇場に足を運んでいただいて、新しい発見をしていただけたら」(鈴鹿)とメッセージが送られると、イベントは幕を閉じた。

公開表記

 配給:東映
 8月15日(金) 全国ロードショー!

(オフィシャル素材提供)

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