『セフレの品格終恋』公開記念舞台挨拶

　登壇者：行平あい佳、青柳翔、片山萌美、山谷花純、坂上梨々愛

　女性読者を中心にシリーズ累計540万部（紙＋電子）を突破し、女性読者から圧倒的支持を集める大ヒット・シリーズ、湊よりこ「セフレの品格(プライド)」（双葉社 JOUR COMICS)。その待望の映像化最新作となる続編第３章「慟哭」は全国順次公開、そして最終章となる第４章「終恋」は12月12日(金)より全国公開中。
　12月13日(土)、『終恋』公開記念舞台挨拶が行われ、行平あい佳、青柳翔、片山萌美、山谷花純、坂上梨々愛が登壇した。

　映画上映後、登壇者たちがステージに来場すると、会場からは大きな拍手が。そんな熱気あふれる会場の様子に、登壇者たちも笑顔を見せた。

　２年前の『初恋/決意』に続き、今回の『慟哭/終恋』でひとまず完結となる本作。シリーズのメガホンをとった城定秀夫監督は「長大な大河ドラマ」と評していたが、その言葉に「言いすぎじゃない？」と笑う青柳だったが、本シリーズに対する城定監督の思いの深さを感じ、「ありがたいですね」としみじみと続けた。
　「１、２作目を撮った時から『続編になったらいいね』と話をしていました」と語る行平も、「原作は本当に長く愛されている作品ですから、映画もそういうふうに愛される作品になったらいいなと思いながら撮っていました。だからこうやって城定マジックがかかった作品になって。観終わった後にもいろいろ話せるような作品になったのがすごく嬉しくて。こんなに長くこのキャラクターを愛し続けられたのも、私が俳優をやっていく中で本当に大きな財産だった」と振り返る。

　「僕も現場に行くのがすごく楽しみでした。みんなで一緒に作品作りをしてるなと現場で感じられたのは、城定監督や行平さんをはじめ、スタッフやキャストの皆さんのおかげ。本当に最後……これで最後なんですよね」とかみ締めるように語ると、「本当にやだね」と深くうなずいた行平。その言葉を受けた青柳は「一応、最後まで迎えることができたということで本当によかったなと。終わってみてさらに愛着が湧く作品だなと思いました」としみじみ付け加えた。

　前作に続き娘の遥を演じた坂上は「前作に引き続き、同じ役で出演させていただくのは、私にとって初めての経験だったので。こうやって作品に関われることができてすごく嬉しかったです」と喜びを語ると、「もう終わっちゃうのがすごく寂しいですけど、たくさんの方に観ていただきたいなと思っております」と作品の広がりに期待を寄せた。

　前回の撮影では高校生だった坂上も、今は大学生。久々の再会となった撮影現場では「結構大人っぽくなってたから。『あら、綺麗になったわね』という感じの、親戚のおばちゃんみたいな感じになっていました」と笑う行平に、坂上も「前作はお母さんの行平さんとのシーンのみだったので。すごく緊張してたんですけど、久しぶりに行平さんに会ったらすごく安心できて。頼れるお母さんでした」と笑顔を見せた。

　そんなふたりのやり取りを聞いていた青柳は「僕も現場に行くまですごい緊張してて……」と冗談めかすと、「絶対に嘘だよね」と行平はピシャリ。さらに「弁当も食えないし……」と青柳がたたみかけると、「食べてたしね」と行平。「タバコも吸えなくなっちゃって……」という言葉にも「全然吸ってた」と行平がツッコミを入れるなど、気心知れた様子のふたりのやり取りに会場は笑いに包まれた。

　そんな中、『終恋』でシリーズ初参加となった山谷は「前作で皆さんの関係が出来上がってたので。現場では探り合ったり、お互いに気を使ったりといった会話が全くなかった。だからこそいい距離感で皆さんいられるんだなというのを感じた」と振り返ると、「だからこの現場では気を使いすぎなくていいんだ。自分の任されたことを全うすればいいんだ、というのが、言葉ではなく先輩方の背中から伝わってきて。すごくお芝居に集中できた現場でした」と現場の雰囲気を振り返った。

　さらに印象的なシーンについて話題が及ぶと、行平は元夫を演じた松本利夫との共演シーンを挙げる。「松本さんも（坂上演じる娘の）遥の前では本当にいい男なんだけど、（行平演じる抄子に対しては）本当に怖くて。でもご本人はすごくジェントルマンな方だから……」と笑う行平は、「だから遥が生まれる前の、出会った頃のデートしているシーンの撮影はすごく楽しかった。でもラブラブのああいうシーンを経て、（ストーカーと化す）あのシーンがあるから。私たちはちょっとドン引きしてました」。

　そこに青柳も「しかも僕にとっては大先輩なので。先輩の情けない姿を見るのはいたたまれないというか……でも身内過ぎるんで、見ると笑っちゃうんです」と明かすと、行平も「試写会の時に意味の分からないタイミングでひとりで笑ってる人がいて」と述懐。「それはMATSUさんのシーンですね」と笑う青柳だった。

　山谷は劇中で披露する賛美歌のシーンに苦心したという。「讃美歌ってなかなか普段歌わないじゃないですか。だから現場で音楽を流してくれるのかなと思ったら、生声で歌うことになったというのは現場で初めて知った。だから正直に言うとうろ覚えだったんですよ」と告白し、会場は大笑い。「しかも城定さんは結構音楽に対して厳しい方なので……それはもう少し早く知っておきたかった」とボヤくことしきりだった。

　イベント終盤では「今年終わらせたこと、卒業したこと」というテーマでトークが展開されることに。まずは坂上が「今年、高校を卒業して、大学に行きました」と報告すると、会場からは「おめでとう！」と祝福の声が。続けて山谷が「28年間、まったく運動してなかったんですけど、今年の下半期からジムに行くようになり、鶏ガラのような身体に肉がつくようになりました」と報告すると、会場からは大きな拍手がわき起こった。

　そんな中、青柳が「下ネタ」と語ると、リアクションに困った様子の会場内。青柳自身も戸惑いを隠せない様子で「もう一回やり直してもいいですか？」とリクエスト。そこで気を取り直して再度言い直した答えが「もうブラックジョークは言わない」。会場の思わぬリアクションに「冷や汗かいた……」と青柳。そんなやり取りに会場は笑いに包まれた。

　そんな大盛り上がりのイベントもいよいよ終盤。最後のコメントを求められた坂上が「本日は劇場まで足を運んでいただいて。映画を観てくださった方とお会いしてお話しさせていただくことができてすごく嬉しかったです」と挨拶すると、山谷も「撮影中はあまりお話しする機会がなかったので。舞台挨拶の時に皆さんのお人柄を知ることができました。一緒に参加できて私もすごく楽しかったです。もしこのシリーズがまた続くのであれば、その時はメイも登場したらいいなと思っております」とコメント。

　さらに青柳が「たくさんの方に観ていただきたい作品となってますので、感想などSNSでいただけたら嬉しいです……僕は今日は登壇しなかったことにしてください」と苦笑いでコメントすると、「こんなワチャワチャとしゃべってて大丈夫だったかな？　キャラクターが崩れてないかな」と行平。「俺なんか総崩れよ」と苦笑いの青柳に会場は大笑い。

　そんな登壇者たちを見渡して「今日は抄子と一樹と、メイと遥とこうやってしゃべれて、皆さんと共有できて本当に楽しかったです。この作品は広くいろんな方に届く作品だと思いますし、全年代の女性も、男性も含めて皆さんで話し合える作品だと思います。もしよろしければSNSだったり、お友達に話してみたりだったり、お話をしてもらえたら嬉しいなと思っております」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。