イベント・舞台挨拶

『夢と創造の果てに ジョン・レノン最後の詩』トークイベント

©2025 BORROWED TIME THE MOVIE LIMITED

 登壇者:藤本国彦(ビートルズ研究家/本作字幕監修)、和田 唱(ミュージシャン)
 MC:汐月しゅう

 ジョン・レノンの生涯最後の10年間に焦点を当て、ビートルズ解散後も独自に進化を遂げ、革新的な音楽を生み出し、反戦運動の最前線に立った伝説の人物の軌跡を辿るドキュメンタリー『夢と創造の果てに ジョン・レノン最後の詩』がヒューマントラストシネマ有楽町、kino cinema新宿、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開中。
 公開2日目の上映後アフタートークに、本作の字幕監修者でもあるビートルズ研究家・藤本国彦と、ミュージシャンでビートルズ・マニアの和田 唱が登壇し、本作の魅力を語った。司会は、元宝塚歌劇団星組の汐月しゅうが務めた。

 藤本は肩書きがビートルズ研究家で、本作の字幕監修も担当しているが、和田もビートルズ・マニアだそう。和田は「僕にとってこれは仕事ではありません。息抜きタイムです」と挨拶し、会場の笑いを誘った。ビートルズについて、「中学の時に夢中になって、この間50歳になりましたけど、今に至るまで夢中でい続けさせてくれるグループは他にいない」とビートルズ好きをアピールした。

 本作はジョン・レノンの生涯最後の10年間に焦点を当てている。本作の感想を聞かれた和田は、「このドキュメンタリーは、近年観たビートルズ関連のドキュメンタリーの中で、一番面白かったです! 知りたかったことが知れたし、『やっぱ、そうだったんだ』と腑に落ちるポイントがたくさんあって嬉しかったです」と話した。「噂には聞いていましたけど、1981年、銃弾に倒れる翌年から予定していた、ビートルズ以来の久々のツアーのことが冒頭から具体的に語られていたのは、感動しましたし、ステージセットのデザインがここまで進んでいたんだというのは感動でした!」と興奮気味に語った。

 作中、1980年にジョンは、ラジオでポール・マッカートニーの“Coming Up”を耳にし刺激を受け、本格的な音楽制作を再開するというエピソードが紹介される。藤本は「ジョンが、ポールが自分より先鋭的なこと、自分がやっていなかったことに踏み込んだということで、妬んだという話があったので、面白かった」と話した。

 作中、アルバム『ダブル・ファンタジー』の評価について辛辣なコメントが並ぶことに関して、和田は、「びっくりでした。でも確かに、ポールの“Coming Up”と比べると、“スターティング・オーヴァー”とかは懐メロっぽいです。パパになって落ち着いたジョンを味わえる」と話した。和田は、「『ダブル・ファンタジー』について、ジョンは一人のアルバムにしたかったというのはびっくりしました! 『久々の復帰作だし、俺のソロアルバムにしたほうがいいんじゃない』と思ってた、というのも、『そうだよな』って思うんです。『まともだったんだな、ジョンは』と思いました」と話した。

 和田は“失われた週末”について、「今まで、『他の女(メイ・パン)と遊んでらっしゃい』というヨーコの指示と聞いていたので、ヨーコもずいぶん変わったことをするなと思っていたんですが、そうじゃなかったんですね。ヨーコから逃げるように二人でLAに行っちゃったんですね。そのほうが腑に落ちました。あと、エルトン・ジョンのコンサートでヨーコと再会してジョンが復縁したというのが定説でしたが、『そうではない』と」と、新しい情報に納得した様子。

 また、“ハウスハズバンド(主夫)時代”について、和田は、「ショーンくんが生まれて、75年からはパンを焼いてショーンくんをあやしてという僕の中でいいイメージを想像していたんですけど、『スタッフいっぱいいたよ、シッターいっぱいいたよ』ってそうだよなと思って。『パンを焼いたのも1度か2度だと思うよ』と。今までのハウスハズバンド時代のジョンのイメージがガラガラと崩れ去ったんです。それが逆に良かったです」と本作で明らかになった新情報で今までの定説が覆った衝撃を語った。

公開表記

 配給:NEGA
 ヒューマントラストシネマ有楽町、kino cinema新宿ほかにて全国順次公開中

(オフィシャル素材提供)

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