イベント・舞台挨拶

『JAZZ NOT ONLY JAZZ』先行上映初日舞台挨拶

©WOWOW

 登壇者:石若 駿、柳楽光隆/渋佐和佳奈(MC)

 一夜限りの幻のセッションを映画化! 劇場版『JAZZ NOT ONLY JAZZ』が9月12日(金)にドルビーアトモス限定先行上映、9月19日(金)に全国公開されることを記念して、9月12日(金)には109シネマズプレミアム新宿にて先行上映初日舞台挨拶が実施された。満員御礼の中、天才ジャズドラマーの石若 駿と音楽評論家の柳樂光隆がディープなトークが展開された。

 ジャズを軸に、ソウル、ヒップホップ、ポップスなど多彩なジャンルを横断し、世代も越えて火花散るセッションを繰り広げた昨年のライブイベント「JAZZ NOT ONLY JAZZ」。音楽業界で注目を集めるジャズドラマー・石若 駿が、この公演のために結成した実力派バンドThe Shun Ishiwaka Septetと共に、アイナ・ジ・エンド、上原ひろみ、大橋トリオ、Original Loveの田島貴男、PUNPEE、堀込泰行ら豪華アーティストたちとセッションする。この伝説的な一夜限りのイベントが、満を持してスクリーンで新たに蘇る。

 “日本一多忙なドラマー”との異名を取る石若は、高校時代にバークリーアワードを受賞して、バークリー音楽院に留学。東京芸術大学音楽学部器楽科打楽器専攻に入学後は、多彩なアーティストとコラボレーションを繰り広げている。

 「JAZZ NOT ONLY JAZZ」参加の経緯について石若は「WOWOWさんから打診を受けた際に、面白い事になりそうだという直感があった。音楽的背景と心の距離も近いThe Shun Ishiwaka Septetを従えてレジェンドアーティストとコラボする事に可能性を見出したいとも思いました」と説明。実際のセッションでは「一筋縄ではいかないというか、みんなでやることで名曲たちが一味違ったものになりました。JAZZをバックグラウンドに持つ人たちは演奏中に思いついたことを瞬間的に活かすので、演奏中にたくさんの選択肢が出て来る。それを選んでその場で披露していくさまがやっていて面白かった」と手応えを口にした。

 当日DJプレイを繰り広げた柳樂は「この企画を聞いたときの率直な感想は『出ずっぱりな石若は大変そうだなあ』と。ずっと演奏し続けるということは、リハーサルから全部やるということだから」と笑いつつも「それぞれのボーカリストを引き立てるアレンジと演奏になっていた」と絶賛していた。

 多彩で豪華なゲストとの共演も見どころであり聴きどころ。石若は「一緒にやってみたかった人たちであり、今回の企画がなかったら一緒にやることがなかったかもしれない人たち」という観点でキャステイングしたという。

 堀込泰行については「僕の大好きな曲『エイリアンズ』という曲をやらせていただきましたが、とても穏やかな演奏でした」、PUNPEEについては「瞬発力が凄くて、バンドを引き込むラップを披露してくれた」、Original Loveの田島貴男については「リハも激熱! エネルギッシュでした」、大橋トリオについては「アレンジや演奏のニュアンスを細かく調整して本番に挑みました」、上原ひろみについては「JAZZを始めたころにひろみさんのアルバムを聴いて育ったので、今回の競演は感慨深かったです。人間の底力を引き上げるパワーを持った人で、ひろみさんとやることで技術が高くなる感覚がありました」と述べた。

 そしてアイナ・ジ・エンドについて石若が「会場を巻き込んで、歌声で高揚させていくさまは感動しました」と述べると、柳樂も「アイナさんのパフォーマンスは凄かった。会場全体が彼女に触発されてエネルギーが大きくなっていく感があった」と実感。そんな柳樂は、日本人ミュージシャンと滅多にコラボしない上原の参加にも驚いたという。「オフィシャルな場では初めての特別なライブだったと思う。出演すると聞いたときはビックリした。上原さんにしても特別な気持ちを持っての出演だったと思う。それが今回、映画として記録に残ったというのも凄いこと」と見どころに挙げていた。

 「JAZZ NOT ONLY JAZZ」のイベント第2弾が東京国際フォーラム ホールAにて9月18日に開催される。椎名林檎、岡村靖幸ら豪華なメンバーが集い、目下バンド・リハーサル中という石若は「リハの段階で楽しくて面白い。いろいろな可能性が随所にあるので本番当日はどうなるのか……」と期待を煽っていた。

 最後に石若は「貴重なコンサートが映画になりました。みんなが演奏している表情や、その場で起きた臨場感が細かくしっかりと捉えられています。映像も音も素晴らしくて、僕のドラムセットが上から見られるのもレアだと思います」とアピール。柳樂も「The Shun Ishiwaka Septetの演奏クオリティがあまりにも高く、その前で歌うミュージシャンたちも緊張感を持って歌っています。前の人たちとバンドメンバーとの関係性を感じながら観て欲しいです。そしてひろみさんも絶賛する石若駿の勇姿も観ていただきたいです」と呼び掛けていた。

登壇者プロフィール

石若 駿
 打楽器奏者。1992年北海道生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校打楽器専攻を経て、同大学を卒業。
 卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。
 リーダープロジェクトとして、Answer to Remember,CLNUP4,SMTK,Songbook Trioを率いる傍ら、くるり、CRCK/LCKS、Kid Fresino、君島大空、Millennium Paradeなど数多くのライブ、作品に参加。
 近年の活動として、山口情報芸術センター[YCAM]にて、音と響きによって記憶を喚起させることをテーマに、細井美裕+石若 駿+YCAM新作コンサートピース「Sound Mine」を発表。アッセンブリッジ・ナゴヤにて、旧・名古屋税関港寮全体をステージとした回遊型パフォーマンス「石若駿×浅井信好ライブセッション」を行う。
 自身のソロパフォーマンスが、山本製作所100周年記念モデル「OU-オウ」のPV、フィガロジャポン新連載 山田智和監督「虹の刻 第15章」のオンライン・スペシャル・ムービー、世界的建築家 妹島和世氏設計による大阪芸術大学アートサイエンス科新校舎のドキュメンタリー映画『建築と時間と妹島和世(監督・撮影 ホンマタカシ)』の音楽に抜擢されるなど活動は多岐に渡る。
 海外アーティストとの共演も多く、これまでに、Kurt Rosenwinkel,Jason Moran,Federico Casagrande,Tony Allen、James Francies,John Scofeild,Taylor McFerrin,Peter Evans,Fabian Almazan,Linda Oh,Richard Spaven,Corey King, の来日公演に参加。

柳樂光隆(Jazz The New Chapter)
 1979年、島根県・出雲生まれ。音楽評論家、DJ、ラジオパーソナリティ。21世紀以降のジャズをまとめた世界初のジャズ本「Jazz The New Chapter」シリーズ監修者。 共著に鼎談集『100年のジャズを聴く』など。上原ひろみ、石若 駿、ノラ・ジョーンズ、サンダーキャット、ロバート・グラスパー等数多くの国内外JAZZプレーヤーたちへのインタビューを行う。

公開表記

 配給:WOWOW
 2025.9.12 [Fri] ドルビーアトモス限定先行上映
 2025.9.19 [Fri] 全国公開

(オフィシャル素材提供)

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