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『迷宮のしおり』万博ツアー&トークセッション

©『迷宮のしおり』製作委員会

 登壇者:SUZUKA(新しい学校のリーダーズ)、河森正治監督

 「マクロス」シリーズ、「アクエリオン」シリーズなど独創的なビジュアルと世界観が特徴的な数々のヒットアニメを手掛け、最近は大阪・関西万博でテーマ事業プロデューサーを務めたことも話題となっているアニメ監督・河森正治の初オリジナル劇場長編アニメーション『迷宮のしおり』が2026年1月1日(木・元日)に公開となる。

 9月27日(土)に、主人公・栞を演じるSUZUKA(新しい学校のリーダーズ)が、河森正治監督とともに、「大阪・関西万博」(大阪市此花区舞洲)内のシグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」にて、「超時空シアター」の体験とトークセッションに参加。さらに、万博記念公園(吹田市)で開催中の『EXPO’70 パビリオン企画展 河森正治 創作展~万博・合体・変形・未来~』を巡りながら、映画の見どころなどについて語った。

 『迷宮のしおり』は、『マクロス』シリーズや『アクエリオン』シリーズなどを手掛けた河森監督にとって初の劇場長編アニメーション。引っ込み思案な女子高校生・前澤栞が、SNSをめぐるアクシデントをきっかけにスマホの中に広がる不思議な世界に閉じ込められてしまい、それと入れ替わるように現実世界に現れたもう一人の自分「SHIORI」がある騒動を巻き起こす物語。SUZUKAは、栞とSHIORIの一人二役をつとめている。

 そんな河森監督がプロデュースを担当したのが、「大阪・関西万博」で話題を集めているシグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」。専用ゴーグルを利用し、合体や変形の連鎖によって紡がれていくいのちの世界を、現実と仮想空間を融合させたXR(クロスリアリティ)とVR(仮想現実)を組み合わせて表現した内容だ。SUZUKAもこの日、同パビリオンの展示作「超時空シアター 499秒 わたしの合体」を初体験した。

 パビリオン内で開かれたマスコミ向けのトークセッションでは、SUZUKAが「初の感覚と体験。言葉にするのが難しい」と驚きながらも、「私たちのライブでも、言葉にできない感覚的なエネルギーに満たされたり、興奮や感動があったりします。言葉にできないものや目に見えないものの大事さは常に感じているので、河森監督と共鳴できた感じがします」と「超時空シアター」の感想を口にした。

 河森監督は「私たちは多種多様な生き物たちと循環し、繋がっています。魚を食べたら魚と合体し、水を飲んだら雨とも、外を歩けば太陽の光とも合体する。合体の連鎖の中で、みんなと共鳴し合いながら生きています」と同パビリオンに込めたメッセージを説明した。

 また河森監督は映画『迷宮のしおり』について、「スマホには個人情報、検索情報、発信した内容が入っています。自分の分身であり、また自分と合体した一つの存在でもある。そんなスマホの世界に閉じ込められた栞が、迷宮から脱出することができるのか。またその間には、SNSで“1億いいね”を獲得するとSHIORIが現実世界を乗っ取ってしまう。栞とSHIORIの対比を描いています」とコメント。

 SUZUKAは「新しい学校のリーダーズはSNSを通して世界中の皆さんに知ってもらい、ライブに集まっていただけるようになりました。SNSがなかったら、メキシコ(でのライブ)に8千人も集まらなかったはずなので、SNSには感謝しています。でも、SNSをやっていると『自分ってなんなんだろう』と分からなくなることもあります。自分自身の表と裏、陰と陽のバランスが認識できなくなってしまうんです」といろんな迷いも生じているとのこと。しかし『迷宮のしおり』に携わったことで、「悲しみ、葛藤、悔しい気持ち。この映画からは、そういう人間の揺らぎが美しく感じられます。陰の部分も自分らしさとして受け入れたいと思っていたときだったので、『迷宮のしおり』でそれを体現できたのはすごく嬉しいです」と言う。

 さらにSUZUKAは、声優初挑戦に関して「私は声が低くて関西弁なので、『栞の声と合うかな』と心配していました。でも演じていくうちに、自分自身でも出合ったことがない自分の声が現れてきました。あらためて『固定概念ってないんだな。自分で自分の可能性を止めていたんだな』と思いました。自分には無限の可能性があることを知れました」と振り返ると、河森監督も「(声優初挑戦の)いろんなハードルを越えてくるプロセスが感動的でした。パフォーマンスをバリバリやっているSUZUKAさんにあえて声優を初体験してもらい、いろいろな葛藤がありながらそれを乗り越えてもらった。(作品の)世界に入り込んでくださり、理想通りの声になりました」と絶賛した。

 トークセッションの最後には、SUZUKAが「スマホとの付き合い方=自分の人生との付き合い方という、新たな価値観が剥き出された映画です」と話すと、河森監督も「ネット社会のハードルを超えて、新しい世界に一歩踏み出していける映画になれば」とアピールした。

 また二人はトークセッション後、河森監督自らパビリオン内をガイド。パビリオンを全身で堪能すべく、SUZUKAも『迷宮のしおり』のキャラクターデザインも担当している江端里沙がデザインしたアテンダントユニフォームを着用。朗らかに施設内を回遊した。

 さらに一行は、万博記念公園での「EXPO’70 パビリオン企画展 河森正治 創作展~万博・合体・変形・未来~」も訪問。1970年の「日本万国博覧会(大阪万博)」を体験したことが現在の創作活動に結びついている河森監督が、SUZUKAを案内。当時の万博体験が再現された展示物ほか、河森監督が訪れた世界各国の写真、過去作の作画などが鑑賞できる同展。河森監督は展示写真を指し、「20代くらいの頃から、“インスピレーション・ハンティング”としていろんなところに行きました」とさまざまな国や地域で暮らす人との交流や、そこで見た動物たちのことを回想。それらで得た刺激や疑問が各作品にも生かされていると明かした

 SUZUKAは「写真を見て、河森さんの経験の深さに喰らいました。すごい経験をされているな、と。『迷宮のしおり』やこれまでの作品がその経験に基づいて生まれているというプロセスが美しい。生み出す人間として、あるべき形。本質的なところに触れさせてもらいました」と感想を語るなどした。

 映画『迷宮のしおり』は2026年1月1日より全国公開。

【EXPO 2025 大阪・関西万博】

 ■開催期間:2025年4月13日(日)~10月13日(日)
 ■会場:大阪・夢洲
 ■公式サイト:https://www.expo2025.or.jp/(外部サイト)

【EXPO’70パビリオン企画展 河森正治 創作展 ~万博・合体・変形・未来~】

 ■開催期間:2025年9月6日(土)~2026年3月1日(日)
  ※ 休園日・別イベントの開催などによる休止日がございます。
    詳しくは万博記念公園ホームページをご確認ください。
 ■会場:EXPO’70パビリオン ホワイエ
 ■料金:10:00~17:00(入館は16:30まで)
 ■公式サイト:https://www.expo70-park.jp/event/72224/(外部サイト)

公開表記

 配給:ギャガ
 2026年1月1日(元日)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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