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「第38回東京国際映画祭」山田洋次監督に特別功労賞の授与決定!

 38回東京国際映画祭において、永年の国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい方々へ贈る“特別功労賞”を、山田洋次監督に授与することを決定した。

 山田洋次監督は1961年に『二階の他人』で監督デビュー以来、そのキャリアは半世紀以上にわたり、一貫して日本の大衆文化と真摯に向き合ってきた。代表作は多岐にわたるが、特に国民的シリーズとなった『男はつらいよ』シリーズ(全50作)は、ギネス世界記録にも認定されるほどの世界的な偉業であり、普遍的な家族愛と故郷への想いを描いた不朽の名作として、今なお多くの人々に愛され続けている。
 2000年代以降は、時代劇の新たな境地を開拓した『たそがれ清兵衛』(02)で米国アカデミー賞®外国語映画部門にノミネートされ、『隠し剣 鬼の爪』(04)は、第55回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、第7回ジンバブエ国際映画祭最優秀作品賞を受賞するなど、世界でも常に挑戦を続け、今年の映画祭のセンターピース作品にもなった最新作『TOKYOタクシー』(11月21日公開)ではフランス映画『パリタクシー』(23)を原作に、人生の喜びを描いたヒューマン・ドラマを紡いだりと、その創作意欲は衰えることを知らない。
 日本人の心の機微と、失われつつある大切な価値を映し出し、映画文化の発展に計り知れない貢献を果たしてきた山田洋次監督に心からの敬意を表し、ここに特別功労賞を授与する。

■東京国際映画祭チェアマン安藤裕康 コメント

 山田監督は、戦後の日本社会の現実を厳しく、しかし温かい目で見つめながらそれを映像に結晶させて、長年にわたり数々の傑作を生みだしてこられました。
 そして何よりも映画をこよなく愛し、内外の映画の過去・現在に幅広い関心を寄せ続け、映画の未来についても真剣に展望してこられました。後進の育成にも心を注いでおられます。このように映画芸術の発展に多大な貢献されたがゆえに、多くの方々から賞賛を集めていらっしゃいます。
 東京国際映画祭も発足以来さまざまな形でご協力を頂き、最近では黒澤 明賞の審査委員長としてご尽力いただきました。
 これらの幾多のご功績に対する敬意と感謝の意を表し、特別功労賞の受賞に心よりのお祝い申し上げる次第です。

■山田洋次監督 プロフィール

 69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『故郷』(72)、『同胞』(75)をはじめ、第1回日本アカデミー賞最優秀監督賞等6部門受賞の『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『息子』(91)、『学校』(93)などの名作がある。2002年、藤沢周平原作の本格時代劇『たそがれ清兵衛』では、第26回日本アカデミー賞15部門をはじめ日本の映画賞を総なめにし、第76回米国アカデミー賞®外国語映画部門ノミネートを果たした。続く、『隠し剣 鬼の爪』(04)は、第55回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、第7回ジンバブエ国際映画祭最優秀作品賞を受賞した。2006年『武士の一分』の大ヒットに続き、『母べえ』(08)も大ヒットを記録、第58回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され話題になった。2010年には10年ぶりの現代劇となる『おとうと』が公開、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品として上映、特別功労賞にあたるベルリナーレ・カメラを受賞。同時に2007年より客員教授を務める立命館大学映像学部の学生たちと作り上げた『京都太秦物語』も上映され、大きな話題を集めた。2013年には小津安二郎監督へオマージュを捧げる映画『東京家族』が、2014年には『小さいおうち』が公開され、第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品、銀熊賞を受賞した。戦後70年の2015年には『母と暮せば』が、2016年には喜劇映画『家族はつらいよ』、2017年には『家族はつらいよ2』、2018年には『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』が公開された。また第1作から50周年を迎えた2019年には『男はつらいよ お帰り 寅さん』が、2021年は『キネマの神様』が公開された。2023年には吉永小百合&大泉洋が親子役初共演した『こんにちは、母さん』が公開された。そして、2025年11月21日には、倍賞千恵子&木村拓哉出演による最新作『TOKYOタクシー』が公開を控える。
 1970年に芸術選奨文部大臣賞・毎日芸術賞、72年に菊池寛賞、96年に紫綬褒章・朝日賞、2002年に勲四等旭日小綬章、04年に文化功労者、08年より日本藝術院会員、12年に文化勲章を受章、14年に東京都名誉都民顕彰。

第38回東京国際映画祭 開催概要

 開催期間:2025年10月27日(月)~11月5日(水)
 会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
 公式サイト:www.tiff-jp.net(外部サイト)

TIFFCOM2025開催概要

 開催期間:2025年10月29日(水)~10月31日(金)
 公式サイト:www.tiffcom.jp(外部サイト)

(オフィシャル素材提供)

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