『初恋芸人』

イントロダクション

　特撮番組の脚本執筆やUMA研究家としても知られる中沢健の作家デビュー作『初恋芸人』が、ついに映画化。大槻ケンヂ、切通理作、枡野浩一らサブカル関係者をはじめ、児童文化作家・那須正幹、直木賞作家・朱川湊人らからも絶賛を受け、2016年にはテレビ・ドラマ化。さらに2025年８月からは小学館「マンガワン」にてこやま仁によるコミカライズが連載開始。ジャンルを超えて愛される異色の恋愛小説が2025年12月19日(金)、ついにスクリーンに登場する。
　主演は本作が映画初主演となる原嘉孝。怪獣ネタで舞台に立つ売れないピン芸人として活動しながら、初めて自分を「面白い」と認めてくれた市川と出会い、初恋に落ちる佐藤賢治を繊細かつ力強く演じる。本作の撮影当時は初主演の抜擢を受けた直後であり、その後「timelesz project -AUDITION-」を経て、timeleszメンバーとしてデビューを果たしている。ヒロイン・市川理沙役には、“令和のグラビアクイーン”として注目を集め、ドラマや映画で女優としても存在感を放つ沢口愛華。さらに温水洋一、川上麻衣子、六角慎司、佐藤アツヒロら実力派俳優陣が脇を固め、多彩なキャスティングが実現した。
　監督・脚本は映画『獣手』で第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭、第28回タリン・ブラックナイト映画祭などで受賞歴を持つ夏目大一朗。国際的評価を獲得した新鋭が描く、魂を揺さぶる物語に期待が高まる。
　心の奥に眠っていた夢、言葉にならなかった想い。不器用に生きる芸人が出会った、人生で初めてのまぶしい恋。そのときめきと痛みを知る人たちへ――切なく胸を焦がす初恋が、いま動き出す。

ストーリー

彼女の笑顔が僕をヒーローにしてくれた

　売れないピン芸人・佐藤賢治は、怪獣ネタで舞台に立ちながらも鳴かず飛ばず。彼女いない歴＝年齢で、妄想の世界にだけ居場所を見つけていた。嫌な相手を怪獣に見立て、自分をヒーローとして戦わせることで心を保ってきたのだ。そんな彼の前に現れたのが、市川理沙。佐藤を「面白い」と言ってくれる彼女との時間は、初めての恋のときめきに満ちていた。しかし、不器用な佐藤は想いを伝えられないまま、市川から距離を置かれてしまう。やがて明かされる市川の秘密――これは、何かになりたかった人たちに捧げる、「何者でもないもの」の物語。

　（2025年、日本、上映時間：95分）

キャスト＆スタッフ

　原作：中沢健「初恋芸人」（小学館「ガガガ文庫」刊）
　出演：原嘉孝　沢口愛華　温水洋一　川上麻衣子　佐藤アツヒロ　六角慎司ほか
　監督・脚本：夏目大一朗
　主題歌：「優しすぎた怪獣」Land Cell.
　企画・プロデュース：小浜圭太郎
　プロデューサー：峯松里香
　後援：尾道観光協会　因島観光協会
　協力：小学館
　製作：「初恋芸人」フィルムパートナーズ