『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のプレス発表イベントが都内で行われ、声優の神谷 明、沢城みゆき、堀内賢雄とこだま兼嗣総監督が出席。また、シリーズのエンディング曲「Get Wild」を歌うTM NETWORKの小室哲哉、宇都宮隆、木根尚昇が登壇して今回オープニング曲として新たに書き下ろした「Whatever Comes」への想いを明かした。
本作は、1985年に北条 司が「週刊少年ジャンプ」にて連載を開始した「シティーハンター」、全世界で発行部数5000万部を超える人気漫画の劇場版最新作となる。公開日が9月8日(金)となることが発表された。シリーズの最終章ともいわれている今作では、女好きの伝説の始末屋(スイーパー)・冴羽 獠の過去、そしてパートナーであった槇村秀幸の死の核心に迫る物語が描かれ、新たな局面へと突入する。
こだま総監督は、2019年に公開された前作の『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』に触れて、「前作は以前の『シティーハンター』ファンを呼び起こすために作りましたが今作は『原作ファンだけでなく、アニメのファン、さらに新しいファンも取り込むストーリーとなっています」と意気込む。
主演の冴羽 獠の声優を1987年から続けてきた神谷は「前作から4年ぶり。『早く新作を作ってくれないかな』と思っていました。やっとかぁ~。うれしいなという思いがこみ上げてきました」と笑顔で挨拶。
今作で新キャラクターのアンジー役を演じる沢城は、「劇場という大きな舞台で、夢が叶うような感じで出演が決まりました」と打ち明け、冴羽 獠役の神谷、香役の伊倉一恵との共演について、『どうしても神谷さんと伊倉さんと(アフレコ)一緒がいいです。どうにかならないですか』とお願いしました」と強い想いで共演が実現したことを明かす。「こんなチャンス逃すわけにはいかないと思って……。贅沢な時間でした」と話し、喜びを爆発させた。
獠の育ての親・海原神役を演じる堀内は、「第6話でゲスト出演しました。すごく緊張した記憶がある」とテレビシリーズの出演を振り返り、「それから数十年が経って、長きに渡って愛されている本作で重要な役をやらせていただくことになって、すごくうれしかった。収録を楽しみにしていました」と感無量な様子。収録の前日は眠れなかったと明かし、堀内は「セリフに重みがあるので、プレッシャーもあったし、緊張しました」と語った。
こだま総監督は「今作では、避けて通れない獠の過去を表現するのが一番難しかった。原作者(北条 司)からもたくさんのアイデアをいただきました」と達成感をにじませる。
神谷は「最終章ということは、『これで終わりかな』というつもりで演じたんですが、どうなんでしょうね。序章なのかなという印象もあります」と話し、「この作品について僕が伝えたいのは、ゲラゲラ、ワクワク、ハラハラ、ドキドキ、ジーン―。まるでジェットコースターに乗っているかのようにお話が展開します。本当に面白かった」と完成作に自信たっぷり。
本作の新キャラクターとしてこの日に解禁となったキャスト(ピラルクー役の関 智一、エスパーダ役の木村 昴)からの参加を喜ぶビデオメッセージも上映された。
当日、エンディングの「Get Wild」を歌うTM NETWORKの3人も会場に駆けつけた。今作で、オープニング曲「Whatever Comes」も担当することを明かした小室は「オープニングとエンディング、両方ともTM NETWORKでできる。最高です。念願だった。やりたかったんです」と大喜び。
こだま総監督が「この作品をよく知っている方たち」とTM NETWORKを紹介。
小室は「僕たちにとって『Get Wild』という最大のライバルがエンディングに控えているので、『Get Wild』に負けず劣らずのオープニングを作らなきゃというイメージでした」と新曲について話した。
ボーカルの宇都宮は「今回は歌うマイクの位置に特別な注文がありました」とマイクを出来る限り口に近づけて歌ってほしいとのオーダーがあったことを明かした。
ギター、キーボードの木根は「僕はいつものように……」と余裕の回答。
神谷は「僕の身体には『Get Wild』の曲が染み込んでいます。今回も『Get Wild』のイントロが流れてきた途端に泣きそうになりました。すごい曲。すばらしい曲をプレゼントしていただいて幸せです」とコメントした。
小室は「どうしてもTM NETWORKの代表作は『Get Wild』と言われる。でも代表作があるということは、素晴らしいこと。ここまで長く皆さんに聞いていただけるとは、夢にも思っていなかった」と振り返る。宇都宮も「一番最初に、テレビ・シリーズのエンディングでかかった瞬間に、『僕の声だ!』とすごく感動しました」とコメント。木根も「何十年もずっと『シティーハンター』と一緒に、ここまでこられたことが光栄です」と感慨深げ。
小室はオープニング曲の手応えを聞かれると「僕たちは自信があります」と力を込めた。
最後に冴羽 獠(神谷)が「9月8日、劇場で会いましょう!!!」とメッセージを送ってイベントは終了した。
登壇者:神谷 明、沢城みゆき、堀内賢雄、こだま兼嗣総監督、TM NETWORK(小室哲哉、宇都宮隆、木根尚昇)
(取材・文・写真:福住佐知子)
公開表記
配給:アニプレックス
2023年9月8日(金) 全国ロードショー