
登壇者:當真あみ/齋藤 潤/池端杏慈/杉野遥亮/中条あやみ/田中麗奈/ユースケ・サンタマリア/酒井麻衣監督
TikTokで話題を呼び、「令和イチ泣ける!」と注目された芥川なお原作の純愛小説を、脚本・岡田惠和×監督・酒井麻衣という世代を跨いだ新鮮なタッグで実写化する映画『ストロベリームーン』(10月17日公開)。
9月22日(月)、映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』の完成披露試写会が開催された!
無数のひまわりが多数ステージに飾られるなど、映画の世界観を再現した会場には、たくさんの応募の中から当選した観客が多数来場。大勢のファンの拍手に迎えられながら、豪華キャスト陣が登壇し、イベントがスタートした。あらためて長編映画初主演が決まったことについて質問された當真は「やった、という気持ちでした」と笑顔をみせると、「主演を任せてもらえたこともうれしいですし、そして何よりこの作品が本当に素敵で。そこに参加させていただけるのは本当にうれしかった」と述懐。
一方、當真と齋藤はドラマ「ちはやふる-めぐり-」でも共演したばかり。「齋藤 潤くんが演じる日向くんは物静かで大人しくて。そこに優しさがにじみ出ているという男の子なんですけど、潤くん本人からもそれがすごく感じられて。多分現場でもそのままでやってたんだろうなと思っていました。でもドラマの時はこの映画よりもさらに同世代の俳優さんがいっぱいいらしたので、ものすごく弾けてて。そこで『すごく少年な一面もあるんだな』というのをあらためて発見しました」と當真が語った。

齋藤も「とにかく當真あみさんと一緒にお芝居を約1年間通してできるなんて。そこの幸せ度が本当に半端なくて。どちらの作品でも主演としてとてつもないプレッシャーがあるんだろうなというのは感じていたんですけど、でもそれを出さずに。僕もこの撮影期間中、ずっと引っ張っていただきましたし、ドラマの撮影中も同世代のみんなをまとめ上げる存在でいてくださったので。本当に頼もしかったです」と続けた。

また、萌の友人・麗を演じた池端は「麗は本当にサバサバしてて好きでした。幼なじみの日向にはちょっと辛口な部分もあるんですけど、親友の萌ちゃんに対しては全力で応援するという、本当に強くてかっこいい女の子を演じることができて。本当に幸せでした」としみじみ。

そんな麗の13年後を演じることになった中条は「こんなにプレッシャーを感じた作品はなかった」と語る。「(高校生時代の)萌も日向も麗も、それぞれがこの人しかいないというキャスティングで。絶対にこのメンバーだなというところに、途中からいきなり13年後をやるというのはすごくプレッシャーで。事前にみんなの映像を見させていただいてたんですけど、そこでの様子がまた本当に良かったんです」と語ると、「ただ私は萌ちゃんと会う機会がなかなかなかったので。ずっと携帯の待ち受けを萌ちゃんにしてました……それで萌に対する思いがより深くなったと思います。つい告白しちゃいましたね」と笑うと、當真も「うれしいです。口角が上がっちゃいますね」と笑顔を見せた。

一方、13年後の日向を演じた杉野は「13年前の日向くんがものすごく真面目で生懸命で。それを見て『俺もそういうとこあるな』と思って。もしかしたらリンクするところがあるかもしれないと思いましたし、監督が衣装合わせの時に、同じ自転車使ってたりとか、衣装のこともそうですけど、そこにすごくつながりを持たせてくれたんです」と説明。一方の齋藤も「杉野さんと聞いた時は、本当に頑張らないといけないなと思いました。でも僕は、大人の日向にどうバトンをつないだらいいのか、ということはまったく考えられなかったので。杉野さんの日向を見て、すごく重みや深みが増したなと感じています」と語った。

一方、萌の母を演じた田中も「まず岡田(惠和)さんが脚本の映画に出演できたというのがとても嬉しくて。原作も読ませていただいたんですが、原作にはなかったエピソードが、両親の話なんですが、それがより多く入っていて。それを酒井監督が本当に美しく、きれいに撮ってくださって、制作チームの相乗効果をすごく感じましたし、現場でも家族3人のシーンが多かったんですけど、コミュニケーションをたくさんとって、お互い助け合って、すごく良い雰囲気で撮影が進みました」と述懐。

萌の父を演じたユースケも「最初に岡田さんの脚本を読んで、これは岡田さん、相当キテるなと思いました。最近の岡田さんの脚本ってどれもいいじゃないですか。で、今回もまた脂の乗った岡田さんがすごくいい本を書いてくれたと思いました」と岡田脚本を称賛するひと幕もあった。

そんなキャスト陣の話を聞いていた酒井監督も「そう言っていただけてとても光栄です。現場では皆さんから生まれる純粋な愛や思いやり、皆さんの温かい優しさが常に漂っていいて。それを優しく映させていただいたという感じです。わたしも何回も撮影現場でグッとくるところがたくさんありました」と語った。

一足先に試写を鑑賞した人たちからは「号泣した」という感想を多く寄せられている本作。當真も「わたしも試写を観た時に、ちょっと人に顔を見られたくないなというくらい涙が出たんですけど。わたしは試写を観る時はけっこう自分の役目線で見ることが多くて。そうすると本当に萌に向けてくれた愛が画面からもうビシビシ伝わってくるので。そこでウルッときてしまいました」とコメント。続いて中条も「わたしも自分の作品ってなかなか客観的な目で観ることができなかったりするんですが、もうずっと泣いていました。それで映画が終わった後、試写室から出てきて、監督の顔を見た瞬間に、壊れたダムみたいにダーって泣き始めちゃって……あれは何だったんですかね」とコメント。さらに思わず涙声となりながら「この映画にはものすごく本当の時間があったなと思っていて。なんだかすごく……」と語ると、やがて涙がポロリ。「もう涙が止まらない……とにかく皆さんにいい映画だって伝えてください!」と振り絞るように語った。そしてそんな中条の姿を見た杉野も「僕からすると13年前の皆さんがすごく一生懸命みんなで作ってる感じや、自分もちょっと前まで本当に学生ものとかをたくさんやっていたので、なんかこうこういうふうな気持ちだったのかなとか想像すると、すごくなんか、今の世の中にすごく皆さんの心を動かせるいいものができたのかなと思って見てました」としみじみと語っていた。
そんな中、ユースケは「僕はあみちゃんのことをずっと娘として見てたんでね。あみちゃんが痩せなきゃいけなかったんです。育ち盛りの子が(撮影期間だった)熱い夏にフルーツばっか食べていて。どんどん痩せていくんですよ。役としても心配だったし、プライベートでも心配でした」と當真の努力を称賛。さらに「あと1ついいですか? せっかくなんで、(田中)麗奈ちゃんと僕の20年後を、舘ひろしさんと浅野温子さんにやっていただいたらいいなと思っていたんですけど、それはさすがに駄目っぽいですね(笑)」とまさかのスピンオフの構想をぶちまけるも、酒井監督は「それは今はじめて聞きました」と返し、会場を沸かせた。
そんなイベントもいよいよ終盤。最後のコメントを求められた酒井監督は「この映画を通して、大切な人を思っていたら何があっても強くいられる。そんな愛や優しさが詰まっている映画です。ぜひ大切な人と観てほしいなと思っています」とメッセージ。最後に當真も「この映画のタイトルには“余命半年”という言葉が入っているんですけど、限られた時間というものが、悲しいものではなくて、その中でどれだけ自分を大切に生きるか。どれだけ強く生きるかという姿が描かれていて。そして恋や友情、家族愛だったりと、誰かが誰かを思う温かさがいっぱい溢れているので、それを感じながら観てほしいです。その温かい思い、人の思いというのはどれだけ強いものなのか、ということがすごく感じられるので。ぜひおひとりでもいいですし、大切な方とこの作品を観ていただけたら」と会場に呼びかけた。
公開表記
配給:松竹
2025年10月17日(金) 全国公開
(オフィシャル素材提供)