作品紹介

『佐藤さんと佐藤さん』

© 2025「佐藤さんと佐藤さん」製作委員会

イントロダクション

 岸井ゆきの、宮沢氷魚がW主演を務め、第32回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門でも上映された映画『ミセス・ノイズィ』(20)でその人間の機微を絶妙に描き、NYジャパンカッツ観客賞、日本映画批評家大賞脚本賞を受賞するなど監督としての手腕が注目されている天野千尋の最新作『佐藤さんと佐藤さん』。
 本作は、“夫婦”という誰にとっても人生において一度は考えるテーマを軸に、人と人との関係を丁寧に、そしてヒリヒリするくらいリアルに描いたオリジナル・ストーリー。苗字が“佐藤”同士のサチとタモツが、交際、結婚、出産を経て歩んだ15年間を丁寧に描き出す。苗字は変わらなくても、夫婦という関係は常に揺れ動き、ぶつかり合い、変化し続ける——そんな“リアルな夫婦”のかたちに迫る、誰もが共感してしまう物語。
 芯が強く明るい佐藤サチ役を務めるのは、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど高い演技力で多くの支持を集める岸井ゆきの。そして真面目でインドアな佐藤タモツ役には、国内外の数々の賞に輝き、ドラマ・映画・舞台など幅広く活躍する宮沢氷魚が演じる。

 香港映画祭出品情報が解禁された本作。今秋の公開に向けて、引き続き続報をお楽しみにお待ちいただきたい。

コメント

監督・脚本:天野千尋
 本作で描かれる15年間で、ふたりの佐藤さんはゆっくりと変化していきます。子どもから大人になり、社会に出て、それぞれの立場で役割を担っていく。ひとりは弁護士に、ひとりは主夫に。立場が違うと、眺める世界もちょっとずつズレてくる。そのうち相手の目にいったい何が映っているのか分からなくなる。理解できないと怒ったり、憎んだり、切り捨てたりする。佐藤さんに限らず、これは社会の中で生きる私たち誰もが経験することです。
 「他者」をどう理解するか、どう折り合いをつけていくかを、私たちはずっと考え続けなければならないと思っています。

岸井ゆきの
 どうして分かり合いたい人とこそすれ違い、分かち合いたいことも、ほんとは楽しいはずの会話も、余計なひと言や不要な思いやりによって手のひらからすり抜けていくのだろう。
 私には夫婦の“普通”が分からないけど、家族というのはあまりにも普遍的で、それぞれがあまりにも特別なのだと思う。
 佐藤さんと佐藤さんの激しくて楽しくて切なくて嬉しい数年間の記録が、どこかであなたの人生と重なりますように。
 そして、見逃しそうな幸せをどうか見逃しませんように!

宮沢氷魚
 初めて脚本を拝読した時から二人の佐藤さんの関係がどこかシュールで、でもリアリティに満ち溢れていて引き込まれました。
 岸井さんとは初めての共演でしたがとてもチャーミングな方で、撮影初日からお互い心を開いて、タモツとサチをしっかりと演じられたと思います。
 天野さんはとても柔軟な方で、スタッフや役者と意見を交換しながら撮影を進められたので、共に作り上げた感覚がとても強いです。
 夫婦であっても、苗字が同じでも、やはり他人同士。そんな二人の歩む人生をぜひご覧いただければと思います。

香港国際映画祭とは

 中国南部の都市香港で開催される国際映画祭。本映画祭は1977年に始まり、アジアを代表する国際映画祭としてアジア映画の普及に努めている。毎年約200作品が上映され、関連イベントも含めた来場者数は60万人にも上る。フィクション部門、ドキュメンタリー部門、コンペティション部門で公募行われ、各部門の優秀作品には賞や賞金の授与が行われる。メジャー作品からインディペンデント作品まで、幅広いカテゴリーで作品を選出し上映の機会を提供しており、アジア進出の登竜門となっている。今年49回目を迎える本映画祭は4月10日〜4月21日まで開催される。本作が出品される「Fantastic Beats部門」は、若年層の観客に向け上映される部門となっている。

©2025「佐藤さんと佐藤さん」製作委員会

ストーリー

 佐藤サチ(22)は、ダンス好きの活発なアウトドア派。佐藤タモツ(23)は、正義感の強い真面目なインドア派。正反対な性格だがなぜか気が合い、程なくして付き合い同棲を始める。そして5年後。弁護士を夢見るタモツは、司法試験を受けるが不合格が続く。しかし諦めずまた挑戦したいというタモツを応援するサチ。 会社員として働いていたサチは、一人孤独に頑張るタモツを助けようと、一緒に勉強をはじめる。
 数年経ってもタモツは相変わらず不合格だった一方、サチが司法試験に受かってしまう……。申し訳ない気持ちのサチと、プライドがズタズタのタモツ。そんな中、サチの妊娠が発覚! ふたりは結婚することになる。
 産後すぐに、弁護士として働き出し忙しい毎日を過ごすサチに対し、タモツは、塾講師のアルバイトをしながら家で息子の世話、その片手間に司法試験の勉強をしているので全く集中できずにいた。そんな生活の中、忙しいサチが息子の支度を忘れたり、家でのだらしない姿にタモツはイライラが募る。 育児に対する考え方も全く違うふたりは対立し、次第に絶妙に保たれていたはずのバランスが崩れ始め……?

 (2025年、日本、上映時間:114分)

キャスト&スタッフ

 出演:岸井ゆきの 宮沢氷魚
    藤原さくら 三浦獠太 田村健太郎 前原 滉 山本浩司 八木亜希子 中島 歩
    佐々木希  田島令子 ベンガル

 監督:天野千尋
 脚本:熊谷まどか、天野千尋
 音楽:Ryu Matsuyama Koki Moriyama(odol)
 主題歌:優河「あわい」(ポニーキャニオン)
 制作プロダクション:ダブ

ギャラリー

予告編

©2025「佐藤さんと佐藤さん」製作委員会

オフィシャル・サイト(外部サイト)

 https://www.sato-sato.com/

公開表記

 配給:ポニーキャニオン
 2025年11月28日 全国ロードショー!

 (オフィシャル素材提供)

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