
日本映画界を支え続けている名優、渡辺真起子が『トルソ』(山崎 裕監督)以来、15年ぶりの単独主演を務める『無明の橋』(むみょうのはし)が12月19日(金)より新宿武蔵野館ほかにて全国公開することが決定した。映画の舞台となっている富山県では、11月28日(金)より先行公開される。
映画は、現在でも3年に一度にのみ、実際に富山県の立山で催される女人救済の儀式「布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)」をモチーフにした作品。
富山にそびえる立山は、古くより山岳信仰の対象とされてきた。江戸時代には、生前自らが積み上げた罪によって、死後は地獄に堕ちると一部の人に信じられていた。この不安から逃れるため、男性は罪滅ぼしを目的としてこの立山を盛んに訪れたという。一方、女性は立山へ入山することも許されていなかった。そんな中、救済される対象に無い女性のために誕生したのが「布橋灌頂会」だ。
映画『無明の橋』は、心に深い傷を負い、自責の念にかられたひとりの女性が導かれるように「布橋灌頂会」に参加し、その後、立山で出会ったさまざまな人々、さまざまな出来事を通じて、“いかにして”新たな一歩を踏み出せたのかを描いた物語。
主演は、1998年に映画『バカヤロー!私、怒ってます』で俳優デビューを果たして以降、日本映画界を支え、牽引し続けてきた渡辺真起子。渡辺はこれまで、滝田洋二郎、諏訪敦彦、小林政広、阪本順治、廣木隆一、黒沢 清、行定 勲、河瀨直美、深田晃司、HIKARI、三宅 唱などなど、四半世紀に渡り、その時代時代を代表する映画を発表してきた監督たちの作品に間断なく出演し続け、比類なき存在感を物語に刻み込み、今日に至るまでの日本映画界を支えてきた大きな柱の一人でもある名優。また度々国際映画祭の審査員も務める。本作では、3歳だった愛娘を亡くし心に癒せぬ傷を負い、強い自責の念を背負いながら生きる主人公・八木由起子を名演している。
そして、「布橋灌頂会」に参加するために、由起子が富山県の立山に足を運んだ時に出会うさまざまな人々。立山で育ち「布橋灌頂会」の手伝いをしていたことをきっかけに由起子と出会い、行動を共にすることになる少女・沙梨役には、2025年に日本テレビ 土曜ドラマ「なんで私が神説教」に出演した他、CMでも活躍し、本作が長編映画デビュー作となる陣野小和。由起子と共に「布橋灌頂会」に参加したことをきっかけに奇妙な巡りあわせにより由起子と沙梨と関わり合いを持つ夏葉役には、2025年10月にカンヌ国際映画祭監督週間に出品された『見はらし世代』(団塚唯我監督)と新海 誠作品の初の実写映画『秒速5センチメートル』(奥山由之監督)が公開され、9月8日から放送される主演ドラマ「いつか、無重力の宙で」を控える木竜麻生。そして、由起子の過去を知り彼女に優しく寄り添う美佐江役には県出身の俳優の室井滋が扮し、個性豊かな俳優陣が脇を固める。
監督は、軽度の知的障がいのある女性の初恋を描いた『真白の恋』(17)、人生に立ち止まってしまった若者を手助けする場所に集う人々を描いた『もみの家』(20)など、一貫して自身の出身地である富山県を舞台に、その美しい風景と共に人々が抱える痛みとその癒しを丹念に映し出し、これまで第32回高崎映画祭 新進監督グランプリ、なら国際映画祭や福井映画祭で観客賞を受賞するなど、映画ファンの心を掴んできた坂本欣弘。
この度、解禁されたティザービジュアルは、「布橋灌頂会」に参加した際には必ず着用しなければならない白装束と赤い帯を身に纏った由起子の後ろ姿が大きく写し出され、彼女がその背に負った罪の意識、新たな一歩を踏み出せないでいる彼女がその背に抱える重荷があることを想起させるデザインとなっている。
また、場面写真と劇場公開によせて本作主演の渡辺真起子・監督の坂本欣弘のコメントもあわせて解禁となった。





映画『無明の橋』は、2025年11月28日(金)より富山にて先行公開、12月19日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほかにて全国公開。
コメント
渡辺真起子(主演)
大切な人を失ってしまったその人はどうやって再生するのでしょうか。
答えは失ったことがある人にしか分からないのかも知れません。
人は必ず、その時を迎えます。それが他者なのか自分なのかは分かりませんが。
魂というものがあるのなら、それはどこに行くのでしょう。
坂本監督が紡いだ時間は見つめている者と見つめられている者の物語になっていました。
坂本欣弘(監督・脚本)
この映画の構想から、気づけば9年という月日が流れていました。
ずっと心に引っかかっていた思いを、ようやく物語にすることができました。
誰かを失った経験がある人、悲しみを抱えたまま立ち止まってしまった人へ。
立山の風景に寄り添いながら描いたこの小さな物語が、観てくださる方の心のどこかに静かに触れ、前へ進む力になりますように。
公開表記
配給:ラビットハウス
2025年11月28日(金) 富山にて先行公開
12月19日(金) 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほかにて全国公開
(オフィシャル素材提供)