
登壇者:池松壮亮、麻生久美子、永瀬正敏、オダギリジョー監督
オダギリジョー脚本・監督・編集・出演の『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウMOVIE』がついに全国公開! 初日同日となる9月26日(金)にはTOHOシネマズ 新宿にて初日舞台挨拶が実施され、オダギリジョー監督、池松壮亮、麻生久美子、永瀬正敏が登壇した。
キャスト&監督登壇の前に、なんと本作のメインキャストでもある警察犬オリバー・フォン・ボアハイムがサプライズ登壇。『サイコアナルシス』をBGMにキレッキレのブレイクダンスを披露したのだが、どうもニセモノくさい。オダギリ監督からの「いやいや、絶対にニセモノだろ!? やっちゃってるよ」との一喝で偽オリバーは客席通路から逃走……。そんな寸劇を挟みつつ壇上では気を取り直して、キャスト&監督陣が拍手喝采でのラインナップ。
念願の初日を迎えたオダギリ監督は「映画館で映画を観る機会が少なくなっていることはよく耳にしますが、映画館でしか経験できないことがあります。この空間で聴く深津絵里さんの歌とか凄いし、映画館ならではの音の環境は自宅では再現できません。画面の構成も映画館で観るために作って映画館で楽しむためにすべて設定しているので、映画館で観なければ100%伝わり切らないと思っています」と映画館のための映画だと述べた。

オダギリ監督は本作プロモーションのために、オリバーによる一日警察犬や広島のマツダスタジアムでの始球式、親子試写会や観客が犬という史上初のわんこ試写会などを実施。池松は「オリバーがいろいろな宣伝をやっているなと嬉しく見ていました。始球式でオリバーが投げる球をキャッチしたかった。ずっと応援していました」と労った。

麻生はお忍びでわんこ試写会に参加したそうで「犬に映画を観せる試写会なんて二度と見られないだろうと思って、わんちゃんたちを相手に舞台挨拶するオダギリさんの背中をどうしても見たくて」といい、犬たちの様子については「すごく真面目に聞いていましたよ。だけど一匹だけオダギリさんを見て『ワオンワオン!』と遠吠えしていました」と報告。

愛猫と暮らしている永瀬は「僕の家には猫ちゃんがいるので、猫ちゃん試写会をやって欲しかったな」とリクエストしていた。

一方、オダギリ監督は好反応だったという親子試写会を振り返り「子どもがあそこまで楽しんでくれるとは思ってもいなかったので意外でした。複雑な映画で分かりにくいと言われることがあるのに、子どもたちは無邪気に声を出して笑っていた。その姿を見て、大人のほうが難しく考え過ぎて余計な意識が働いているのではないかと思いました。子どものピュアな気持ちで観られればこの作品を違う姿で楽しんでもらえるのかも」と実感。子どもたちは周りを気にせずゲラゲラ笑ってガヤガヤ観ていたそうで「笑いを我慢するとか音をたてないように見る息苦しさは窮屈でもあると思うので、本作に関しては周りを気にせず楽しく観て欲しい」と呼び掛けていた。
改めて池松は本作の捉え方について「ストーリーを楽しむだけが映画の醍醐味ではないと思う。ストーリーというよりも、脱線や迂回の中で話の全容、世界観を捉えていったり、現実すらも捉え直して行けたりとか、そういう不思議な魅力が本作には詰まっていると思う。オダギリさんの圧倒的な映画に対する強い気持ちや芸術に対するゆるぎない信頼感に感動しました。愉快で楽しい映画ですが、その奥には深い内省と強い意志が込められた挑戦的な作品だと思います」と分析した。
深津絵里8年ぶりの映画出演も話題。オダギリ監督は「最後のシーンの深津さんが涙をためて歌っている感じも素晴らしくて、現場スタッフも感動しながら撮影していました。本物の芸術を目の前で見せてもらっている感じは凄かった」と絶賛。
池松は深津との共演に「とても感動しました。深津さんが『オリバー』な世界にいるだけで面白いし、とても大真面目に演じていて表現されることに感動しました」と感激。麻生は「本当に美しくて尊敬する先輩。共演させてもらえたお礼をオダギリさんに言いに行ったら、チョコの話をされました!」と笑わせ、永瀬は「共演を楽しみにしていたのに、スッと目の前を通り過ぎて終わってしまいました」と残念そうだった。
一方、オダギリ監督について池松は「いろいろな苦労をされてこの作品を生み出し、今日の日まで大変なところを責任感強く圧倒的こだわりを持って生み出し行く姿を横で見させていただきました。これだけ独自の世界観を持って自由で型破りで、他のどの作品とも比較できないものを作っていただけたことに感謝しています」としみじみリスペクト。麻生も「実は尊敬しています。脚本が出来て作品の話をしている時からそうで、現場での立ち振る舞いも含めてすべて」と信頼を寄せ、永瀬は「オリジナリティの塊のような人。僕は俳優を40数年やっているけれど、開けていない扉を開けてもらった。これからも監督業を続けて欲しいと思いますし、『オリバー』も『寅さん』みたいにずっと続けばいいな」と長寿シリーズ化を期待した。
最後は本物のオリバーが満を持して登場! 主演の池松は「初日に映画館に来ていただけるお客さんはほぼ身内だと思っていますので、これからも本作を宜しくお願いいたします。まだ本作を観ていない方には、オダギリさんを筆頭に丹精込めてここまでやって来ましたので、ぜひとも映画館で観てください」と呼び掛けていた。

公開表記
配給:エイベックス・フィルムレーベルズ
絶賛公開中!
(オフィシャル素材提供)
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